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業界ニュース 2018.9.4

車のフロントガラスが割れても散らばらない理由

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事故にあったクルマを見たことがある方はご存知かと思いますが、事故車のフロントガラスは、破損しながらも全体が破砕されていることがありません。自動車のフロントガラスは、なぜ割れても破砕されることがないのでしょうか?

昔のドラマや映画のシーンではフロントガラスは飛び散っていたが…

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昭和の映画や刑事ドラマのカーチェイスでは、主人公のクルマが銃撃を受けたあと、フロントガラスがバラバラに砕けながら走る、なんてスリリングなシーンをよく目にしました。しかし、現在のクルマでは、実際ああしたことにはなりません。
バラバラに砕けるのは、強化ガラスで、1987年以前のクルマで多く使われていました。
強化ガラスは、表面部を圧縮し強度を高めたガラスで、強度はあるのですが、キズなどで表面の圧縮層が割れていくと、ガラス全体が破砕するという特性があります。事故時などにその破砕したガラスで乗員が負傷、失明などの事態が起きたため、1987年からフロントの合わせガラス使用が義務化されました。


現在のフロントガラスは進化している

現在の合わせガラスは、前述の強化ガラスと違い、複数の板ガラスの間に樹脂など中間膜を挟みこみ接着することで、強度と対貫通性・耐衝撃性をもたらしています。この中間膜のおかげで、割れても飛散することがない構造になっているのです。
また、中間膜にさまざまな性質を付加することで、紫外線・赤外線のカット、防音、着色、さらにはヘッドアップディスプレイの表示にも利用されています。
強化ガラスの旧車などに一日でも乗ると「なんだか日に焼けた気がするな」と体感するのですが、現在のクルマでは紫外線・赤外線が高いレベルでカットされているので、車内での日焼けはかなり防がれています。
余談ですが、この合わせガラスは、鉄道車両や航空機、建築物など、さまざまなシーンで使用されており、知らず知らずのうちに合わせガラスの恩恵を受けています。


サイドウインドウなども強化ガラスなの?

現在のクルマは合わせガラスのおかげで事故や、飛び石などでヒビが入った際に、ガラスが飛散することなく、乗員の安全性が担保されていますが、じつは合わせガラスはフロントだけで、サイドやリアには強化ガラスがいまだに使われています。
理由は、あえて割れることを求めているためです。自動車の事故は、ときにガラスを割って脱出を試みたり、外部からガラスを破壊して乗員を救出することがあります。
フロントガラスは先に述べたように高強度で、人力で破壊することはほぼ不可能。そんなときを想定して、他のガラスはあえて割れるように設計されているのです。
自動車のガラスは、フロントとサイド、リアで、それぞれ特性が異なっており、割れやすのはサイドとリアというのは、ぜひ覚えておきましょう。


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