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流行りのSUVではない! 新型ジムニーが目指した唯一無二のオフローダーとは

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流行りのSUVではない! 新型ジムニーが目指した唯一無二のオフローダーとは

■あえて「オフローダー」と名乗るところに新型「ジムニー」の自信

 20年振りにフルモデルチェンジで話題となっている新型「ジムニー」。20年といったら、成人式迎えてしまうほどの年数なわけです。にもかかわらず、20年前の軽自動車の規格改正を覚えている私(竹岡圭)としては、20年前もすでに運転していたのか…、いやいや、そんなジムニーの歴史を見届けられていることに感謝し、喜びも感じています。

スズキ 20年ぶりに新型「ジムニー」発売 価格145万8千円から すでに大人気で納期も半年待ち?

 20年という数字が凄すぎて、悲喜こもごもなわけですが、世界的に唯一無二の存在であるジムニーは発売した途端に「1年待ち」です! 乗り換えユーザーはもちろんのこと、新規ユーザーも含めて、どれだけみんなが待っていたんだ? という感じです。そもそも期待を裏切らなかったから、みんなが発売と同時に飛びついたんだと思います。

 ジムニーの開発陣はフルモデルチェンジに向け、「果たしてジムニーのユーザーはどんな方がいるのか?」ということをもう一度検証したそうです。するとほぼ下記の3パターンに分かれるという結果が得られたそうです。

(1)ジムニーでなければいけないようなところでお仕事をしているプロの方。(2)降雪地帯に住んでいるので、ジムニーがあると百人力と便利に感じている方。(3)アウトドアライフ、オフローダーライフが好きで趣味でジムニーを愛している方。

「この3パターンのうち、どこに向けて作ったらいいだろう? と考えた時に、(1)のプロユースにしておけば、(2)&(3)の方も満足できるのではないか? という結論に達し、新型はプロユースで作ることにしました」と、チーフエンジニアは語ってくださいました。

 だからこそのラダーフレーム式、エンジン縦置きFRレイアウト、機械式副変速機、それぞれに理由があるデザイン。「家から出かけて、仕事を終えて無事に帰ってくる」これぞジムニーの本当の使命。高いレベルのポテンシャルを持った、オフローダーなのです。最近流行りのSUVではなく、あくまでオフローダーと名乗るところに、ジムニーの自信が表れています。

■パワーが欲しいなら1.5リッター搭載のジムニーシエラ

 実際、こんなところ登れるの? というような、岩肌が見えていかにも滑りそうな、しかも壁に近い角度の坂もグイグイ登れるし、これは階段ですよ!? と言いたくなるような凸凹の坂も見事にクリア出来てしまいます。

 しかも、従来モデルまでだったらテクニックを駆使して行けた場所でも、ブレーキLSDトラクションコントロールやヒルディセント&ヒルホールドコントロールなどの電子デバイスが追加されたことで、テクニックいらずに誰でもクリア出来てしまうのです。ちょっと拍子抜けするくらいにアッサリと。

 とはいえ、日本の場合はこういったところに走りに行くまで舗装路を走っていくことがほとんど。ここが乗り難いと意味がありません。

 しかし、新型ジムニーではステアリングダンパーが高速域ではステアリングからの振動を抑えてくれるし、足回りも舗装路面でもしっかりとバランスを保ち、重心の高さを感じさせずに、安定してコーナリングもこなしてくれるのです。全領域で感心するしかないほど、よくできています。

 今回試乗したのは5MT(マニュアル・トランスミッション)モデルでしたが、シフトフィールもなかなかよくて、やっぱりMTだよね! と頷ける愉しさがありました。

 でも排気量は軽自動車の上限である660cc。ターボとはいえ、高速道路を走るとなると、もう少しパワーが欲しいのも本音だったりします。そこで候補として挙がってくるのが1.5リッターエンジンを搭載している「ジムニーシエラ」なわけです。

 搭載エンジンのほかは、トレッドを広げてオーバーフェンダーとサイドアンダーガードを装着。つまりトレッド幅とタイヤが違うだけで、あとは一緒なのですが、これが不思議と座った瞬間から感覚が違うのです。

 開発者の方は「同じような性格と味付けに作りました」といいますが、私の印象としては、ジムニーシエラは少々リフトアップしたオフローダーに乗っているような感触です。

 今回、このジムニーシエラでは舗装路しか走れませんでしたが、コーナリングでのロールもジムニーより大きく感じました。パワーの余裕はやっぱり欲しいところですが、バランスのよさはジムニーの方が良かったと思います。

 個人的にも余裕があればすぐにでも欲しい1台です。これでモンゴルラリーに行けたら、いい勝負できるんじゃないか…と思わず妄想を膨らませてしまうほどのクルマでした。

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