“贅沢”をクルマで味わうならこんなクルマがいい。佇まいの美しさと素晴らしいパフォーマンスが絶妙で、それらが融合したドライブフィールにはアストンマーティンでしか味わえない世界観がある。
DB11のなかでも、オープンモデル「ヴォランテ」を推したいのは、リアデザインがとくに美しいからだ。“バックシャン派”の筆者は、ヴォランテに一目惚れした。また、電動開閉式の幌をオープンにすると、シート背面にあしらわれたウッドパネルが見えるが、これがリアの美しさを驚くほど際立たせる。
1位はアルピーヌ A110!──2018年の「我が5台」 Vol.12 今尾 直樹 編
丁寧に作り込まれたインテリアはエレガントだ。ウッドやレザーのクオリティは高いし、最新のインフォテインメントシステムを搭載するなど快適装備も豊富。幌のオープンモデルであるが、遮音性もバッチリだ。
搭載するエンジンは4.0リッターV型8気筒エンジン。DB11は、5.2リッターV型12気筒エンジンを搭載するモデルもあるが、4.0リッターV8でも十分パワフルだ。日常域はもちろん、パワーが求められる場面でも、ほんのひと踏みで力強い走りを堪能出来る。しかも、ステアリングフィール、アクセルペダルの反応、エンジン音の統一感は見事だ。
それでいて乗り心地は滑らかで重厚だ。長距離移動もまったく苦にならない。しかも、オープンモデルだからこそ味わえる素晴らしい開放感も優雅で魅力だ。
ラゲッジスペースは限られているし、リアシートもおまけ程度の広さだから実用性はあまり期待出来ないものの、だからこそ味わえる独自の世界観に浸りたい1台だ。
振り返ると、印象深いクルマは数多くあったが、なかでもGクラスの激変には驚いた。1979年の登場以来、初めてフルモデルチェンジしたのだ!
Gクラスをたとえるなら、まるで高級なダメージジーンズだ。そんなワイルドな雰囲気の虜になる人は、私のまわりにも多い。
とはいえ、先代Gクラスはさすがに古かった。直進性をはじめさまざまな部分が現代の基準からすれば劣っていた。ただし一部のユーザーいわく、ネガティブな部分さえ、慣れると魅力的に思えたというから不思議である。
そんな“緩さ”を望むユーザーには申し訳ないが、今回のフルモデルチェンジによって、ネガティブな部分は大きく改善された。大幅改良されたラダーフレームをはじめとする最新のメカニズムによって、悪路走破性は保ちつつ、オンロードの直進性や、コーナリング性、安全性などを大きく向上させた。それでいて、オリジナルGクラスが持つクラシックムードを維持しているからすごい。
また、拡大されたリアシートスペースをはじめ居住性は向上し、かつ快適装備も大幅にアップデートされた。しかも、360°カメラの採用などによって運転もしやすくなったから、男性はもちろん、女性にも積極的に勧めたい1台である。
今年もボルボは凄かった! なぜなら、勢いを感じるモデルが2台も登場したからだ。2台のうち、“クールビューティ”な雰囲気を漂わすV60シリーズも捨てがたいが、筆者はコンパクトSUVのXC40を推したい。
まずはインテリア。どちらかと言えばシンプルなデザインだけれど、「そうきましたか!」と、おもわずニンマリするアイディアが随所に盛り込まれている。たとえば、厚手のフェルトを思わせる斬新なインテリアトリムは、見ても触っても個性的だ。しかも最新のボルボらしく、各所のクオリティは高いから、安っぽさが微塵もない。
ドライブフィールも頬が緩む“癒し系”だ。足まわりはしなやかで、乗り心地はフロント・リア共に良好。ハンドリングもスムーズで、XC40の世界観や雰囲気にマッチしている。駆動方式はFFと4WDから選べるが、より安心・安定を望むなら4WDがベターだ。
1966年の誕生以来、メイン車種である“カローラ”にあまり馴染みはなく、カローラ レビンなど派生モデルの印象ばかり強く残る筆者が、あらためて“カローラ”の凄みを再認識したモデルだった。
肩の力を抜いて走っても、素直にそして快適に走るのは大きな美点だ。カローラ スポーツは現行プリウスやCH-Rと同じく、新しいクルマ造りのシステム「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」に基づき、最新のプラットフォームに変わったが、これが素晴らしい。
走りのクオリティが向上し、「これがカローラ?!」と、思う出来だ。また、搭載する1.2リッターターボエンジンに組み合わせるCVT(無段変速トランスミッション)の、進化および熟成も魅力的だった。
また、内外装のデザインはスポーティで、インテリアのクオリティも上々。先進安全技術も多数備わり、かつ最新のコネクテッド技術も標準搭載するなど、クルマとしてのレベルは大きく向上した。
確かなハンドリングと実用的なパッケージング、快適さをすべて兼ね備えたカローラ スポーツは、国産ハッチバックモデルのなかでもピカイチの完成度だった。
1953年の生産終了後、2011年に復活した「3ホイラー」。今年、偶然にも試乗する機会があった。オリジナルとそう変わらないデザインは、“生きた化石”といった表現が似合う。
3ホイラーは、フロント2輪/リヤ1輪の後輪駆動モデル。S&S社製(アメリカ ウイスコンシン州)の2.0リッター2サイクルエンジンにマツダ製5MTを組み合わせる。ハンドクラフトによって製作されたボディは、600kgを切る軽さが特徴だ。
アイドリング時こそオートバイのような軽いエンジン音を響かせたが、走り出せば迫力あるサウンドに変わり、想像以上のパワフルさにびっくり! しかも、慣れない運転感覚に最初は恐る恐るハンドルを握る。
なぜなら、路面コンディションに合わぬアクセル操作をすれば、簡単にテールスライドしかねないのだ。しかもハンドルは重く、快適性は低い。「21世紀にこんなクルマが市販されているなんて……」と、驚くばかりの走行感覚だった。
そんな3ホイラーでしか味わえない唯一無二の感覚は、慣れてくるとすこぶる楽しくなってきた。とはいえ3ホイラーは、たとえお金に余裕があっても、乗りこなすのは難しい1台だ。ファッション感覚で所有するのも難しいかもしれない。超上級マニア向けのモデルだ。だから番外編にはピッタリ。
【著者プロフィール】
飯田 裕子(いいだ ゆうこ):東京都生まれ。自動車メーカーでのOLを経て、フリーの自動車ジャーナリストに転向し現在に至る。BMWやアウディが主催するドライビングアカデミーのインストラクターとしても活躍する。弟はレーシングドライバーの飯田 章。
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