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業界ニュース 2018.10.15

日本で新車のネット販売は可能か ユーザーにとってメリット・デメリットは?

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■完全にネットだけで購入できるのはテスラのみ

 2018年9月28日に、BMWのEV「i3」がテレビ通販で販売されるという発表がありました。輸入車メーカーでは初の試みとなります。BMWでは新たな販売手法を積極的に取り入れていくという考えで、テレビ通販を行なうと判断したようです。

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 日本で新車を買おうと思ったらディーラーに行って見積もりをもらい、何度かの交渉を経て契約というのが一般的な流れです。一方、海外においては新車をネットで購入するというのが浸透している国もあります。では、日本で新車をネット販売するケースはあるのでしょうか。

 この場合のネット販売とは販売店ではなくメーカーによる直接販売のこと指します。現在、クルマのネット販売を行なっているメーカーはテスラがあり、購入の方法は普通のオンラインショッピングと同じくらい簡単といいます。ほかのメーカーでは前出のBMWが一部車種のみですが、ネット通販大手の『Amazon』で買うことができます。

 テスラの場合は自社のホームページで購入すると、サービスセンターで納車か、自宅や勤務先に届けてくれます。BMWの場合は『Amazon』で頭金という名目で車両価格の一部を決済するのみ。購入後はユーザーが指定するディーラーで残金の支払い方法を決め、契約が成立すれば一般的な購入と同様にディーラーまたは自宅などでの納車となります。

 テスラはネットだけで購入手続きが完了しますが、BMWは最終的にディーラーを経由しなければならず、ここに大きな違いがあります。

 これまで国産メーカーでは新車のネット販売実績はないのでしょうか。2018年6月にトヨタが『楽天市場』に公認ECサイトとして『TOYOTA楽天市場店』を開設しました。しかし「カローラスポーツ」に限定したカタログ請求の取り扱いのみで、クルマの販売は行なっているわけではありません。

 ネット通販では三菱のEV「アイ・ミーブ」「ミニキャブ・ミーブ」が『ジャパネットたかた』で販売されましたが、あくまでも紹介という形で、購入希望者がコールセンターに問い合わせると、ディーラーから連絡が来るというもので、実際の購入手続きはディーラーで行なわなければなりませんでした。

 ほかにも先代「シビック タイプR」は、ホンダのホームページのみで購入の申し込みを行ない、抽選で商談の権利が与えられるというもので、実際の購入はディ―ラーに行かなければならず、このケースもネット販売ではありません。

■国産車のネット販売がない理由とは

 国産メーカーがネットで新車の販売をしていない理由として考えられるのは、ひとつは日本の場合、国土が小さく人口密度が高いので、離島を除けば比較的近くにディーラーがあるということが挙げられます。例えばアメリカは国土が広く、近くにディーラーがないケースもあり、早くから新車のネット見積もりも盛んでしたが、いまではネットでオーダーできるメーカーもあります。

 さらに中国では、すでに大手ネット通販サイトが複数のメーカーと契約して、ネット販売でクルマがオーダーできるようになっています。

 2018年4月に通産省が発表した「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」の要旨によりますと、中国のネット通販の市場規模は2017年時点で1兆1153億米ドル=約125兆2700億円(1ドル112円として)、対前年比+35.1%と、世界一巨大かつ急成長しています。

 中国ではネット通販の過当競争も激しく、ほかと同じものを売っているだけでは成長できないという戦略から、クルマの販売も急速に拡大したと思われます。

 もうひとつの理由としてはディーラーの保護という面があり、こちらが最大の理由です。国産メーカーのディーラーは一部が個人商店で、大多数は販売会社に属する店舗で構成されています。

 ディーラーでは、営業職やメカニックなど多くの方が働いていますので、メーカーがディーラーを介さないで販売するとなると、当然、収入は激減して会社として成立しなくなってしまいます。

 なぜテスラはネット販売できるのでしょうか。結論としてはテスラでは設立当初からディーラーや販売代理店という概念を持っていなかったからです。メンテナンスもサービスセンターで行なわれます。

 そこで、テスラジャンパンにネット販売についてうかがってみました。

――現状ではテスラのみがネット販売で購入が完了できますが、ユーザーの反応はいかがですか。

 すぐにネットでご注文されるのではなく、実際にクルマを見たり、試乗してから決めたいというお客様が多いです。実車をご確認いただいたうえで、ネットでオーダーしていただいております。

――「テスラ青山」などの「テスラストア」で購入契約はできますか。

「テスラストア」ではお客様のサポートを行なっております。スタッフがお客様に仕様のご説明をしたり、購入手続きをサポートして、ネットでオーダーしていただいています。また、テスラでは北は北海道、南は沖縄まで納車しています。気軽にご来店できない遠方のお客様の場合は、電話でご説明しながら、ネットでオーダーしていただくこともあります。

――納車はどこで行なうケースが多いですか。

 数は把握しておりませんが、現在はサービスセンターだけでなく、「テスラストア」でも納車できます。また、別途料金が発生しますが、ご自宅やお勤め先にもお届けできます。

※ ※ ※

 いまやネット通販による買い物は、私たちの生活に深く浸透しています。出かけなくてもよく、大きくて重い物も持ってきてもらえ、送料無料という場合も多いです。

 ディーラー網が比較的充実している日本では、ユーザーがネット販売でクルマを購入するメリットは、ディーラーに足を運ぶ必要がなく、価格交渉のわずらわしさがないくらいではないでしょうか。価格がその分安いのであれば大きなメリットになりえますが、メーカー直販ならばディーラーよりも値引くのは難しいでしょう。

 デメリットとしては、アフターサービスやリコールといった際に、すみやかに対応できるかです。無店舗販売を前提にする場合、修理工場と提携することで対応可能です。しかし、リコールの場合などは優先して対応する必要があり、数十万台規模のリコールともなれば対応は容易ではありません。また、ディーラーなら営業担当が連絡や引き取りもしてくれるケースも多いですが、メーカー直ではそこまで顧客と密接な関係にはなりえません。

 高額な商品だからこそディーラーできちんと見積もりをもらって、検討して、悩んで、購入にいたる。というプロセスも、クルマを買う楽しみのひとつなのかもしれません。

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(くるまのニュース くるまのニュース編集部)

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みんなのコメント

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  • uma*****|2018/10/15 11:29

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    田舎で買うのにイイかもしれないけど
    やっぱ修理とかのサービスがネックですよね
    資本提携とかしている日本のメーカーが対応してくれると
    助かります。
  • bs_*****|2018/10/15 13:28

    違反報告

    トヨタの販売店の全車種販売は将来的にネット販売の布石と思う。ユーザーはメーカーにどの販売店に納めてもらうかを指定して、注文して依頼されたデーラー(担当スタッフ)が、メーカーオプション以外のオプションを販売して納めるような形を狙っているんだろう。納めた車両はデーラーの売り上げって感じで。

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