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業界ニュース 2019.1.6

【モンスターマシンに昂ぶる】レッドブルエアレースの機体は、似て“まったく”非なる【第6回】

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レッドブル・エアレースの機体のエンジンについて以前に紹介したが、今回の【モンスターマシンに昂ぶる 第6回】では、今回は超高速バトルに使用されている“機体”について紹介していこう。(短期連載 最終回)

2018年に連載してきた「モンスターエンジンに昂ぶる」。2019年からタイトルを「モンスターマシンに昂ぶる」に変更し、陸・海・空をゆくあらゆる“マシン”を考察していきたい。2019年1月6日まで、短期集中連載していこう!

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最速をめざす機体のカスタマイズは、チームメカニックの腕の見せ所
日本でもすっかり定着した、レッドブル・エアレース。

過去にエンジンやプロペラなど、ワンメイクの主要部品は詳しく紹介してきた。今回はカスタマイズの見せどころ、機体について紹介しよう。

エアレースを初めて見る人には、どれも同じ飛行機に見えるだろう。実際ここ3年、レース機の機体はジブコ・アエロノーティクス製エッジ540-V2とV3。MXエアクラフト製MXS-Rの計3機種だった。また、2018年から下位クラスにあたるチャレンジャークラスは、規定によりすべて540-V2となった。

しかし、エンジン/プロペラ/出力/最低重量などが厳格に規定される中で、機体の外観である翼や胴体、エンジンカウルや操縦席を覆うキャノピー(風防)といったデザインは自由なので、ここに各チームとパイロットが独自の工夫を凝らしている。

まずは3機種の違いと、簡単な見分け方から見てみよう
MXエアクラフト製MXS-R
2018年に1チームだけが採用した、最も設計が新しいカーボンモノコック構造の機体だ。モノコックはフレームと外殻を一体化して剛性を持たせる構造で、フレームにスチールを使用している。外板構造と違い、カーボン外殻が構造体なので、エンジンカウルとキャノピーを除くと、継目がほとんどない滑らかな胴体であることがわかる。また、翼が機体下面から伸びる低翼機なことも、大きな特徴だ。

ジブコ・アエロノーティクス製エッジ540-V2(従来型)
主流のエッジ540は中翼機だが、V2とV3では外観がかなり違う。先代にあたるV2は、操縦席後ろから尾翼パートにかけての胴体後半部・下2/3が布張りのためスチールパイプフレームの筋が浮き出ている。また正面から見ると、プロペラシャフト左右の冷却空気導入口が横長楕円形状だ。

ジブコ・アエロノーティクス製エッジ540-V3(改良型)
一方、改良型のV3(室屋機など)は丸目型の冷却空気導入口で、機首の「ひょうきん顔」が大きな特徴。胴体のスチールパイプフレームを全面カーボン外板で覆っているので、側面がV2より滑らかだ。

エッジ540はさらに、エンジンカウルやキャノピー、主翼端のウイングレットの大きさ/曲げ形状が、パイロットやメカニックの理論を反映している。

室屋機について、ライバルチームのメカニックは「540は元がエアロバティック機だが、純レース機のMXS-R並みに外板に強い剛性を持たせた、次世代的機体」だと語る。外観も、他機のようなキャノピーから尾翼までつながるレイザーバック(ファストバック)スタイルではなく、3年前の千葉戦デビューから唯一バブルタイプキャノピーを用いている。キャノピーの張り出しは、室屋選手のヘルメット分という極小さで、軽量化と空力向上に優れるそうだ。

各機独自の大きさと形状をしている主翼両端のウイングレットは、翼端の乱気流を防止し、旋回時の抵抗を抑える効果がある。一時、<型ウイングチップを翼端に装着したり、下向きに曲げられた機も見られたが、2018年は全機上方向に曲げたデザインに落ち着いた。

2018年千葉戦の室屋選手は、初戦の垂直ターンで12Gを超えて失格した。話題になったのが、本戦当日の垂直尾翼の交換だった。無論、エアレース機を操縦したことのない素人による憶測ばかりだが、室屋選手自身がシーズン前に地元千葉で新しい空力パーツを試すと宣言していた。前日予選後の会見や本戦後の会見でも、それがベストと変わらずに語った。

「速度は出るが神経質な挙動を嫌い、今日、従来型の尾翼に替えたことが敗因だと思わない」というコメントは、究極の超高速バトルの操縦士だからこそ言える本音だと確信する。(文&Photo CG:MazKen/ホリデーオート2018年8月号より)

※撮影機材:オリンパス OM-D E-M1 II、M.ZUIKO DIGITAL ED IS PRO

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(Webモーターマガジン Webモーターマガジン編集部)

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