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業界ニュース 2018.9.12

いつまでも乗り続けたい“7人乗り”SUV──新型プジョー5008試乗記

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現在日本で発売されているプジョーのラインナップは、208、2008、308、3008、508、5008があり、ハッチバック、セダン、ワゴン、SUVのバリエーションを揃える。数字が大きくなるとボディも大きくなると考えていい。数字の4桁はSUVを意味する。ここでは7人乗りSUVである5008について解説していく。

プジョー・シトロエングループが開発した新しいプラットフォームEMP2(エフィシェント・モデュール・プラットフォーム2)を採用した3列シートの7人乗りSUVが5008だ。なお、3008は弟分に当たる。

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全長4640mm、全幅1840mm(Allure)~1860mm(GT BlueHDi)、全高1650mm、ホイールベース2840mmが5008のディメンションである。弟分の3008より全長が190mm、ホイールベースは165mm伸びている。

エンジンはガソリンとディーゼルの2種類。「Allure」と呼ぶグレードにはガソリンエンジンを搭載する。1.6リッター直列4気筒ターボチャージャー付きで、165ps/6000rpm、240Nm/1400~3500rpmのパワーとトルクを発揮する。可変バルブタイミングコントロール付きで、燃料供給は筒内直接噴射式。車重は1550kgなので、大きく見えるボディであるが意外と軽い。

「GT BlueHDi」と呼ぶグレードには、2.0リッター直列4気筒ターボチャージャー付きのディーゼルエンジンを搭載する。177ps/3750rpm、400Nm/2000rpmを発揮、8速ATと組み合わされ、17.8km/L(JC08モード)と優秀な燃費を誇る。ただし、ガソリンエンジンモデルより車重は140kg重く、1690kgに達する。

5008のフロントまわりには精悍な印象を受ける。歌舞伎役者の舞台メイクを彷彿とさせる。DRL(デイタイム・ランニング・ライト)は隈取りのような形に見えたし、LEDヘッドライトは鋭い目つきを創る。そして、ラジエターグリルとフロント下部のエアインテークは大きく口を開け、全体の迫力を増している。一目で印象に残るデザインに仕上がっている。

上下に厚みのあるドア外板は、サイドシル(敷居)を完全にカバーするように下にも長くデザインされている。このメリットは雨の日の走行でもサイドシルが汚れないことだ。ゆえに乗降するときに裾を汚さずに済む。1650mmの全高だと当然シートのヒップポイントも高くなる。腰を下げなくても良いからセダンより乗りやすいが、シートから路面までは遠くなるのでサイドシルに裾も付きやすくるなるだけに、この配慮は嬉しい。

運転席に座ると視界は独特だ。ハンドルの上側にインストルメントパネルが見える。これは近年のプジョーが採用する新たなデザインだ。また、飛行機の操縦桿を想起する小径ハンドルは、電動パワステの絶妙なセッティングにより違和感ないフィーリングだった。

3脚それぞれが独立した2列目シートは、前後に150mmスライドし、5段階のリクライニング機構を備える。1番後ろに下げても、ラゲッジルームの広さはそれなりに確保され、かつレッグスペースに大きなゆとりが生まれる。3列目シートは、居住性こそ“プラス2”と割り切るべきかもしれないとはいえ、成人男性でも身長・体型によっては、短~中距離ドライブ程度なら耐えられる広さは一応ある。

7人乗りのSUVとはいえ、1.6リッターのガソリン、2.0リッターのディーゼルともに充分なトルクが出て、ドライバーの期待どおりの加速が可能だった。どちらもターボチャージャーによって過給されているので、しっかりとトルクを出せるからだ。動力性能に余裕があるのは、2.0リッターのディーゼルモデルだったが、1.6リッターのガソリンモデルに6人乗車で走ってもエンジンの力に不満はなかった。

ディーゼルで気になるエンジンサウンドは、車外でこそアイドリング時のディーゼル音が気になったものの、車内ではさほど気にならなかったうえ、とくに高速道路を走行中はエンジン回転数が低い分だけガソリンより静かに感じるほどだった。

ハンドリングはフランス車の美点を受け継いでいる。それは直進時のニュートラル感の素晴らしさだ。センター付近のハンドルの遊びがほとんどなく、極微小舵から正確に反応してくれる。そのときの手応えも反応に合っているから、気を使わずに走れる。

コーナリング状態に入っても4輪がしっかりと路面を掴む感触がなかなか気持ち良い。ボディのロールはあるものの、車高が高いので背の低いプジョーより小さく抑えているように感じた。コーナーの先がさらにタイトに曲がっているようなところでも、ハンドルを切り足した分だけノーズが中に入ってくる。クルマが無理をしている感じではなく、タイヤが粘り強く路面を掴んでいる。それが自然だから気持ちがいいし、扱いやすい。

乗り心地はフランス車らしく、不整路面でもボディが揺れないように出来ている。単にタイヤから角張った衝撃を伝えないだけでなく、大きなストロークのサスペンションによってボディの上下動を抑えてしまう感じだ。しなやかな動きは上品だし、とても快適だ。素晴らしいのはひとり乗りでも、多人数乗ったときでもその快適さが同じだった点だ。

飽きのこないSUVが欲しい向きへ

近年、多くのメーカーがあらゆるSUVをラインナップする。そのなかで5008を選択する理由はどこにあるか?

ひとつは乗車定員が7人であること。全長4.7m以下のミドルサイズSUVで7人乗りを設定するモデルは日本市場で少ない。ニッサン エクストレイルや三菱 アウトランダー、ホンダCR-V、シボレー キャプティバぐらいだ。さらに、ディーゼルエンジン搭載車という点においては5008しかない。

もうひとつは細かい気遣いだ。先に述べたサイドシルのデザインのほか、自車の存在を目立たせ、安全性を高めるDRL(デイタイム・ランニング・ライト)も、国土交通省の保安基準改正にあわせて、いち早く日本市場向けにも標準装備した。

ライトについては、ほかにも特徴がある。ライトスイッチを「AUTO」に設定した場合、周囲が暗くなれば自動的にヘッドライトは点灯するが、5008の美点はワイパーを使うとたとえ周囲が明るくても自動的にヘッドライトが点灯するのだ。雨天による視界不良を考慮したこの細かい気遣いは、安全性も高める。

また、ミドルサイズのSUVでは珍しい電子シフトを採用するなど、豊富な最新装備も魅力だ。わかりやすく最新モデルに乗っている気にさせてくれるのも嬉しい。

SUVは多くのライバルがひしめく激戦区であるが、5008はハンドリングや乗り心地でプジョーの個性を出し、装備も最新技術を駆使したものばかりだから、きっと長く乗っても飽きないだろう。もしかすると、“長く乗り続けたい”と、思えることが、5008を選択する最大の理由かもしれない。

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(GQ JAPAN 菰田潔)

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