後席が狭い2ドアのパトカーでも違反キップへのサインはリアシート
トヨタ・クラウンが主力となっている高速道路などで交通取り締まりを行うパトロールカー(パトカー)。違反車両を捕まえたとき、そのドライバーはリアシートで違反キップにサインするのが一般的だ。ところが、栃木県内の投資家が「交通事故の抑止対策にGT-Rを寄付したい」といって栃木県警に寄贈した日産R35GT-Rのパトカーは2ドア。しかもリアシートは、大人が座るにはかなりタイトだが、違反者はそこでキップにサインすることもあるそうだ。
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6月15日の栃木県民の日に県庁で寄贈式を行い、6月18日から運用開始したR35GT-Rのパトカー。すでに北関東自動車道や東北自動車道でパトロールをはじめている。
「もし、R35GT-Rのパトカーに捕まったら、あの狭い後部座席に座らされて、『○○km/hオーバーです。違反を認めたら、キップにサインしてください』というやり取りをするのだろうか?」と思うことだろう。確かに、GT-Rは4人乗りといっても2ドアクーペで、リアシートは、足元のスペースはもちろん、ヘッドクリアランスも狭い。身長170cm以上の人なら座るのは遠慮したいほどタイトだ。
そんなR35GT-Rでも、後部座席でキップのサインなどをさせるのか、栃木県警察本部 高速道路交通警察隊に取材してみた。
「日産GT-Rでパトロール中に、違反者を取り締まったときですか?ケースbyケースですね。リアシートに座ってもらう場合もあるでしょうし、サービスエリアやパーキングエリアまで誘導し、そこで車外で違反内容の確認、キップへの署名等を行うこともあるでしょう」とのこと。
「栃木県警の高速道路交通警察隊には、これまでもホンダNSXや日産フェアレディZのパトカーも配備された実績もあり、2ドアで後部座席の狭いGT-Rでも、取締りに特に支障はありません」という。
ちなみに、6月21日現在、R35GT-Rのパトカーに捕まった違反車はあるのかについても尋ねてみたが、それは答えられないとのことだった(ただし口調からは、まだ1台も検挙車はいないような印象を受けた)。
ただ、実際に北関東自動車道や東北自動車道をR35GT-Rのパトカーが走り出しているのは事実で、やはり注目度は相当高いらしい。交通安全イベントなどへの参加要請も多いようだが、国内最強最速のパトカーに御用とならないよう安全速度を守ってドライブを楽しもう。
レポート:藤田竜太
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