■中古車の「車検あり・なし」はなにが違うか
中古車を購入する際に、気になる部分として「車検の有無」があげられます。一般的な中古車情報には、「車検あり・車検なし・車検整備付き」というような表記がみられますが、実際にはどのように違ってくるのでしょうか。
車検の有効期間がある中古車を購入すると、基本的には車検取得時に必要となる「自賠責保険」「自動車重量税」の支払いは不要です。ただし、自賠責保険や自動車重量税の残り期間分の支払いが必要になる場合があります。
反対に、車検の有効期間がない中古車の場合、「自賠責保険」「自動車重量税」や車検を取得するために「点検費用・納車整備費用」が必要です。点検費用や納車整備費用は、車検取得以外にもユーザーに納車するために一通りの整備をおこないます。
そのため、車検の有無にかかわらず整備費用は必要なうえ、納車までの日数もさほど差がないといえます。
次に、「車検なし」と「車検整備付き」には違いですが、基本的に車検を取得する整備費用が含まれているかどうかの差です。どちらも購入時に車検を取得するため、車検有効期間は2年となり、自動車重量税、自賠責保険、納車整備費用が必要になります。
■「需要があるものは高くなる」は中古車業界にも存在
中古車を検討するユーザーの中では、「費用負担が少ないから車検残があるクルマがお得」というイメージが存在するため、有効な車検のあるクルマが人気です。そのため、実際の販売現場では逆転現象も起こるケースがあります。
中古車販売のは「車検が残っているクルマは、すぐ売れるから高い値付けをしてしまうこともあります。反対に車検がなければ少し低い値段を付けることもあります。人気車種で車検があったほうが費用以上に高く早く売れるならば、あえて車検を取ってから店に並べることもありますよ」といいます。
いわゆる「需要があるものは高くなる」という現象が中古車業界にもあるようです。ユーザーが好む条件のクルマは、その分高いということになります。
中古車の価格は、需要と供給のバランスに左右される商売と考えると、「車検なし」のクルマのほうがお得なのかもしれません。車検有無や本体価格だけでなく諸費用の内訳や今後の車検費用も考慮して選ぶことが重要といえます。
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