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業界ニュース 2018.11.9

バック時に鳴る「ピーッピーッ」という音。鳴らない車があるのはなぜ?

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運転をしていて「今日はバックをしなかった」という日は、ありませんよね。バックする際、国産車の多くはシフトをリバースに入れると”ピーッピーッ”という警告音が鳴りますが、なかには鳴らない車も存在します。特に輸入車の多くは鳴りません。これはなぜなのでしょうか。今回は、バック警告音の実態についてみていきましょう。文・赤井福

なぜバック時に音が必要となったのか

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ひと昔前の日本は、マニュアルトランスミッション(以下MT)車が大半で、オートマチックトランスミッション(以下AT)車は、ほんの一部に限られていました。MT車のシフトパターンは、フロアであってもコラムであっても、リバースは一番高いギアの外側もしくは下側に設けられているため、前進したいのに後退ギアに入れてしまう、といった誤操作は少なかったのです。
しかしその後、AT車が爆発的に普及し、シフトはストレートパターンで、前進と後退のポジションが近くなります。そのため、前進と後退を間違えないように、リバースにギアが入っていることをドライバーに知らせるワーニングをメーカーが自主的に取り入れました。
後方確認がしにくいトラックに搭載されていた外部に対してのリバースワーニングと同様の音として、シフトをリバースに入れたときに警告音が鳴るようにしたのです。


リバースワーニングの鳴らない車も

輸入車のなかには、リバースワーニングの鳴らないモデルが多く存在します。リバースワーニングの有無は、販売されている本国で、ATとMTのどちらが主流であるかが関係しているのです。
なぜなら、MTでは前述したように、シフトパターンの関係で、前進と後退を誤ることはまずありません。現在の5速MTではもちろん、6速MTでもバックに入れる際にはシフトレバーを押し込んだり、レバーに付属されたリングを引っ張ったりなど、意識的な動作をしなければリバースギアには入りません。そのため、警告音自体が不要と考えられているのです。
ちなみに国産車においても、このような理由から、MT車の場合はリバースワーニングが鳴りません。


音質を変えるクルマも

リバースワーニングは、聞いていて気持ちの良い音ではありません。警告音としては「耳障りな音」であることが重要なのですが、助手席や後部座席で寝ているときには、警告音で起きてしまうこともしばしばありますよね。
そのため、最近のクルマでは音を消したり、耳障りではない自然な音に変更するクルマも増えています。
BMWでは優しい感じの「ポロローン」という音が奏でられ、力強いピーピー音よりは耳に心地よい音です。レクサスの一部車両でもピーピーではなく「ポーンポーン」という音に変更されています。特にレクサス LSのような、後部座席にVIPを乗せる機会の多いショーファードリブンを目的とするクルマでの採用が目立っています。
そもそもリバースワーニングを鳴らさなければならないという規制はなく、メーカー側の気遣いで鳴るように設定されているので、音質が変わったり、音が鳴らなくなっても問題はありません。しかし、バック=ピーッピーッという警告音が染み付いている我々には、鳴ってくれるほうが安全なのかもしれませんね。



私たち日本人にとっては当たり前の装備に感じるリバースワーニングですが、自動車文化の違いで搭載はまちまちです。ですが、ストレートシフトパターンのAT車である以上、ギアの入れ間違いによる事故が多いことは事実。警告音はそのままに、もう少し耳馴染みの良い音に変わっていくことで、日本車の文化は続いていくのかもしれません。


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文・赤井福
大学卒業後、金融業に従事。その後、6年間レクサスの営業マンとして自動車販売の現場に従事する。若者のクルマ離れを危惧し、ライターとしてクルマの楽しさを伝え、ネット上での情報発信を行っている。

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