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世界遺産級の名車が競演!──グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのメインイベント「ヒルクライム」<前編>

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世界遺産級の名車が競演!──グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのメインイベント「ヒルクライム」<前編>

今年、記念すべき25周年を迎えた「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(FoS)」は、世界最大級の自動車のお祭りだ。その素晴らしさをもっとも端的に示すのは、メインイベントである「ヒルクライム」と言えるだろう。

ヒルクライムでは、2輪/4輪を問わず珠玉のクラシックモデルが走る。コースは、12000エーカーにもわたる広大なイベント会場内にある「グッドウッドハウス」と呼ばれる古城周辺の庭園や牧草地を通る私道だ。

新型スープラも走った! 「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」って一体どんなイベントだ?!

もしも将来、自動車が世界遺産の対象になる日が来たならば、選出されても然るべきレベルのクルマが走るのは圧巻だ。ちょっと下世話な話かもしれないが、もしも“For Sale”となれば、あるいは国際オークションに出品されれば、数十億円のプライスが付けられる可能性も充分にあり得る“お宝”たちが次から次へと全力疾走するのだ。この光景に世界のエンスージアストたちがエキサイトしてしまうのもやむを得まい。

今回は、今年のヒルクライムに登場した至宝たちから代表的な名車をカテゴリー別にピックアップして解説する。また、高騰の一途をたどる現在のクラシックカー市場における各車の相場価格も、近年のマーケット情勢から推測可能なもの限定ながら、参考として提示させていただくことにしよう。

第2次世界大戦前、時の権力者から国威発揚の命も帯びつつ闘ったグランプリ・カーに加えて、スポーツカーレースや世界スピード記録チャレンジに挑んだクラシックマシンたちによって構成される。

さらにワークスチームによって軽量化を施された「SSKL」とともに1931年のイタリア「ミッレ・ミリア」に出場したルドルフ・カラッツィオラは、当時の最強マシン、アルファロメオ勢を退けて総合優勝を果たした。

推定マーケット価格:10億円以上
 


かつては日本にも1台だけ生息していたことがあるが、現在は現存車両のほとんどがダイムラー社の所有となっているため、今後売りに出される可能性は限りなく低いだろう。

推定マーケット価格:推測不能



今回は往年のワークスドライバー、ハンス・スタックの子息で1970~80年代にはポルシェでル・マン勝利も果たしたハンス・ヨアヒム・スタック氏がステアリングを握った。

推定マーケット価格:推測不能

1950年からスタートしたF1GPマシンたちによるカテゴリー。フロントエンジン時代から「葉巻型」と呼ばれた時代の前半、1965年までの1.5リッターF1時代までが対象だった。

ワークスチームとしては、ファン・マヌエル・ファンジオに1957年のワールドチャンピオンをもたらしたほか、スターリング・モスCBEとともに数多くの勝利を重ねた。さらにプライベーターも合わせると、1960年までに55勝を挙げることになった。

推定マーケット価格:5億円~10億円(戦歴によって上下)



1962年シーズンからF1GPに投入され、1963年および1965年シーズン(改良型「33」と併用)にはジム・クラークにドライバーズタイトルをもたらしたほか、ロータスは製造者部門タイトルも獲得した。

推定マーケット価格:推測不能



今年60周年を迎えた英国のレーシングカー専業コンストラクターが「ローラ」だ。同社のレーシングスポーツ、フォーミュラマシンが集うカテゴリーがこちら。ローラ製シャシーを流用したホンダF1も、このカテゴリーから参加した。



現在はツインリンクもてぎ内にある「ホンダコレクションホール」に所蔵する。今年のグッドウッドFoSでは、元F1王者のジェンソン・バトン選手もドライブを担当した。

推定マーケット価格:推測不能



1967年の実戦投入以来、1980年代までグランプリ155勝を挙げたF1史上最高の名機と呼ばれる「フォード・コスワースDFV」エンジン搭載マシンと、フェラーリやBRMなど12気筒ライバルたちによる3リッターF1時代のカテゴリーだ。



パワーでは12気筒のフェラーリに劣るものの、その圧倒的なダウンフォースのもたらすハンドリングとともにライバルを圧倒した。デビューイヤーの1978年シーズンはマリオ・アンドレッティが5勝、ロニー・ピーターソンが1勝を挙げ、アンドレッティに世界タイトルを献上した。

また、美しいスタイリングから「ブラックビューティ」の愛称も授けられ、現在も世界中の識者たちから「史上最も美しいF1マシンの1台」と評されている。

推定マーケット価格:推測不能



3リッター自然吸気F1時代を終焉に追い込んだ1.5リッター+ターボ時代のF1マシンと、そのあとを継いだ3.5リッター自然吸気/新3リッター自然吸気時代のF1マシンを中心とするカテゴリーだ。



デビュー当初は信頼性に欠け、しばしばオーバーヒートを起こすことから「黄色いティーポット」などと揶揄されたが、開発が進むにしたがってその速さが周知されることとなった。

ルノーF1の初勝利は、後継モデル「RS10」にスイッチした1979年まで待たねばならなかったが、1980年代前半から到来するターボF1時代のパイオニアとなったことから、現在ではRS01の歴史的評価は非常に高いものとなっている。

推定マーケット価格:推測不能

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