韓国ヒュンダイ自動車の投資会社であるヒュンダイ・クレイドルはバッテリー技術をさらに進化させEV車両のパフォーマンス向上を目指すため、アメリカ マサチューセッツ州のバッテリー材料企業のアイオニック・マテリアルズに投資することを決定した。
アイオニック・マテリアルズは現行のバッテリーよりも一層安全でコストがかからない高エネルギー密度バッテリー用のマテリアルの研究開発を進めている。同社の特許技術である固体高分子マテリアルを使用することでアイオニック・マテリアルズは本質的に安全で廉価であり、エネルギー密度が高く室温で使用可能な全固体電池を実現した。
アイオニック・マテリアルズの高分子電解質の特徴は陽極にほとんどコバルトが含まれてなく、リチウムイオン電池にも対応できることだ。全個体電池における期待されるメリットは:
・固有安全性の確立:液体電解質を使用することで安全問題を解決
・より高いパフォーマンス:より高エネルギーのアノード・カソードの実現
・低コスト化:ケミカル類のコストや製造費用を抑えることで全体的なバッテリーコスト削減を実現
「アイオニック・マテリアルズの革新的技術は現代のバッテリー技術を大きく変えられる」とヒュンダイ・クレイドルのJohn Suh(ジョン・ソ)代表は言う。「我々は自分たちの車が最高級の環境適合性と効率よいソリューションを提供できるための方法を追い求めている。アイオニック・マテリアルズへの投資は我々をバッテリー開発の最前線に立たせ、より環境にやさしいクルマを作ることを可能にする」
アイオニック・マテリアルズの創設者・CEO Mike Zimmerman氏は「今回のヒュンダイによる投資はわが社にとってのマイルストーンであり、全個体電池向けの高分子系材料の開発の勢いを裏付けるものだ。パートナーからの投資により、我々は施設を拡充してきており、今後さらに需要が高まりつつある市場に対応できるよう開発チームも大きくしている」とコメントした。
アイオニック・マテリアルズによって実現した高分子材料の進化はリチウム金属やリチウム硫黄バッテリー、廉価・低コストの再利用可能アルカリバッテリーなどの高エネルギーで環境にやさしいバッテリーにつながるという。
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