大改良が施されたメルセデス・ベンツCクラスの軽井沢試乗会には、AMG C43 4MATICも用意されていた。ボディはクーペとカブリオレの2種類から選択可能だったから、カブリオレを選んでソフトトップを下ろし、浅間高原へと向かった。
C43 4MATICは、3リッターV6ツインターボエンジンを搭載、390psのパワーと520Nmのトルクを発生。AMG 9段スピードシフトATと、31:69という後輪寄りの前後トルク配分を持つ4WD、AMG 4MATICによって、駆動力を4輪に振り分ける。
高温多湿な日本でカブリオレを選ぶ“粋”──メルセデス・ベンツ Eクラスカブリオレ
走り出して最初に感激したのは、4座フルオープンにもかかわらず、ボディの緩さがまったく感じられないことだった。路面の悪いところを走ってもボディが震えることはなく、スムーズな乗り心地を保つ。乗り比べていないのでクーペとの比較はできないが、まったく充分なボディ剛性だといえる。
しかも、サイドウインドウさえ上げておけば、オープンで走ってもコクピットへの不快な風の巻き込みは最小限に抑えられ、爽快なオープンエアドライビングを快適に味わえるのも好ましい。居住性に関しては、リアシートの前後長がやや短く、バックレストが少し立ち気味なところが、クーペとの違いだ。
3リッターV6ツインターボエンジンは、低回転域から踏んだときに若干ラフな反応をし、下のトルクもあまり太くないなど、色々な意味でハイチューンユニットらしい挙動を見せる。けれどもその一方で、中~高回転域に至るゾーンのレスポンスは素早く、しかもかなり力強い。
したがって、空いたカントリーロードで踏み込むと、テールパイプから大きすぎないボリュームの爆音を奏でながら、車重1880kgという決して軽くないオープンボディを胸の透く勢いで引っ張り上げていく。AMGの3文字は伊達じゃない、と実感する瞬間である。
しかもこのC43 4MATICカブリオレ、浅間高原に上る空いたワインディングロードをいいペースで駆け上がったステージでは、もうひとつの分野でもAMGの3文字に込められた意味を明確にアピールしてみせた。コーナリングが素晴らしいのだ。
適度に固められたAMG RIDE CONTROLスポーツサスペンションとクイックなレシオのステアリングによって、C43 4MATICカブリオレはシャープな身のこなしを見せてコーナーに進入、通常のCクラスとは別物のクルマであることをストレートに実感させてくれる。
さらに素晴らしいのが脱出態勢に移ったときの挙動で、かつての4WDにありがちだったアンダーステアの兆候など微塵も感じさせず、ドライバーの望むとおりのニュートラルなラインを辿って、上りのコーナーを脱出していく。
しかもそのまま踏み込んでいったら、軽くテールを張り出しながらのコーナリングを危なげなく演じて見せたのには驚いた。31:69という、リア寄りの前後トルク配分を持つ4WD、AMG 4MATICの賜物だろう。もちろん、ブレーキも強力かつコントローラブルに効く。
つまりAMG C43 4MATICカブリオレは、僕が想像していた以上にスポーティな身のこなしを持つ、オープン4シーターなのだった。しかもサスペンションは固めではあるが、前記のようにボディ剛性は充分に高く、不整路面でも不快な振動などまったく感じさせないから、乗り心地にも不満はない。
ちなみにC43 4MATICカブリオレ、車両本体価格は税込み1003万円である。同じC43 4MATICのクーペとの価格差は53万円だから、リーズナブルなものだといえる。参考までに、同じカブリオレボディのC180スポーツは615万円、最上級のC63Sカブリオレは1513万円になる。
したがって、快適に普段使いができて、ワインディングロードに出れば存分に腕を発揮できる、1000万円プラスの適度にコンパクトで高性能なオープン4シーターをお探しの諸兄にとって、C43 4MATIC カブリオレはかなり好ましいチョイスではないかと思った。
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