「ミラ トコット」はダイハツが2018年6月に発売した新しい軽自動車で、ターゲットは女性と説明されている。同社の「ミラ ココア」の後継車という位置づけだ。
女性向けとうたうものの、スタイリングを見ると、男でも“いいねぇ”と思うものを持っている、とぼくは思った。1970年代のフィアット車を思わせるからだろうか(個人的意見)。
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太めのリアクオーターパネルを備えた4ライト(サイドウィンドウが左右で4枚)形式で、ピラーの角度はしっかり台形。それなりに躍動感のある手練れのスタイリングだ。
丸型のヘッドランプも起伏のないフロントマスクにうまく表情をつけているし、同様にフロントのナンバープレートも微妙に車体の中心からオフセットさせ単調さを回避している。
男性にも響く癒しの感覚
ダイハツではこのクルマのメインターゲットを女性と位置づけているようで、開発スタッフにも女性が入っていることを強調している。
ただし、「カワイイ」だけではもう売れないと言われている昨今、ミラ トコットも「シンプルなスタイル」「飽きがこない」「自然体で乗れる」「安心」「安全」と、さまざまな謳い文句が並ぶ。1980年代に盛り上がりを見せた女性仕様車のように、地味な軽ボンネットバンに派手なシート柄や回転ドライバーズシートなどを奢った、その場しのぎのクルマでは売れないのだ。
ダイハツだけでも軽自動車は10車種あるだけに、さらにマーケットを拡大しようというときに開発陣が「ひょっとしたら女性仕様車はまだアリ?」と、考えても不思議ではない。そこで、現代の女性視点で女性仕様車を造った結果、ミラ トコットのようなシンプルな1台が誕生したわけだ。
これがシューズやバッグならカラフルな模様が入ることもあるだろうし、腕時計ならジュエリー系のキラキラということもあるだろう。しかし、クルマは“マジメ”商品であることとコストコンシャスなプロダクトなので、そこまで舵をめいっぱい切って方向転換するのは難しい。
そのため「女性仕様」として開発されたミラ トコットも、ほんわかしたインテリアと、70年代のイタリアンコンパクトカー的スタイリングに落ち着いたのだろう。かつての女性仕様車はインテリアだけだったけれど、トコットではエクステリアも含めて女性目線でデザインされた。ところが、結果、もたらされたのは調和のとれたシンプルなデザインで、これには、男性にも嬉しい“癒やし”の感覚があると思う。
昨今は「M(男性)」と「F(女性)」の境目が曖昧になってきている。海外では公的文書に「X」とか「U(ユニセックス)」を用いるケースもある。
ミラ トコットは、表向き女性向けをアピールするが、その内容はF(女性向け)カー一辺倒ではなくM(男性向け)カーとしても十分なポテンシャルがあると思う。いってみれば「X」カーである。このジャンル、さらに追求すると、おもしろいクルマが出来るかもしれない。そんな期待を抱かせる1台であった。
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