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【試乗】フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン TDI ハイラインは期待を裏切らない仕上がりを見せた

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【試乗】フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン TDI ハイラインは期待を裏切らない仕上がりを見せた

パサート/パサートヴァリアント、ティグアンに続き、ゴルフトゥーランにもクリーンディーゼルエンジンが追加された。多人数が乗るミニバンということもあり、このモデルを待っていたユーザーも多いことだろう。さっそくその実力をチェックしてみよう。(Motor Magazine 2018年12月号より)

待望のクリーンディーゼルエンジンを搭載

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ドイツ語で国民(フォルクス)車(ワーゲン)の意味を持つフォルクスワーゲンは、ピープルズカーとしての立ち位置を保ち続けながら進化を遂げてきたブランド。

ゴルフの人気はすっかり定着しているが、7人乗りミニバンのゴルフ トゥーラン(以下トゥーラン)の人気も高く、強豪ひしめくミニバン大国ニッポンにおいても高い評価を得ている。

クラス最大というラゲッジルームやユーティリティに優れるところが魅力のトゥーランだが、今回のトピックはそこに新たなパワートレーンが追加されたことである。従来からあるTSIエンジンに加え、新たに2L TDI(クリーンディーゼルエンジン)がラインナップに加わったのだ。

トゥーランTDIに搭載される2L直4ディーゼルターボエンジンは、最高出力150ps、最大トルク340Nmを発生、これに6速DCT(DSG)が組み合わされるFFモデルである。ちなみに1.4TSI+7速DCTを搭載するモデルとの比較では、最高出力は同じながら最大トルクはTDIの方が圧倒的に大きい。

どこからでも理想的な動力を引き出すことができる

走り出しにアクセルペダルを踏んだ時の重さで、ある程度そのエンジンの個性がわかるのだが、このTDIは厚みのあるトルクがタイヤを介して路面を捉える堅実さが頼もしいと感じられた。

加速時の勢いこそTSIに一歩譲るが、1500~2000rpm付近を頻繁に使って走行するTDIは、街中から高速に至る走行領域や加速を求めるようなシーンであっても、どこからアクセルペダルを踏み込んでも理想的な動力が得られ、期待を裏切られることがなかった。

より出足のピックアップを向上させるならドライブモードをスポーツに切り替えてもいいが、個人的にはノーマルモードの滑らかなトルク伝達ぶりに好感を抱いた。

またこのフィーリングは、エンジン+トランスミッションのみならず、剛性感の高いボディやよく動くサスペンションとともに仕上げられている点がフォルクスワーゲンの“らしい”とも言える。音や振動も極めて低く抑えられていてファミリーユースの多いトゥーランにとても合っているのだ。

ちなみに同じエンジンを持つティグアンTDIのトランスミッションは乾式クラッチを用いた7速DCTだが、トゥーランは湿式多板クラッチの6速DCTとなる。

これまでのフォルクスワーゲンは大トルクを発生するモデルに湿式を用いていたが、ティグアンへの搭載によって乾式の進化や熟成が進んでいることがうかがえる。

7速DCTはキビキビ走るSUVのティグアン、滑らかかつ頼もしく動力を伝える6速DCTはトゥーランに採用するという個性分けがうまくされている。

TDIモデルはTSIモデルに比べ車両価格は少々高くなるが、減税や燃料代を含むランニングコスト、TDIの動力性能とそれを活かした快適な乗り味を持っているので、長距離を走るユーザーや多人数で移動する人にとって相応のメリットを抱くことができるだろう。

小さな子供を持つファミリーにとっては2列目の左右シートに内蔵タイプの専用チャイルドシートがオプション設定されているのがうれしい。これはフォルクスワーゲンではシャランとトゥーランだけである。

さらにシートバックテーブルは大人にとっても便利だし、フロントシート下には収納トレイもある。さらに運転の疲労軽減や安全性の向上につながる最新の予防安全・運転支援機能も採用される。トゥーランTDIに触れて、改めてフォルクスワーゲンが考えるコンパクトミニバンの本領がうかがえた。(文:飯田裕子)

フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン TDI ハイライン 主要諸元

●全長×全幅×全高=4535×1830×1670mm ●ホイールベース=2785mm ●車両重量=1630kg ●エンジン=直4DOHCディーゼルターボ ●排気量=1968cc ●最高出力=150ps/3500-4000rpm ●最大トルク=340Nm/1750-3000rpm●トランスミッション=6速DCT ●駆動方式=FF ●車両価格=407万9000円

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