混沌とした熱気うずまく「東京オートサロン」の会場で、もっともセンスのいい展示といえば、ダイハツかもしれない。2019年も、趣向を凝らした展示で楽しませてくれた。
展示の中心は2シーターのコンパクトスポーツ「コペン」だった。発売5周年を迎えるコペンの存在感を再アピールするのが狙いで、魅力的なカスタムモデルが3台も登場したのだ。
2019年は「GR」がさらに加速する!──東京オートサロン2019リポート【第3弾:トヨタ編】
くわえて、1968年におこなわれた第3回日本グランプリでクラス優勝を果たしたレーシングマシン、「P-5」のフルレストアモデルも展示された。「ダイハツのDNAはスポーツカーづくり」と、広報担当者が言い切るほどスポーツモデルに力を入れていたのが印象的だった。
コペンをめぐる最新の話題はふたつあった。ひとつはトヨタのガズーレーシングがチューンアップした「コペンGRコンセプト」の発表だ。もうひとつは「コペン クーペ」の発売である。
「コペンGRコンセプト」の詳細はまだ明らかになっていないものの、専用エアロパーツなどが備わり断然スポーティなルックスだ。全長3395mmのコンパクトボディゆえ、エンジンや足まわりなども強化されたら、じつに楽しそうではないか。
もう1台のコペン クーペは、エレガンスを追求したモデルだ。「コペン セロ」をベースに、カーボンファイバー製の凝った素材を使った固定式ルーフを取り付けた。
重心髙などを考えると、ひょっとしたら標準の「電動アクティブトップ」より走りはスポーティかもしれない。スタイリングも上手に処理されていて、おとなっぽい印象を受ける。
カーボンファイバーゆえ、生産台数は日産わずか2台にとどまるという。月産にしても40台にすぎない。これをトータルで200台作るのみだから、希少価値に期待するファンも多いはずだ。
ボディカラーは「ブリティッシュグリーンマイカ」(内装色はベージュ)と「パールホワイト」(内装色はブラック)の2色。トランスミッションはCVTおよびマニュアルを設定する。なお、マニュアル仕様にはLSDが装備される。
価格はCVTが248万4000円で、マニュアルは250万5600円だ。ベースの「セロ」より40~50万円ほど高い。2019年の2月11日の夕方までウェブで商談希望者を募り、希望者が限定台数をうわまわった場合は、抽選方式で購入者を決定するそうだ。
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