【自動車博物館へ行こう】ホンダ1300は空冷を理想としていたホンダの信念を貫いた1台だった
(Webモーターマガジン Motor Magazine編集部)
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この時代に市販車で1300cc、100psってすげぇな!
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「公害対策に対応するためには、空冷を諦めざるを得なくなっていた」
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と言うより熱によるブロックの熱歪とオイル漏れ等ね。空冷好きだった宗一郎氏の鶴の一声で開発スタート、技術者は水冷スバルのデータを見せて説明するが宗一郎は納得しなかったらしい。
ヒーターのスイッチを入れると室内にオイル臭が充満する車両も有ったらしく、ホンダSFのメカは困っていたとの事。
因みに当時ホンダ1300で競技参加していたヨシムラも熱には苦しんだらしく、冷却フィンを溶接で追加している。
凝りすぎたエンジンとサスペンションで欠点が有り過ぎたかも知れないが、この経験と反省が次のシビックに生かされた事は言うとまでも無いと思う。
業界再後発の四輪事業でひたすら加速していた頃のホンダを象徴する一台かも知れない。
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110PSのクーペ9について。
ショートホイールベースに柔らかなサスペンション、そして大パワー。
フル加速すると前方の路面が見えず、空しか見えなかった(笑)。
コーナーでは狭いトレッドに前後の長いオーバーハングで、アンダー
そしていきなりオーバーステアー。
非常に高い運転スキルが要求された。
二輪に例えるなら、カワサキのマッハⅢか。早いけど曲がらない止まらない。
ホンダ1300が一部の車好きにしか売れなかったのは良かったのではないか。
水冷の145を経て、シビックがパワーはないけど誰もが乗りやすい、まさしく
大衆車として世間に受け入れられ、現在の大企業ホンダになったのだから。