ヴァレオジャパンは、茨城県行方市に自動運転車の開発・評価を行う「茨城先進運転支援システム開発評価センター」を新設すると発表した。
茨城先進運転支援システム開発評価センターは、ヴァレオでADAS(先進運転支援システム)を担うコンフォート&ドライビングアシスタンスシステムズの開発センターとなる。
ヴァレオジャパンはこれまで茨城県つくば市にある同社つくばテクノセンターで自動駐車システムなど主として低速走行のテストを実施してきた。しかし、日本のカーメーカー向けの自動運転・運転支援の開発ニーズが年々高まってきたため、高速走行を実施できるテストコースを備えた開発・評価施設を新設することにした。同センターの所在地は、茨城県行方市芹沢988-2。
茨城先進運転支援システム開発評価センターの敷地面積約41,482平方メートルであり、最長直線は300メートル、1周600メートルの周回路のテストコースと長さ150メートル×幅100メートルのNCAPテストエリアを設ける。2019年3月に着工し、2019年4月から一部エリアが使用できるようになり、2020年11月には工事を完了する予定。従来はスペインやチェコのテストコースで行っていた高速走行での開発・評価を茨城先進運転支援システム開発評価センターで実施できるようになり、ヴァレオは日本におけるADASの開発をさらに加速させていく。
これに伴い、人員面でも日本における研究開発体制を強化する。ヴァレオは現在、日本では全部門合わせて約1,122名のエンジニアを擁しており、このうち約130名が運転支援・自動運転の研究開発に携わっているが、2021年までにこの部門のエンジニアを180名にする計画だ。
また、ヴァレオは日本でADAS関連の研究開発用にデモカー6台を所有している。これらのデモカーには、昨年10月に日本一周約6,700キロの「ハンズオフジャパンツアー」を成功裏に完走した高速道路用自動運転車Cruise4Uや、接続された複数のカメラで障害物を視覚的になくすシステムXtraVueなどの先進的なシステムが搭載されている。
ヴァレオジャパン取締役・コンフォート&ドライビングアシスタンスシステムズ 日本/アセアン事業担当 副社長の秋山勝司氏は「ヴァレオは、直観的なドライビングに貢献するテクノロジーを開発しており、ADAS分野でのグローバルなキープレーヤーの一社です。このたび、茨城県行方市に本格的なテストコースを備えた茨城先進運転支援システム開発評価センターを設けることで、日本のカーメーカーのニーズに迅速に対応するとともに、日本の交通事情に適したADAS技術の開発を加速させていきます」と語った。
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