保守的に思えるトヨタだが、じつはトヨタの歴史はチャレンジの歴史でもあった。時代の先を行き過ぎたクルマから、一体どうした? と首をかしげたくなるクルマまで、トヨタのチャレンジを改めて俯瞰してみる。連載第12回は小さな高級車を目指した「プログレ」と「ブレビス」だ。
高級感はあったが販売には結びつかず
メルセデス・ベンツ Cクラス、BMW 3シリーズ、アウディ A4…いわゆるジャーマン3が日本市場でシェアを拡大しつつある状況に、危機感を抱いたトヨタがDセグメントに投入した新コンセプトのセダンが、プログレとブレビスだった。まずプログレが1998年5月に発表された。
【くるま問答】トヨタ2000GTのサイドにある四角い部分には、いったい何が入っているのか?
小さな高級車を謳うだけあり、その品質はセルシオと同等レベルにあった。細部まで心を配った仕上げは、まさに当時のセルシオそのものだった。
5ナンバーぎりぎりのサイズ(全幅1700mm)ながら2780mmという長いホイールベース(当時のクラウンと同等)が生み出す居住スペースも圧巻だった。だが後述のように排気量の関係で3ナンバーとなる。
直6の2.5Lと3Lしか用意されなかったエンジンも、このクルマの性格を如実に物語っていた。ただし、そのスタイリングには賛否両論で、あまりに保守的すぎるという声も多く聞かれた。
それに応えてか、よりスポーティなエクステリアを与えたブレビスを2001年6月に追加発表する。こちらは全幅が1700mmを超えたため、サイズ的にも3ナンバーとなったが基本はプログレに準じている。
どちらも気合いの入ったクルマだったが、その気合いはユーザーには伝わらなかったのか販売は振るわず、両車とも2007年8月に販売を終了した。トヨタが目指した高級路線は、2005年8月から日本でも開業したレクサスにバトンを渡すことになる。
プログレNC250主要諸元
●全長×全幅×全高:4500×1700×1435mm
●ホイールベース:2780mm
●重量:1460kg
●エンジン型式・種類:1JZ-GE・直6DOHC
●排気量:2491cc
●最高出力:200ps/6000rpm
●最大トルク:25.5kgm/4000rpm
●10・15モード燃費:10.4km/L
●燃料・タンク容量:プレミアム・70L
●トランスミッション:4速AT
●タイヤサイズ:195/65R15
●価格(当時):310万円
[ アルバム : プログレ/ブレビス はオリジナルサイトでご覧ください ]
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
四国と関西をつなぐ「紀淡海峡大橋」はいつできる? 新たな本四連絡橋で関西圏に環状道路網の誕生なるか。
ホンダ 新型「プレリュード」まもなく復活!? 次期型“流麗クーペ”は「デートカー」それとも「スポーツカー」? 歴代初の「タイプR」登場はあるのか
ホンダのスゴい「新型軽バン」発売延期! 「100万円台」なるか 斬新「前後2人乗り」で注目も! 6月に価格発表、どんな声集まる?
かつて全盛だった「ステーションワゴン」なぜ人気低下? 国産ワゴンは絶滅寸前!? それでもワゴンが良い理由とは
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
みんなのコメント
5ナンバーボディも、まさに小さな高級車で、次期型を期待していたんだけどな。。。
でも、開発担当者が「小さな高級車」の定義を明確化出来なかった。
更にクラウンを超える出来もタブーだった。
結果、価格が高いだけの小さいクルマにしかならなかった。
志しは良かったが、回答は及第点に届かなかった。惜しい。
小さな高級車、今こそ欲しい。