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業界ニュース 2018.6.30

天皇陛下が乗る「御料車」とは?歴代の御料車に採用された車たち

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御料車(ごりょうしゃ)とは、天皇陛下および皇族の方々が乗車するための車です。現在は、トヨタのセンチュリーロイヤルが使用されており、皇室専用の皇ナンバーのものと品川ナンバーのものがあります。では、これまでどんな車が御料車に採用されてきたのでしょうか。

「御料車」とはどんな車?

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御料車は天皇陛下および皇族の方々が乗車するための車で、「御料」とは、天皇陛下や貴人の使用する物を指します。
平成18年から宮内庁に導入されたトヨタセンチュリーロイヤルは、陪乗席を備えた8人乗りの大型車となっており、国会開会式、全国戦没者追悼式および国賓接遇などに使用されています。
天皇皇后両陛下が使用される御料車には、一般車両とは違うナンバープレートが装着されており、ナンバープレートは銀色地に金文字で上に「皇」の一文字、その下には一桁の数字が表示されます。御料車には皇室専用の「皇」ナンバーと「品川」ナンバーがあり、国会開会式など公的な行事にお出ましの際には皇ナンバー、その他へお出ましになる際には品川ナンバーを使うことが通例となっているそうです。
このナンバーは、一般のナンバープレートに相当するものとして扱うことが道路運送車両法に規定されており、一般車両と同様に車検の対象になります。


御料車の歴史

現在は自動車となっている御料車ですが、1912年(大正元年)より前には馬車が用いられていました。現在は、馬車と自動車の両方が御料車として使われており、馬車と自動車ともに宮内庁の車馬課という部署が御料車を管理・運行しています。
行幸啓と国賓の接遇などで、おもに自動車が使われるのですが、外国大使が信任状奉呈式(しんにんじょうほうていしき)で皇居に招かれる際などには、大使の希望によっては、馬車が使用されることもあるそうです。馬車が使用される際には、東京駅から皇居まで馬車のパレードを見ることができます。
それでは、歴代の御料車を紹介しましょう。


初代「ダイムラー・ランドレー」1912年~1927年

※画像は同型車のもの
1912年(大正元年)の大正天皇の即位時に、当時の自動車先進国で日英同盟を結ぶなど親密な関係にあったイギリスからダイムラー社のランドレーが輸入され、初めての自動車による御料車となりました。
車両の選定に携わったのは、日本最初の自動車輸入会社である日本自動車を設立・経営していた大倉喜七郎氏。初代御料車は当時のイギリス王室に納入されたダイムラーの最新モデルと同型車で、皇室の色である溜色に塗装され、菊の御紋がドアに付けられたほかは、特別な装備はありませんでした。


2代目「ロールス・ロイスシルバーゴースト」1921年~1936年

※画像は同型車のもの
1921年(大正10年)には、高級車の代名詞ともいえるロールス・ロイス社のシルバーゴーストが2台導入されました。
1923年に起きた暗殺未遂事件「虎ノ門事件」では、このロールス・ロイスのうち1台が被災車となり、このことは次の御料車となるメルセデス・ベンツにおける防弾装備充実のきっかけにもなったと言われています。
なお、この2代目御料車は役目を終えた後に車体を解体、エンジンは吹上御所内の緊急用井戸の汲み上げポンプの動力として使用され、その後民間に払い下げられたとのことです。


3代目「メルセデス・ベンツ770グローサー」1932年~1968年

※画像は同型車のもの
イギリスとの同盟関係が失われていたこと、当時満州事変に関連してイギリスやアメリカ合衆国などの自動車先進国と関係が悪化していたこともあり、他国の国家首脳専用車としても導入されていたメルセデス・ベンツがドイツの車種で初めて導入されることになりました。
戦後、昭和天皇の全国巡幸でも活躍したのがこの御料車で、1968年(昭和43年)までの長きにわたって使用されました。


4代目「キャデラック75リムジン」1951年~1961年

※画像は同型車のもの
太平洋戦争終結後に日本はイギリスやアメリカ、ソ連などの連合国の占領下にありました。そのため、かつての同盟国で連合国にとっての敵国であったドイツ製のメルセデス・ベンツに代わり、アメリカ製のキャデラックが採用されることになったのです。
1957年(昭和32年)には正式な御料車ではないものの、ロールス・ロイスシルバーレイスが導入され、さらには1961年(昭和36年)に同じくロールス・ロイスのファントムVが導入されたため引退となりました。


5代目「日産プリンスロイヤル」1967年~2004年

日本メーカーとして初めて御料車に採用されたのが、日産プリンスロイヤルです。製造・開発は、後に日産自動車と合併したプリンス自動車で、ほぼ手作りに近い品質管理や西陣織をふんだんに使用した内装の最高品質追求などもされました。
一般向け販売はされず、御料車のみ7台が製造されたもので、寝台車対応のワゴンタイプに改造された1台は、昭和天皇の大葬の礼にも使用されました。また、今上天皇の即位の礼でも使用されたほか、エリザベス女王をはじめ各国の要人の接遇にも使われました。


6代目「トヨタセンチュリーロイヤル」2006年~

現在も使用されている御料車で、標準車1両、防弾性能を強化した特装車2両、寝台車1両の計4両が納入されています。センチュリーロイヤルは全長6,155mm×幅2,050mm×高さ1,780mmの8人乗りで、車両重量も2.92tにおよぶ国産には類を見ない大型車両となっています。
内装には和紙や天然木が使われているほか、座席には毛織物、乗降ステップには御影石が使われるなど自然素材がふんだんに用いられ、日本の固有の歴史・文化を表現しています。
ほかにも、両陛下が手を御振りになりやすいよう、窓枠の位置やシートの硬さも工夫されているそうです。まさに天皇陛下のための乗り物ということですね。


約100年前に、初代の自動車が導入された御料車。国際社会における日本の立場や、日本の産業の発展などの影響を色濃く受けているところが面白いところです。今までに6種類の車種が使用されてきたわけですが、次期御料車はどんな車両が採用になるのかも興味深いですね。

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(CarMe カーミー)

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