デビュー直後に「無印良品っぽい」「ユニクロのシャツみたい」とSNSで話題となったダイハツの新型車ミラトコット。いわゆる「可愛い系軽自動車」の系譜で、ミラココアの実質的な後継車となる。
「可愛い系というよりは飾らない系」に踏み込んだダイハツだが、はたしてその試みは成功しているのか。実際に乗って、外で見て、チェックしました。
「聖地」富士スピードウェイで決戦!! エコカーカップ2018夏 参戦記
文:ベストカー編集部
ベストカー8月26日号より
■しっかり専用チューンしており、気合い入ってます
「エフォートレス(肩肘張らず、特に努力せず、軽々とやる、という意味)」……なんだか小難しい言葉をキーワードに具現化されたミラトコットだが、デザイン同様その車両開発の方向性は実にシンプル。初心者でも車両感覚が掴みやすく、運転がしやすいことを追求している。
実際に試乗してみると、開発陣の狙いがよく伝わってくる。ベルトラインを水平基調としたスクエアなボディは見切りがよく、タイヤの位置も掴みやすかった。パノラマビューモニターの設定もあり、駐車時は鬼に金棒といったところだ。
走行性能もミライースそのままかと思いきや、専用チューニングが施され、ミラトコットカラーをしっかりと打ち出していた。
試乗会場内は石畳で足の動きが渋いクルマだと振動がスゴイのだが、そんな路面もしっかりいなす快適性を披露。ワインディングのようなコーナーの多い道でも、ロールを低減するために追加されたリバウンドスプリングと軽量ボディのおかげで、テンポよく走ることができた。やるなトコット……。
エンジンはターボの設定がないので、約100kgのカメラマンを同乗させて、長い登り坂を走ると、「もう少しパワーが……」と思うシーンもあったが、タウンユースであればそんな不満も出ることはないだろう。
さてではこのクルマの最大の長所(で短所となるかもしれない)といえるスタイルは、実際に太陽の下で見てみるとどうか。
これが実によい。食パンみたいだ。
デザインには耐久性が重要なので、これが実際に街を走り出して、見慣れて1年とか2年たったらどうなるか楽しみだが、そうした時間がたっても自然に溶け込めるようなスマートさをもっている。
ベースとなるミライースもよかったが、このトコットのほうが「すっぴん美人」といえるような佇まいを持っている。
こうした「素のよさ」は老若男女の区別なく薦められるし、なにより売れてたくさん街中で見かけるようになってほしい。
……と原稿を書いていたら、デビュー直後からの初期受注が絶好調で、月販目標台数(3000台)の3倍となる9000台を売り上げているとか(6月25日~7月26日)。うーん、さすがだ。
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