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業界ニュース 2019.1.1

ホンダ「PCX ELECTRIC」 100%電気で走行する原付2種スクーターとは?

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■原付2種スクーター「PCX ELECTRIC」のフィーリングとは?

 ホンダから登場した100%電動の原付2種スクーター「PCX ELECTRIC」に試乗しました。電動でパフォーマンスを追求すれば車体が大きく重たくなり、軽量コンパクトであることを優先するとスペックが物足りなくなるものですが、「PCX ELECTRIC」はパワーと軽さをかなりのレベルで両立。開発責任者の声も踏まえつつ、そのフィーリングをお届けしましょう。

    ヤマハ新型「NOZZA GRANDE」ハイブリッドシステム搭載の125ccスクーター

 そのネーミングからわかる通り、ベースになっているのは125ccのガソリンエンジンを搭載する「PCX」です。そのホイールベースを65mm延長することによってバッテリーやモーター、パワーコントロールユニットの積載スペースを確保。ホワイトを基調にしたクリーンな外装を与え、他のモデルとの差別化が図られています。

 要となるバッテリーは、シート下に2個のモバイルパワーパックが収められています。その充電方法は、車体に内蔵されている延長プラグを直接コンセントに差して行う他、着脱式のバッテリーを専用の充電器に繋いで行うことも可能。保管場所や住宅環境に応じて選択できるようになっています。バッテリーが1個でもなく、3個でもなく、なぜ2個になったのか? その背景を本田技術研究所二輪R&DセンターPCX ELECTRIC開発責任者の三ツ川 誠さんはこう説明してくれました。

「バッテリーを1個にまとめることはもちろん可能なのですが、それで必要なスペックをまかなおうとすると重量が20kgほどになります。たとえば車両を止めて、その場で充電ができる環境なら問題ありませんが、バッテリーを取り外し、充電器があるところまで運ばなくてはいけないとしたら20kgはイヤですよね?(笑) 2個に分ければ1個あたりの重量が半分で済み、3個にすると今度は基盤や着脱機構を増設がコストアップを招く。さまざまなことを考慮した結果、現在の仕様に落ち着きました」

 日々の移動手段として使う時、もっとも気になるのが航続距離でしょう。「PCX ELECTRIC」のそれは41km(60km/h定地走行テスト値)を公称。正直なところ、印象としてやや物足りない気がします。

「原付を日常的に乗られているユーザーの声を集めたところ、その多くが片道10km、つまり一日あたり20km程度の走行距離であることがわかりました。41kmというスペックは60km/hで走った場合の数値で、より現実的なWMTCモードに換算すると実は50km台後半に届くんですね。そのため、大きくご不便をお掛けすることはないのでは、と考えています」というわけで実際に乗ってみました。

■「PCX ELECTRIC」は若者に向けに開発された電気スクーターだった

 走行の準備はメインスイッチで電源を入れ、スターターボタンを押せばOK。あとはスロットルをひねれば、いつでも力強いダッシュが得られます。感覚的には、40km/hあたりまでの加速は125ccのPCXを上回り、それ以降の伸びはバッテリーをセーブするためか、パワーカーブがなだらかに下降していく。そんな印象で、いずれにしても充分な動力性能を発揮。車重もエンジンに対して14kgアップしたに過ぎず(130kg→144kg)、走り出してしまえばもちろん、取り回しの時も重さが気になることはありませんでした。むしろ長くなったホイールベースがプラスに働き、落ち着いたハンドリングを見せてくれたのです。

 唯一気になったのは、静かさにこだわったためか、ウインカーの作動音も消音されていたことです。そのため、本当に点灯しているのかどうかをつい目視で確認してしまうことがありました。その点を三ツ川さんはこう説明します。

「法令上の制約はないため、作動音の有無や大小はモデルのキャラクターに合わせて設定しています。弊社の場合、若い世代にもアピールしたい時は音が小さくなる傾向がありますね。というのも、たとえば通学で原付に乗る高校生にとって“カッチンカッチン”という音はダサく感じるようです。とくに男の子の場合、ママチャリに乗るのがカッコ悪いと感じ始める年頃ってあるでしょう? ウインカーの音にもそれと似た気恥ずかしさがあるらしく、逆にベテランや年配ほど作動音を望まれます。いや、実際に調べたから本当なんですよ」

 というわけで、思わぬところでオッサンの認定を受けたわけですがそれはさておき。「PCX ELECTRIC」は当面の間、法人や官公庁、個人事業主向けのリースを中心に展開され、一部を一般ユーザーに貸し出すことによって広くデータが集められるとのことです。

 2022年に施行予定だった原付の第4次エミッションが2025年に延長されることが発表されましたが、いずれにしてもその近辺で動力源の行く末を占う大きな転換期を迎えることになるでしょう。このタイミングで登場した「PCX ELECTRIC」はそこに向けた第一弾であり、電動バイクの普及に向けて確固たる土台を築いていくはずです。

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(くるまのニュース 伊丹孝裕)

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