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業界ニュース 2019.1.4

【モンスターマシンに昂ぶる】世界最強戦車、M1エイブラムスの驚愕パワーユニット【第4回】

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第二次世界大戦より後の戦車戦で、最も多くの敵戦車を撃破したのがアメリカ軍の主力戦車「M1 エイブラムス」だ。【モンスターマシンに昂ぶる 第4回】では、登場から40年を経過して今なお最強の座に君臨するM1エイブラムスのパワーパックを紹介しよう。

2018年に連載してきた「モンスターエンジンに昂ぶる」。2019年からタイトルを「モンスターマシンに昂ぶる」に変更し、陸・海・空をゆくあらゆる“マシン”を考察していきたい。2019年1月6日まで、短期集中連載していこう!

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コンプレックスから生まれた最強の戦車、M1エイブラムス
アメリカ陸軍は、第二次世界大戦に実戦投入していたM4中戦車(詳しくはこちら)とM26重戦車が、二流品であることを承知していた。

さらに戦後、本土が戦場と化すことはないという前提があった米軍にとって、戦車の出番は主に同盟国の支援に過ぎなかった。こうした背景もあって、戦後第1世代の戦車M46~48パットンシリーズは、旧ソ連のT54/55と互角に戦えれば良いという状況となっていた。西側諸国の戦車は常に旧ソ連のT-54/55・62・72を「脅威」として認識し、追従してきた経緯があったのだ。

そして第2世代のM60パットンが旧式化する頃、西ドイツと共同開発を行っていた第3世代戦車/MBT-70計画が頓挫。ここから生まれたのがM1エイブラムス(1981年採用)と、ドイツのレオパルド2(1979年配備)だった。

このレオパルド2と並んで、第二次世界大戦以降の“最強戦車”と称されるのが、アメリカ軍のM1エイブラムスだ。

とはいっても、第二次世界大戦後の冷戦期、朝鮮戦争やベトナム戦争に本格的な戦車戦はなかった。中東紛争でも、当事国に武器供与はあったものの逆に東西双方の兵器が混在し、アメリカのM46/47~60パットンや、旧ソ連のT-54/55~62、そして独・仏・英の主力戦車も大戦車戦を経験していなかったのだ。

こうした中、1981年に採用されたアメリカの主力戦車M1エイブラムスが、はじめて旧ソ連製のT-62や72と真っ向から対峙した本格戦車戦が、1991年に勃発した湾岸戦争だ。

その中でM1は、なかば伝説化されていたT-62や72を圧倒的な火力と装甲で一方的に撃破し、地上戦勝利の立役者となった。その後のイラク戦争やアフガニスタン紛争でも、イスラム側のT-55~72に対して一方的な戦いをし、第二次世界大戦後の実戦における最強戦車として評価されたわけだ。

ガスタービンエンジンを採用したM1エイブラムス
火力と装甲は割愛するが、M1の最大の特徴は機関にガスタービンエンジンを採用したことだ。ガスタービンはジェットエンジンの派生形。航空機ではお馴染みの機関で、吸気タービンの前にシャフトを出しプロペラを装着すればターボプロップ。排気タービンの後方にシャフトを出せば、ターボシャフトエンジンとなる。

ガスタービンエンジンは吸気-圧縮-燃焼-排気を、レシプロエンジンのように行程ではなく、ブロックで行う構造となっている。下記特徴から考えると航空機や船舶に最適な特長がある。

■小型軽量・高出力
■高品質の燃料を必要としない
■ジェット燃料・軽油・ガソリンを使用可能
■振動・低周波騒音が少ない
■過給機・冷却補器類が不要
■オーバーホール期間が長い

また、米軍は伝統的に武器装備や燃料の共有化と互換性を重視しており、戦車においてもM60前期型までガソリン燃料を使用したエンジンだった。つまり、航空機や艦船でガスタービンエンジンが一般化すれば、同じ燃料を戦車にも供給できる理屈になる。

しかし、常時タービンを回す(※)ため毎時約45Lもの燃料をバカ食い。そのため、第3世代ディーゼル戦車の2倍もある巨大な燃料タンクを必要とする。エンジンを小型軽量化しても、スペース的には相殺されてしまったのだ。

ガスタービンは、加減速のレスポンスこそレシプロエンジンに劣るが、ひとたびパワーに乗れば爆発的で、非常時においては約2万2500rpmのタービン軸から3500rpmを出力し、100km/h走行も可能とされている。もちろん駆動系が壊れなければ、の話だが。

バージョンアップの度に追加装備が増えて現在は64トン弱もあるが、これはドイツのレオパルド2も同じ。むしろ両者とも40年間更新しながら配備されていることが、最強伝説ともいえる。(文&Photo CG:MazKen/ホリデーオート2018年6月号より)

※駐車待機時は、補助の小型ガスタービンエンジンを作動し車内電力を確保している。

ハネウェル AGT1500 主要諸元
型式:ターボシャフトガスタービン
最大出力:1500hp/3000rpm
変速機:アリソン製 4速AT
最大速度:約67km/h(整地)
燃料:JP-8 ジェット燃料、軽油、ガソリン
参考燃費:約425m/L(整地)
燃料タンク容量:約1892.7L(500米ガロン)

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(Webモーターマガジン Webモーターマガジン編集部)

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みんなのコメント

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  • wmn*****|2019/01/04 22:07

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    燃料ガブ飲みは米軍でも頭痛の種みたいですよ。さすがのロシアでさえ、T-80だけでガスタービンはやめた。補給部隊が大変だものね。
  • ber*****|2019/01/04 23:08

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    兵站に余裕のある米軍ならではの戦車。でもさすがに燃費悪すぎで補助動力装置付けたけど。
  • bla*****|2019/01/04 22:08

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    とにかくガスタービンエンジン選択による機動性と現用戦車唯一採用の劣化ウラン複合装甲による対弾性が一大特徴。圧倒的な制空優勢と射撃管制でイラク軍のT72 モンキーモデルをほぼ殲滅させた。ただし攻撃にも劣化ウラン弾を使って放射能汚染を現地に残した。この劣化ウラン弾は、なんと日本の岩国で製造している。米軍による日本の空域制限や汚れ仕事を秘匿して受けている事実はもっと深く知った方がいい。ヒトマルだイズモだ 以前の問題。 まだ戦後の占領関係すらなんら精算されていない。
    軍事学や軍事知識は武力衝突を避けるために必要。
    その点では似非極右供も護憲呪文左派も何方も無能。

    ここに来て、おチャラけの軍関係や兵器の記事ばかりだから敢えて書かせてもらう。

    所詮遊びの半端な記事は載せるな!

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