日本レース写真家協会(JRPA)は「その年一番のフォトジェニック」な被写体を選出し、「JRPAアワード」として表彰している。2018年は大賞、特別賞に加え、栄誉賞を選出した。
大賞 TEAM KUNIMITSU
【選出理由】JGTC全日本GT選手権初年度からSUPER GTへの挑戦を続ける同チームは、2018年に向けて山本尚貴選手のパートナーとして、元F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトン選手を起用。シーズン開幕前から多くの話題を振りまいたが、それに加え開幕戦からの表彰台、さらに第6戦SUGOでの優勝、最終戦もてぎでの劇的なチャンピオン獲得と、数多くの話題とシャッターチャンスを提供してくれた。また山本選手は全日本スーパーフォーミュラ選手権でもチャンピオンを獲得し、さらに両ドライバー、高橋国光総監督とも我々フォトグラファーに対して非常に紳士的であり、2018年のTEAM KUIMITSUは非常にフォトジェニックな存在であった。
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特別賞 成田亮選手
【選出理由】今シーズンの最終戦最終ヒートでの大逆転劇で、12度目となる全日本タイトルを獲得した。名実ともに、全日本モトクロス史上、最強最高のライダーだ。今年38歳になるが未だ気迫溢れる走りは、フォトグラファーから見ても魅力的な存在だ。
栄誉賞 中嶋一貴選手
【選出理由】2011年から現在までフォーミュラ・ニッポンに参戦。2012年、2014年と二度のチャンピオンを獲得し、我々フォトグラファーに対して多くのシャッターチャンスを提供してくれた。また2012年からはトヨタのエースドライバーとしてル・マン24時間レースおよびWEC世界耐久選手権に参戦し、2014年には日本人ドライバーとして初めてとなるポールポジション獲得を達成した。そして2016年には優勝まであと一歩と迫りながら、残り6分でマシンがストップする悲劇にも見舞われる。悲喜こもごもの挑戦がようやく実ったのが2018年、自身二度目のポールポジションから僚友7号車との争いを制し、日本人として3人目となるル・マン24時間ウイナーに輝いた。これは日本車を駆る日本人としての初優勝、日本人初のポール・トゥ・ウインという歴史的な快挙である。
また、中嶋選手は自らもカメラを愛好しており風景写真への造詣が深いほか、今年訪れたWRC世界ラリー選手権では自ら写真撮影も行うなど、我々フォトグラファーの思いも理解しJRPAに対しても長年協力を惜しまぬ姿勢をみせてくれている。世界で戦う日本人ドライバーとして新たな歴史を築いた中嶋一貴選手の偉業達成と長年に渡る協力に感謝を示し、2018年JRPA AWARD『栄誉賞』を授与する。
歴代受賞者
第1回(2005年)大賞:服部尚貴 特別賞:伊藤真一
第2回(2006年)大賞:鈴鹿サーキット 特別賞:北川圭一
第3回(2007年)大賞:ヨシムラジャパン 特別賞:大嶋和也
第4回(2008年)大賞:松田次生 特別賞:石井正美
第5回(2009年)大賞:ホンダNSX 特別賞:青山博一
第6回(2010年)大賞:小林可夢偉 特別賞:伊藤真一
第7回(2011年)大賞:水谷勝 特別賞:アンドレ・ロッテラー
第8回(2012年)大賞:中嶋一貴 特別賞:中須賀克行
第9回(2013年)大賞:山本尚貴 特別賞:加賀山就臣
第10回 (2014年) 大賞:中嶋一貴 特別賞:亀谷長純
第11回 (2015年) 大賞:チームインパル 特別賞:ヤマハ発動機株式会社
第12回 (2016年) 大賞:KONDO RACING 特別賞:中須賀克行
第13回 (2017年) 大賞:横浜ゴム株式会社 特別賞:有限会社ハルク・プロ
2017年栄誉賞:佐藤琢磨
JRPA AWARDは、記録や戦績だけではなく、むしろその競技に於いていかにフォトジェニックで、我々フォトグラファーの写心をくすぐる存在であるかで決定します。競技スタイルや、立ち振る舞いが我々にとって魅力的であり、常に話題や撮影機会を提供し得る存在であり、“いかに「アツく」してくれるか”と言う視点で選ぶ賞です。また我々の取材活動に対して紳士的な協力があり、親和的に接することができているなど、それらを総合的に評価したものです。
日本レース写真家協会 JRPA AWARD 2018実行委員会
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