アウディと航空機器の開発会社エアバス、そして自動車デザインを手がけるイタルデザインの3社は2018年11月27日(現地時間)、アムステルダムで開催されているドローンウィークで、空飛ぶ自動車「Pop.Up Next」のプロトタイプを初公開した。
フライングタクシー(空飛ぶタクシー)用のこの革新的なコンセプトは、自動運転機能を備えた電気自動車とパッセンジャー(乗員用)ドローンを組み合わせたものだ。
アウディ「A5/S5/RS 5」シリーズ 2019年モデルの装備を一部変更
初めての公開テストでは、パッセンジャーカプセルを搭載したフライトモジュールが、地上に置かれたグラウンド(地上)モジュール上に正確に着地し、パッセンジャーカプセルをグラウンドモジュールに連結して、自動運転によってテスト会場から走り去った。
今回公開されたプロトタイプは1/4スケールモデルだが、早ければ10年以内には、大都市において道路と空中を利用した便利で効率的なフライングタクシーサービスを利用できるようになるかもしれない。
アウディAGの調達及びIT担当取締役兼子会社であるイタルデザイン社長、Dr.ベルント マルテンスは、
「フライングタクシーは、実用化に向けて準備を進めています。私たちはそれを実現できると確信しています。現在、ますます多くの人々が都市に移住しています。自動運転が実用化すれば、さらに多くの人々がクルマで移動するようになるでしょう。将来的には、高齢者、お子様や運転免許のない人々が、便利なロボットタクシーを利用したいと思うでしょう。道路と空中をスマートに行き来できるようになると、人々だけでなく都市も恩恵を受けることになります」
とコメントしている。
また、このようなオンデマンドサービスがどのようなものになるのかを確認するため、アウディはエアバスの子会社であるブーム(Voom)と協力して、南米で試験運用を実施している。顧客がメキシコシティまたはサンパウロでヘリコプター便を予約すると、アウディが着陸地点から、あるいは着陸地点までの移動手段を手配。
Dr.マルテンスは、次のようにも付け加えた。
「このようなサービスは、お客様のニーズをより良く理解するのに役立ちます。将来的にフライングタクシーは、数多くの都市生活者にとって魅力的な移動手段となるでしょう。アウディは、“Pop.Up Next”によって、技術的に何ができるのかを模索しています。次のステップは、実物大のプロトタイプを飛行及び走行させることです」
さらにアウディは、インゴルシュタットにおいて、アーバンエアモビリティ フライングタクシープロジェクトと呼ばれるイニシアチブを支援しており、アウディの本拠地において、フライングタクシーの試験運用を行う準備を整えている。
このプロジェクトは、EUが推進するスマートシティ及びコミュニティ政策において、「ヨーロピアンイノベーションパートナーシップ」と呼ばれるイニシアチブを市場へと導入する取り組みの一環として行われている。
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