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売れている5ナンバー車が風前の灯火? ミニバンもコンパクトカーも3ナンバー化が避けられない理由とは

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売れている5ナンバー車が風前の灯火? ミニバンもコンパクトカーも3ナンバー化が避けられない理由とは

■国内専用車「5ナンバー」の開発が次々とキャンセル?

 2018年8月の新車販売台数(登録車)をみると、トップ10のうち8車種が5ナンバー車です(タイプやグレードにより3ナンバー車も含む車種あり)。しかし、日本独特の“車両規格”になっている車幅1700mm未満『5ナンバー』車は今や風前の灯火になっています。ここにきて日本の自動車メーカーが、5ナンバーサイズの国内専用車開発を次々とキャンセルしているというのです。いったいなぜ売れているはずの5ナンバー車の開発がキャンセルされるのでしょうか。

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 例えばスバルの場合、すでに日本専用車は存在していないため、全て車幅1700mm以上の『3ナンバー車』という車種ラインナップ。(※ダイハツからのOEM車を除く)

 マツダも現在『デミオ』のみで、日本市場を考慮した5ナンバー車として残っているものの、世界的にみればデミオの競合車(VWポロなど欧州Bセグメント)は、車幅1750mに達しており、次期型から国際競争力を持たせるため幅を広げるともいわれています。

 三菱自動車はタイで生産している『ミラージュ』が5ナンバー車ですが、次期モデルの計画は未定です。日産グループとして新興国モデルの『ミラージュ』を『マーチ』の兄弟車にすると思われ、このモデルの日本販売計画は無いとも言われています。

 これまで日本のコンパクトカー市場をリードしてきた、トヨタ『ヴィッツ』と、ホンダ『フィット』についても微妙な状況。スズキ『スイフト』のように海外向けを1700mm以上で作った上、国内向けのみ5ナンバー用に1700mm未満の特別モデルを作る可能性もあるのではという声もあります。

 いずれにしても、欧州Bセグメントは日本専用車でないため、将来的に3ナンバー化する方向だと思われます。そうなると気になるのが、トヨタの『ノア3兄弟』や、日産『セレナ』などの5ナンバー3列シートミニバン。このジャンルだけは完全なる日本専用車として開発されています。どのメーカーも意地のように5ナンバー枠を守っているから興味深いです。

■「5ナンバーのメリット」は?

 気になるのが「5ナンバーのメリット」。意味はあるのでしょうか? 結論から書くと「無い」です。現在の自動車税についていえば排気量で決まっています。5ナンバーも3ナンバーも排気量が同じであれば税額は一緒。任意の自動車保険の料金だって同じです。10年くらい前まで5ナンバー車と3ナンバー車で料金を変えていた駐車場などはありましたが、最近はそのような話も聞かれなくなりました。

 こういったことを総合的に考えても、「5ナンバー枠」の意味は無いかもしれません。むしろ自動車メーカーの衝突安全部門の方に話を聞くと、「徐々に側面衝突の基準が厳しくなっています。5ナンバー枠の1700mmだとクラッシャブルゾーンの確保が難しく、今後登場する新型車は安全性の観点で車幅を広げる可能性があると思います」といいます。

 開発の方たちの話を聞いていると、いずれ5ナンバーサイズのミニバンも無くなる方向になるようです。

 こうしたこともあり、数年後に買える5ナンバー車は、軽自動車の派生車種であるスズキ『ジムニー・シエラ』や『ソリオ』。そしてトヨタ『ヴィッツ』やホンダ『フィット』より一回り小さい欧州の軽自動車と言える『Aセグメント』に属す、スズキ『イグニス』やダイハツ『ブーン』、そしてタクシー専用車『JPNタクシー』(タクシーは3ナンバーだと大型車区分)くらいになりそうです。

 狭い日本の国土や道路事情を考えれば5ナンバー枠の意義はあると思いますが、車内の居住性の確保や、衝突安全性の確保を考えれば、乗用車の3ナンバー化は仕方ないことかもしれません。

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