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業界ニュース 2018.10.30

最近目立つようになった、後輪のホイールの汚れ。その原因とは?

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最近リアのホイールがブレーキダストで汚れているクルマを見かける機会が多いような気がしないだろうか?それは気のせいではない。とある電子制御によって、いまのクルマはリアブレーキの負担が大きくなっている。文・山本晋也

後輪のホイールがブレーキダストまみれに!?

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欧州車やスポーツカーなどでは、ブレーキダスト(ブレーキを使うことで発生する粉)がホイールを汚してしまうことが悩みの種というオーナーもいるだろうが、ここ数年ブレーキダストによる汚れが、リアホイールでも目立つようになっている。
そもそも、クルマのブレーキというのはフロントがメインであることがほとんどだ。とくにフロントエンジン車であれば、リアはサブ的に使っているというイメージを持っている人は多いだろう。
実際、前後ブレーキを比べると、フロントのほうがブレーキディスク、キャリパーとも大きくなっていることが多いし、フロントが放熱性にすぐれるベンチレーテッドディスクなのにリアは熱のこもりやすいドラムとなっているクルマも珍しくない。
しかし、リアのブレーキダストが目立つということは、リアブレーキを多用しているということになる。ブレーキペダルはひとつであるから、リアだけブレーキを使うといった状況は考えづらいかもしれないが、そうではないからリアのブレーキダストが目立つようになっているのだ。


リアブレーキを多用している理由

その理由は、ESC(横滑り防止装置)の普及にある。VDC、VSA、ESPなど様々な呼び方のあるESCだが、その機能としてはクルマが曲がらなかったり、スピンしそうになったりしたときにブレーキをつまむことで挙動を安定させるというものだ。
つまり、ドライバーがブレーキペダルを操作していなくても、ESCが働くことで実際にはブレーキを使っているのが現代のクルマだ。そしてクルマが外側にはらみそうなとき(オーバーステア状態)ではリアの内輪にだけブレーキをかけるのを軸とした作動となっている。ちなみに、スピンモード(オーバーステア状態)ではフロントの外輪にブレーキをかけて姿勢を安定させようとする。
基本的に、市販されているクルマの多くはアンダーステアに仕上げられているので、飛ばしていると、どうしてもリアのブレーキを「ESCが」多用してしまう傾向になる。さらに、最近ではESCの機能をつかってハンドリングを改善しようとする技術も盛り込まれている(例:ホンダ「アジャイル・ハンドリング・アシスト」、マツダ「Gベクタリングコントロール・プラス」など)。

サーキットではリアブレーキからフェード現象が起きることも

こうした電子制御によってハンドリングをアシストする機能は、アマチュアレベルであれば市街地でのフィーリングアップだけでなく、サーキット走行でも有効なほど高い機能を持っている。運転に自信がないドライバーでも、クルマがフォローしてくれることで安心してサーキットを走れるようになっている。
ただし、そうした電子制御によってアシストされたドライビングに慣れてしまうと、ひとつの問題が起きてくる。それはリアのブレーキからフェード(熱を持って、効きが悪くなること)してしまうということだ。結果として、使い方によってはリアのブレーキパッドから寿命になるということも起きてしまう。
ESCが普及する以前は、フロントよりリアのブレーキパッドが先に減ってしまうというのは、起きえないと思われていたが、電子制御によってメンテナンスやチューニングの考え方を変える必要があるといえる。
ホイールがブレーキダストで汚れるというのはリアブレーキの消耗が激しいことによるものだ。もっともESCを作動させないような運転をしていれば、アンダーステアも起きづらく、リアブレーキの消耗も抑えることができる。
あくまで傾向としての話だが、リアホイールがブレーキダストで汚れていないクルマのオーナーは、上手に走らせている目安といえるのかもしれない。

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