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業界ニュース 2018.8.26

所有して9年!フェラーリ カリフォルニアの走りや燃費、維持費は?オーナーが答えます

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フェラーリが2008年に発表したカリフォルニアは、新規顧客を獲得するために投入されたまったく新しいスモールフェラーリでした。そんなカリフォルニアを新車で購入したオーナーが、燃費はもちろんメンテナンスコストや維持費など、掛け値なしのインプレションをお届けします。文・山里真元|日本スーパーカー協会事務局ライティングGT代表ライター

フェラーリ初物づくしのカリフォルニア

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情熱の国イタリアが生んだ車界のサラブレッド、フェラーリのカリフォルニアは、V8直噴エンジン、フロントエンジンの2+2クーペボディ、電動格納式ハードトップ、ツインクラッチシステム、トランクスルー機構、電動格納式ドアミラーなど、今日的な技術を多数採用し、新しい顧客層を獲得するためのチャレンジングなモデルとして発売されました。
いまさらの電動格納式ドアミラーには驚かされますが、エンジンの直噴化とツインクラッチシステムは、この後生み出されたすべてのモデルに採用されており、フェラーリにとってのひとつの分岐点となるモデルだったと言えるでしょう。
そんなカリフォルニアが筆者のガレージに収まったのは2009年のこと。それから約9年、近年のフェラーリがどのように消耗・変化し、長期間維持し続けるためにはどれほどのメンテナンスコストがかかるのでしょうか?また、気になる燃費は?日常での使い勝手は?筆者の約9年に渡る経験を振り返ってみました。


インプレッション

発売当時のバックオーダーの量や10年経過後のリセールバリュー、3世代目となる後継モデルの登場をみれば、カリフォルニアでのチャレンジがどれほどの成功だったかは明白です。それは、日常的な使い勝手にも現れています。
一般的な車と比べると、最低地上高こそ低く気を遣うものの、それ以外の点では特段のストレスなく日常生活で使用することができます。
それこそ家から5分のコンビニから長距離旅行まで、快適にこなせます。マネッティーノと呼ばれるステアリングに備わった走行モード切替スイッチをコンフォートにさえ入れておけば、乗り心地もすこぶる良好です。


フェラーリ初であり複雑な機構を備えるだけに、納車前にはトラブルが懸念されましたが、これまで1度も故障していません。開閉に要する時間に若干のバラつきを感じるものの、おおむね20秒程度、信号待ちの間に開閉することができます。
ただしトランク内の荷物が滑り、ハードトップの開閉時にセンサーに引っかかりトップが開閉ができないというトラブル(?)はしばしば発生します。後継車種となるカリフォルニアTで改善されていることから、ここは失敗点だったことが伺い知れます。


走行12,000kmを迎えたあたりで、初めてのサーキット走行を行いました。路面が一般舗装で、車に優しいと定評のある袖ヶ浦フォレストレースウェイです。
アクセルを全開にするたびに快感の波が押し寄せる、レスポンスとF1サウンド。ブレーキングからのステアリング操作でクイクイと思い通りに動く鼻先、絶対的なタイムは、ミドシップフェラーリに譲るかも知れませんが、操る楽しさはさすがのFRです。どれだけGT的と言われようと、やはりフェラーリの出自はサーキットだということを思い知らされる瞬間です。
少し硬めのデイトナシートは、カッコはいいもののエルゴノミクスが考慮されていないのか、数ラップで腰が限界。サーキットを頻繁に走行する方は、バケットタイプのスポーツシートへの交換をおすすめしておきます。


メンテナンスコスト

驚くほど故障が少なく、車検と1年毎のエンジンオイル交換以外でメンテナンスに入庫することは、わずかでした。
・エンジンオイル交換
約1年毎に定期的に実施することが推奨されています。正規ディーラーで、毎回約6万円程度です。
・車検
3年目の車検時は、走行距離約26,000km。一般的な通常メニューのみで約15万円ほど。5年目(約33,000km)は、通常メニューに加えてバッテリー交換とタイヤ交換を行い約40万円。この時点でショックアブソーバーに若干のオイル滲みがあり。
7年目(約40,000km)は、オイルの滲んでいたショックアブソーバーは交換せず、通常メニューのみで約15万円。
9年目(約48,000km)。ショックアブソーバーにオイルがほとんど残っておらず交換。オイルと言っても磁性流体が封入されたマグネティックライドコントロールというオプション装備車のため、ショックアブソーバー1本が25万円と高額です。
そのうえ、半永久的に減らないと思われたブレーキパッドが炭化し、ブレーキチェックランプが点灯したため交換(部品代30万円)。その他に、ヘタッたブッシュ類やタイヤ交換を行い、200万円オーバーとなってしまいました。
新車から約10年5万kmの節目だと考えると妥当なのかも知れません。なお、オイルの漏れが激しくなってからは乗り心地にも明確に反映されており、そろそろ要交換だと気付いていました。
・その他のメンテナンス
走行約38,000kmのころエンジンチェックランプが点灯。排気バルブに詰まったカーボンスラッジが原因とのことで、エキマニを取り外してのバルブ洗浄を実施。価格は約8万円。
その2年後の走行45,000km時にも再発し、同様のメンテナンスを行いました。どうやら直噴化のデメリットと毎度の東名高速渋滞で溜まってしまうようです。


燃費

エンジンを直噴化したにも関わらず、それほど燃費は改善されていない印象です。エンジン回転数や速度などの使用状況による変化はわずかで、給油は常に満タンから約240km走行で70L程度です。平均燃費にすると3.4km/Lとなります。さすがにサーキット走行時には1.5-2.0km/L程度まで悪化します。
これだけの航続可能距離なので、高速道路の途中で給油することもしばしば、全行程高速道路で渋滞なくスムースに流れていれば、満タンで300km走破できるのですが…。


まとめ

走行距離が約20,000kmを越えたある日、何気なくステアリングとパドルの間に手を入れてみたところ、左右にスイッチがあることに気づきました。
押してみるとオーディオのソース切替や選曲のコントローラーで、ステアリングから手を放すことなくオーディオ操作ができる便利な装備でした。それにも関わらず車載の取扱説明書には記載がなく、他のカリフォルニアオーナーに教えると、有難がられることがある始末です。
また、友人のカリフォルニアに乗ってみたとき、センターコンソールのボタンのひとつが逆に配置されていることに気付きました。それをディーラーに問い合わせたところ製造時のミスなようで、メーカーに問い合わせたところ「機能と表示さえ合ってるのなら、なにが問題なんだ?」との回答で驚きました。
とにかく車も作り手もラテンの乗りでよく言えば情熱的、悪く言えばいい加減ですが、特にエンジンの官能性は最高で、他に並ぶものが見当たりません。
故障も少なく、日常の使い勝手も申しぶんありません。燃費が悪かったりメンテナンスコストが高かったりするのは、これだけの性能を考えれば、十分納得できる範囲かと思われます。

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