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業界ニュース 2018.7.5

たった一台の幻のランボルギーニ、コードネーム「J」と呼ばれる車とは?

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先日発売されたプレミアムSUVのウルスが大人気となっているランボルギーニ。現在は、アウディのオペレーションで21世紀版のスーパーカーを発表していますが、かつてはフェラーリに対抗するライバルとして歴史に残る名車を輩出してきました。ランボルギーニといえばカウンタックが有名ですが、それ以前のミウラもいまなおファンの心を掴む名車。そのミウラをベースにした1台の車が、幻のランボルギーニ、コードネーム「J」とも呼ばれています。どんな車なのでしょう。文・西山昭智

ランボルギーニミウラとは

    もともとはトラクターのメーカーだったランボルギーニ

ランボルギーニミウラは、1966年のジュネーブショーで発表された市販車で、カウンタックが登場する直前の1973年まで生産されたスーパーカーです。V型12気筒エンジンを車両のミドに、横置きで搭載しているのが特長です。
スタイリングはイタリアの名門カロッツェリアのベルトーネが担当。デザイナーは、当時ベルトーネに在籍していたマルチェロ・ガンディーニ。ガンディーニはその後もランボルギーニの名車を次々と担当し、カウンタックも彼の手によるものでした。
スペインにある闘牛牧場の名前にちなんで名づけられたミウラは、1966年の発表前にシャシーのみのモデル(TP400)が展示され、その斬新なエンジンレイアウトをひと目見ようと、多くの人が詰めかけました。その翌年、満を持してミウラが発表されたのです。
ミウラの市販モデルは、P400、P400S、P400SVの3種類で、400は4.0Lの排気量を表しています。P400の進化版であるP400S、さらにその進化版となるのがP400SVで、SVはヘッドライトまわりにあるスリット(睫毛)がなくなっているのが特長です。
1973年まで生産が続けられたミウラは、約750台が製造されました。


コードネーム「J」

そんなミウラをベースにしてつくられた、たった1台の車。それがコードネーム「J」と呼ばれるモデルで、イオタ(JOTA)と呼ばれています。当時のレギュレーションに沿ってオリジナルとは違ったさまざまな仕様変更やカスタマイズが施されています。
ランボルギーニのチーフメカニックであったボブ・ウォレス氏が手がけたミウラベースのレースカーは、1969年にたった1台だけつくられたもので、そのコードネームの由来はFIA競技規定のJ項にちなんでつけられたものです。
ミウラよりもワイドトレッド化された「J」は、軽量化のためにボディパネルに打ち込まれた無数のリベット痕が外観上の大きな特長となり魅力にもなっています。


なぜ幻と言われるのか

この「J」ことイオタがなぜ幻なのかというのは、たった1台しか製作されていないということだけでなく、その1台が不慮の事故によって廃車になってしまったから。
イオタは走行実験を行なったのち(レースには不出場)、とある資産家に売却されたのですが、その際に事故を起こして車両は炎上(全焼)して、廃車となってしまったのです。そしてこのイオタの残骸は、ランボルギーニ社が引き取ったのち、この世から姿を消してしまいました。
このイオタという車は、ランボルギーニファンの間で憧れの車となっており、オリジナルが消滅して以降、ミウラをベースに多くのレプリカが製作されました。それらのミウラには、SVJという名前が与えられ、日本にもSVJをさらにカスタムしたSVRというモデルが存在しています。



カウンタックよりもひと足早く誕生し、ランボルギーニの人気に火をつけた名車ミウラ。そのミウラをベースにした世界でたった1台のレーシングカーは、すでにこの世には存在していませんが、その流れを汲む多くのSVJがいまもなお現存し、ランボルギーニファンを魅了し続けています。

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