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業界ニュース 2018.7.11

浸水・冠水車、乾けばまた乗れる? マフラーに水が入っていたらエンジン始動はNG

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■マフラーに水が入っているようなら自分でエンジンをかけるのはNG

 この度の西日本一帯を襲った豪雨は各地で甚大な被害をもたらしています。多くの車が冠水、浸水の被害に遭いました。JAF中国本部によると、7月6日午前0時から9日午前8時20分までに中国5県(岡山・広島・島根・鳥取・山口)での救援依頼数は4733件、そのうち1264件が冠水被害による救援依頼だそうです。自分の車が冠水、浸水の被害に遭ったらどのように対処すればよいのでしょうか。

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 車が水に浸かるほどの豪雨であれば、(当然ですが)人命優先で安全な場所に避難することが先決となります。タイヤの1/3程度の水深になれば、走行もかなり困難になり、アッという間に水かさが増して車ごと流される危険もあります。早めに車を諦めて安全な場所へ避難しましょう。

 浸水、水没した車への対処は進路を塞いでいるなど特別な場合を除いて水が引いてからになります。扱い方の目安としては、水が「マフラーの中に入ったかどうか」がポイントで、マフラーの上まで水が来ていたらプロに任せることが鉄則です。

 国交省でも「水に浸った車両は、外観上問題がなさそうな状態であっても、感電事故や、電気系統のショート等による車両火災が発生するおそれがあります」とコメントすると同時に、以下の警告を発表しています。

(1)自分でエンジンをかけない。特に、HV、EV車は高電圧のバッテリーを搭載しているのでむやみに触るのもNG

(2)車を移動する際はJAFなどロードサービスや最寄りのディーラー、整備工場に相談して行う

(3)使用するまでの間、発火するおそれがあるのでバッテリーのマイナス側のターミナルを外して下さい。※自動車整備の知識に不安がある場合は、マイナス端子を外すかどうかJAFやディーラーなどに相談のこと

■救援依頼殺到のJAF中国本部(広島市)に聞きました

――浸水または冠水した車のエンジンをかけて良いかどうかはどこで判断すればよいですか?

「集中豪雨によって道路に発生する少し深い水たまり(水深10cm程度まで)なら走行可能であるように、クルマはある程度の冠水や浸水に耐えられるように設計されています。マフラーの中に水が入っていない、床下には水が届いていない、という状況なら自分でエンジンをかけても良いでしょう。ですが、室内に少しでも水が入っている場合はプロに任せましょう。

 最近の車はエンジンはもちろん、多くの重要箇所が電子制御されていますので、水の侵入によって車両火災など、思わぬ事故につながる恐れがあります。また、床下まで水が来てなくても、河川が氾濫して押し寄せてきた泥水に浸かってしまった場合、ブレーキの中に泥や砂などの異物が多く入っている場合もあります。この状況ではたとえエンジンが掛かっても、走行は大変危険(ブレーキが効かないなど)ですので、気を付けてください」(JAF中国本部事業部)

――JAFではどのような対応をしていますか?

「現在救援依頼が殺到していることもあり、救援依頼があった冠水車に関してはその場でエンジンをかけるなどの作業は行わず、レッカー車で最寄りのディーラーや整備工場に搬送する作業を行っています」(JAF中国本部事業部)

■エンジンルームまで水に浸かった車は、廃車しかない?

 ところで、エンジンルームまでが水に浸かった車はその後、どう扱うべきでしょうか。廃車買取の専門業者「廃車王」に聞いてみました。

――浸水した車を再び使うことは可能ですか?

 どこまで浸水したか? がポイントです。室内に水が入っていたらほぼアウトですが、状況によってはクリーニングやパーツ交換、エンジン修理などで乗り続ける方もいらっしゃいます。ですが、ほとんどの場合、水没車は廃車にした方が良いケースがほとんどです。

――水没車は買取の世界ではどのような扱いになりますか?

 水没車は『冠水歴車(浸水車・水被害車)』という扱いで、自動車保険でいうと、ほぼ『全損』扱いになります。下取り時には修復歴車よりも嫌われる傾向にあります。外見に損傷が出にくいため、修理個所の判別が難しいという見方もあります。また、被った水が淡水であれば洗浄して使えるものもありますが、海水の場合は部品の再利用すら難しくなるので、新しい車であっても査定額に期待はできないでしょう。

――水没車の修理は難しいのですか?

 エンジンまで水が入ると修理代にも大変なコストがかかります。さらに、ダメージが大きいのは室内の悪臭です。川の水や下水、泥水などが混じって強烈な悪臭となる場合も多く、水が乾いてルームクリーニングと消臭作業を繰り返しても、なかなか完全には抜けないということも多々あります。場合によってはエンジンの修理よりも悪臭除去の方が高額になるケースもあります。

※ ※ ※

 なお、近年急増しているハイブリッド車、電気自動車などの電動車は冠水や衝突事故などを想定した厳しいテストを行い、水没しても感電しないために万全の対策を講じています。自動車アセスメントでおなじみのNASVA(独立行政法人 自動車事故対策機構)においても、試験項目に「電気自動車等の衝突時における感電保護性能試験」の内容を追加してハイブリッド車や電気自動車等を評価しています。

 さらに、トヨタ自動車、日産自動車では安全設計に加えて、「レスキュー時の取扱い」として公式サイト上に一般公開しており、事故車を取扱う際の注意事項を明記しています。

 ちなみに日産自動車は「静止状態で浸水、冠水という状況であればガソリン車と同じ扱いで問題ありません。車両に強い衝撃を受けたり、事故で衝突したりで、バッテリーに損傷を受けた場合(中身が露出するなど)には注意が必要です」とのことです。

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(くるまのニュース 加藤久美子)

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