現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 若者はクルマから離れてなんかいない!現代の若い人や子どもたちに「クルマ好き」でいてもらうために

ここから本文です

若者はクルマから離れてなんかいない!現代の若い人や子どもたちに「クルマ好き」でいてもらうために

掲載 更新
若者はクルマから離れてなんかいない!現代の若い人や子どもたちに「クルマ好き」でいてもらうために

私ごとではありますが、50歳に手が届く年齢となりました。それなりに長くクルマ趣味を楽しんできた身としては、やっぱり若い人や子供たちにもクルマ趣味を知ってもらいたいし、楽しんでもらいたい。それが余計なお節介というのならば、せめて趣味の入り口で手を振っていてあげたいと思うわけです。

本当に若者はクルマから離れているのだろうか?

ユーミンの「中央フリーウェイ」の歌詞に登場する「調布基地」今昔物語

2018年にDeNAトラベルが実施した「若者の○○離れ。「○○」には何が入る?」という、インターネットアンケート調査。結果を5位から挙げると、5位は「お酒」で6.6%。3位は「結婚」と「読書」が同率で7.9%。2位は「新聞」で13.2%。そして1位は「クルマ」で、その投票率は一際高い33.0%でした(有効回答1184人、回答者の年齢幅10~70代)。

「若者のクルマ離れ」というワードを耳にするようになって久しいですが、本当に若い人や子供たちの心は、クルマから離れているのでしょうか?

若者も子供たちも、クルマから離れていない!

2017年11月から12月にかけて、ソニー損保が新成人を対象にしたインターネット調査によると、56%の人がすでに自動車運転免許証を取得しており、3.8%の人が調査実施時に教習所に通っている最中、28.6%の人が取得する予定があるそうです。また同調査で16.7%の人がすでに自分のクルマを所有しており、7%の人が購入予定。46.8%の人が購入の予定はないものの、いずれは所有したいと考えていることがわかりました。

数字だけを見れば、新成人の半数以上は免許を取得し、クルマを買う意思があることを表しています。これまで長く不景気が続き、また現在も出口の見えないデフレに包まれた状況です。限られたお給料の割り振りでクルマへの優先順位は低くなりましたが、それでも余裕さえあればクルマを買ってくれる若い人は多いのだと思います。

視線をもう少し若い人や、子供たちに向けてみましょう。小さい子供たちに人気のミニカー、株式会社タカラトミーの「トミカ」。その生産台数は2015年までの累計で6億台を突破しています。また今年の夏に販売を開始した、音と振動を発する「トミカ4D」も、発売直後は品薄になるなど好調な売り上げを見せています。

ドライブ(レーシング)ゲームの代表格といえば「グランツーリスモ」シリーズ。2018年8月にシリーズ累計発売本数が8000万本を突破しました。シリーズ最新作の「グランツーリスモSPORT」はリリース当初こそ不調だったものの、使用できる車種の増強といったアップデートにより復調。2017年には累計販売本数が300万本を突破し、今なお順調に本数を延ばしています。

トミカの販売台数もグランツーリスモSPORTの販売本数も、全世界でのデータですから参考にしかなりませんが、それでもまだ免許を取得できない年齢の若い人や子供たちが持つ、クルマへの興味の高さを表した一例だと思います。他にもクルマをテーマにした映画やアニメ、コミック作品。クルマをテーマにこそしていないものの、劇中に登場するクルマが話題となった作品も、数多く存在します。

若い人や子供たちにむけたクルマの玩具や作品は、いつの時代にも存在し、人気を博しています。近年になって急速に若い人や子供たちがクルマへの興味を失ったということはなく「興味をもつ人」「興味をもたない人」の割合に大きな変化はないのではないでしょうか。

「若者のクルマ離れ」という言葉は、当事者(若い人)ではない人から発せられた言葉であり、複雑な心情や思惑が込められています。「若者のクルマ離れ」を口にする人たちの指す「若者」は、「クルマだけに熱中し、ポンポンとクルマを買い換える若者」を指しているのでしょう。たしかにそういった若い人は少なくなっていますね。

「若者のクルマ離れ」という言葉は、ごく限られた見方をすれば正しいかもしれませんが、およそ的外れというのが正直な感想です。とはいえクルマ以外の娯楽や嗜好品が、今以上にあふれるであろうこの先の時代。ただの煽り文句にすぎなかった「若者のクルマ離れ」が、現実となるおそれだって十分にあります。どんな趣味も広いすそ野があってこそ維持できるものですから、これからもクルマ趣味を楽しみたい身としては、ただ指をくわえて見ているわけにはいきません。

次回までに「若い人や子供たちのクルマへの興味を失わせないため、個人の力でなにができるか?」を考え、記したいと思います。

[ライター・画像/糸井賢一]

関連タグ

こんな記事も読まれています

「DG-011 パーシャルフィットメッシュグローブ」がデイトナから発売!
「DG-011 パーシャルフィットメッシュグローブ」がデイトナから発売!
バイクブロス
レース終了から1ヵ月半……インディカー開幕戦ウイナーのニューガーデンが失格! プッシュ・トゥ・パスの違反発覚、オワードが繰り上げ優勝に
レース終了から1ヵ月半……インディカー開幕戦ウイナーのニューガーデンが失格! プッシュ・トゥ・パスの違反発覚、オワードが繰り上げ優勝に
motorsport.com 日本版
斬新デザインの上級7人乗りSUV ヒョンデ新型「サンタフェ」 約895万円から欧州発売へ
斬新デザインの上級7人乗りSUV ヒョンデ新型「サンタフェ」 約895万円から欧州発売へ
AUTOCAR JAPAN
GW渋滞、名神・新名神・中国道のピークは? 最大35kmの渋滞を見込む【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
GW渋滞、名神・新名神・中国道のピークは? 最大35kmの渋滞を見込む【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
くるくら
トヨタ“新”「アクア」発表! めちゃ上質ブラウン内装×斬新2トーン採用! 「小さな高級車」な新「Raffine」 内外装の特徴は
トヨタ“新”「アクア」発表! めちゃ上質ブラウン内装×斬新2トーン採用! 「小さな高級車」な新「Raffine」 内外装の特徴は
くるまのニュース
盗難の温床になることもある危険な場所! ヤードって何?
盗難の温床になることもある危険な場所! ヤードって何?
バイクのニュース
限定生産、MT設定なし? 軽量カーボンの高性能クーペ、BMW新型「M2 CS」2025年導入へ
限定生産、MT設定なし? 軽量カーボンの高性能クーペ、BMW新型「M2 CS」2025年導入へ
AUTOCAR JAPAN
ダイハツ「ハイゼット パネルバン」を「旅する小さなログハウス」に! 地産地消のおしゃれ軽キャンパーに込めた想いとは
ダイハツ「ハイゼット パネルバン」を「旅する小さなログハウス」に! 地産地消のおしゃれ軽キャンパーに込めた想いとは
Auto Messe Web
【新車価格情報】軽自動車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年4月20日時点
【新車価格情報】軽自動車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年4月20日時点
カー・アンド・ドライバー
GW渋滞、九州道のピークは5月3日に最大30km! 東九州道と長崎道も混雑か【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
GW渋滞、九州道のピークは5月3日に最大30km! 東九州道と長崎道も混雑か【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
くるくら
運転免許証「12桁の数字」どんな意味? 個人情報はドコまで分かる?最後の“1桁“に隠れているコトとは
運転免許証「12桁の数字」どんな意味? 個人情報はドコまで分かる?最後の“1桁“に隠れているコトとは
くるまのニュース
バイクのタイヤ交換した! 交換したタイヤのベストな保管方法とは
バイクのタイヤ交換した! 交換したタイヤのベストな保管方法とは
バイクのニュース
レンジローバー最初のEV、プロトタイプの写真を公開
レンジローバー最初のEV、プロトタイプの写真を公開
レスポンス
東京ディズニーの新ホテル、1泊34万円超の豪華客室も[新聞ウォッチ]
東京ディズニーの新ホテル、1泊34万円超の豪華客室も[新聞ウォッチ]
レスポンス
遂に試乗!原点回帰のランクル新型「250シリーズ」。「300」、「70(ナナマル)」、先代もイッキ乗り!!
遂に試乗!原点回帰のランクル新型「250シリーズ」。「300」、「70(ナナマル)」、先代もイッキ乗り!!
月刊自家用車WEB
フェラーリが大型スポンサー契約締結! 米テクノロジー大手とのタッグでチーム名も『スクーデリア・フェラーリ HP』に
フェラーリが大型スポンサー契約締結! 米テクノロジー大手とのタッグでチーム名も『スクーデリア・フェラーリ HP』に
motorsport.com 日本版
渋滞40kmも!? 関越道「イライラGW渋滞」今年はいつが酷いのか 「穴場の時間帯」知ればストレス全然違う!? 鬼門の「高坂SA」の状況は
渋滞40kmも!? 関越道「イライラGW渋滞」今年はいつが酷いのか 「穴場の時間帯」知ればストレス全然違う!? 鬼門の「高坂SA」の状況は
くるまのニュース
あの「ハチハチ」を再現!! ホンダ「NSR250R」が1/12スケール完成品モデルで新登場
あの「ハチハチ」を再現!! ホンダ「NSR250R」が1/12スケール完成品モデルで新登場
バイクのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村