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業界ニュース 2018.10.24

一時ブームとなった高速安定性を高める4WS、再流行の兆しか?

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前輪だけでなく後輪の向きも変えることで、低速時の旋回半径の縮小や、高速安定性を高めることができる4輪操舵機構(4WS)。1980年代後半から1990年代に流行しましたが、いずれのメーカーもモノにできず下火になりました。ところが最近、復活の兆しをみせています。4WSは、再び注目を浴びることになるのでしょうか?また、今度は市場に定着するのでしょうか? 文・吉川賢一

R31スカイライン、量販市販車として世界初4WS搭載

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後輪操舵システムの世界に先駆け開発したのは、日産自動車でした。HICAS(HighCapacityActivity-controlledSuspension)と名付けられた4輪操舵システムが、1985年8月に登場したR31型スカイラインに初搭載されました。
その後、油圧アクチュエータシリンダーを1本に減らしたHICAS-II、ステアリング舵角センサーで舵角速度を測り後輪の操舵量を決めるSUPERHICAS、電動アクチュエータを採用した電動SUPERHICASへと進化。
その集大成ともいえる4WAS(4輪アクティブステア)は、ステアリングの操作速度に合わせて、前後輪の切れ角を調整するシステムで、V36スカイライン、Y51フーガに採用。低速時、高速時ともに、安定した走りを実現していました。
ステアリング操舵初期の応答性と安定性を確保する目的で開発が行われたHICASですが、当初から4WSのクセと言われていた右左折時に後輪を外側に振り出す動作に違和感が出ることや、バックでの車庫入れ時に思うように動かないと感じること、複雑な機構でコストが高くなってしまうこともあり、顧客も次第に関心を失っていきました。


4WSが必要な特殊な車

4WS開発の元となったものは、アポロ計画での月面走行車です。月面で前輪の操舵機能が故障した場合でも、後輪で操舵できるようにカバーできるということから4WSが採用されました。自動車の小回りや安定性を求めるものとは、別の目的だったようですね。

消防のはしご車やクレーン車も4WSを装備していて、狭い路地でも小回りが効くようになっています。4WSのスゴさをわかりやすく伝える例として、4トン車以上の長さのある車両が、2トン車までしか曲がれないような道でも、4WSの装備があれば曲がることが可能なのです。
他にも、狭い構内でもスムーズにコンテナなどを運搬できるよう、フォークリフトにも4WSが装備されていることがあります。


再流行の兆し

4WSは1980年代後半のブームが去ると、乗用車で採用されることがなくなり、ほぼ消滅していました。しかし、ここ10年くらいで、レクサスGSやLS、BMW5シリーズ以上などの高級車に、最小旋回半径を小さくする目的で標準装備されるようになってきました。
長いホイールベースがゆえに、最小旋回半径が大きくなってしまう対策と、開発コストがかけられる高級車ということが採用されている理由のようです。
ところが昨今、ルノーのメガーヌという小さめのクルマにも”4コントロール”という4WSが装備されました。このことから、各メーカーにおいて、4WSコストを安く抑えることができる目処が立ち、採用が広がっているのではないかと推測できます。
また、4WSは将来的な自動運転化に向け、限られたスペースへの駐車を完璧にこなすために必要な機能であること、ライントレースの補正にも有効的でドライバーへ安心感を与える効果もあることから、活躍が期待できるのです。



一時のブームから自然消滅した後でも、改良を重ねドライバーが感じる違和感を極力打ち消し、優れた応答性能と小型軽量化を実現させた4WSが、再び脚光を集める時代に突入しているのかもしれません。

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