■スギから抽出した樹脂成分としたガラス繊維強化プラスチックを開発
クルマの外装部品には、鉄やアルミ、ファイバー素材(FRP・カーボン)などが使われています。そんな中、日本固有種であるスギを自動車部品に用いた世界初の試みをスタートさせました。
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産業科学技術の研究開発を行なっている国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下:産総研)は、自動車メーカーの光岡と共同で、スギから抽出した改質リグニンを樹脂成分として用いたガラス繊維強化プラスチック製の自動車内外装部品を、世界で初めて実車に用いた取り付け評価試験を開始しました。
この改質リグニンは、さまざまな研究実験過程を経て、自動車用として十分な寸法精度が確認され、外装部品としてボンネットを試作。強度や製品としても問題のない外観の塗装が可能といいます。内装部品には、ドアトリム4枚、スピーカーボックス、アームレストそれぞれ4つを試作したとのこと。
2018年10月より、これら改質リグニン使用のガラス繊維強化プラスチックを実車に搭載した試験を世界で初めて開始。車内環境(温度・湿度)を自動計測するとともに天候(降雨・日照)と走行実績を記録して、部品の経時変化を評価し、実使用上の問題点などのテストを行ないます。
今回のテストに、光岡「ビュート」が選ばれた理由は、「ガラス繊維強化プラスチック部品を用いた自動車を生産している光岡自動車にこれらの成果を説明し、協力を打診したところ内外装部品の実車搭載評価に協力・参画する合意が得られた」と説明しています。
今後の展開について産総研は、「これから、1年程度をかけて紫外線、温度変化などによる自動車内外装部品の変化をモニターして、長期間、十分実用に耐えられるかどうかを確認します。改質リグニンの生産開始を予定している2022年には、改質リグニンを用いたガラス繊維強化プラスチック製自動車部品を用いた環境にやさしい自動車としてのブランド化を目指しています」と話します。
近い将来、スギを用いたボンネットのクルマが一般的になる日も来るかもしれません。 【了】
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