■改良の最大ポイントは伸び感とワクワク感
マツダ「ロードスター」は、発売されてから2度目となる改良を行い、ソフトトップモデル、ハードトップモデル共に気持ちの良い加速感をさらに造り込み、上質な乗り味を実現させ、安心・安全性能の充実、ユーザーからの要望でテレスコピックステアリングも採用し理想的な運転姿勢をとることが可能となりました。
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新型「ロードスターRF」に搭載されたSKYACTIV-G 2.0エンジンは、今回の商品改良で最大回転数を7500rpmとし高回転・高出力型へ進化させています。
マツダのパワートレイン開発本部の藤冨 哲男さんは、「”グーンとどこまでも伸び続けるフィールを実現させたい”というのが開発のスタートラインでした。伸び感を達成するのに7500回転までエンジンを回しておかなければフィールが早めに終わってしまいます。エンジンを回すための手段がピストンやクランクシャフトなどの進化でした。
どこまでも回転が伸び続けていく中で、ある点を過ぎたところからワクワクするんです。途中まではあまりワクワクしない、回転が上がってゆくとあとからワクワクするので、そこを作りました。ワクワクするのに必要な回転数が7500回転だったんです。
進化のポイントですが一言で言うのは、なかなか難しいですが、わかりやすく簡単に表現するならばロードスターが目指すパフォーマンスフィールは、日常領域のどんなシーンでも軽快に意に沿った加速を楽しめ一度アクセルを踏み込むと低回転から高回転まで高い加速Gを感じ続けて、どこまでも伸びてゆく感覚です。
トップエンドのところで高いGを感じ続ける躍度(やくど)を指標にしています。これを出力性能に落としますと最大トルクは5Nmあがり、最大馬力は26馬力、回転数も700回転上がっていますが、決してカタログ性能を上げることは考えてはいません」と語ってくれました。
具体的には、高回転域での吸入空気量を増加させ、燃焼機関の短縮、吸排気損失と機械抵抗の低減を達成し、最高回転数を従来の6800rpmから7500rpmまで700回転引き上げ軽快な吹け上がり感と気持ちの良い伸び感(加速感)を実現させています。さらに、この改良で最高出力も158馬力から184馬力になり、燃費や環境性能も向上しています。
加速性能を大幅に向上させた改良型は、低回転域から高回転域に出力を移行させ同等以上の燃費やトルクも向上させています。勿論低回転域でも十分なトルクを得るための改良は行われています。
涙ぐましい努力の結晶が見て取れるエンジン内部品は、ワクワク感を実現させるために様々な改良が行われています。
従来型のピストンと比べ改良型はおよそ27gの軽量化を行なっています。ピストン自体の大きさをショート化しスカート部分の面積も縮小させ、さらにシリンダー内の吸気や作動流体を強化、燃焼速度を上げて、耐ノッキング性と発熱率を改善し全回転域でトルク向上と排気の低減を実現しました。
コンロッドは、肉抜きされコンロッドボルトを従来型よりも短縮しさらに縮小、コンロッド自体の重さを41g計量しています。ボルトを短くすることで耐久性など心配になりますが、全く問題ないそうです。
■回転数の上昇でワクワク感が増すSKYACTIV-G 2.0エンジン
ハンドルを握り実際のコースで試乗すると、低回転域から気持ちの良い排気サウンドをドライバーにも聞かせてくれ、エンジンもスムースに7500回転まで伸び続けてくれます。
高性能エンジンにふさわしいスポーツサウンドを目指し、耳障りな音を排除しクリアな排気音にするため、サイレンサーの内部構造も全て見直し、低回転から高回転まで力強く伸び感のある音作りが施されています。アクセル操作に連動するサウンドは、車両との一体感を楽しめます。
従来型「ロードスターRF」も2リッターエンジンを搭載し余裕のある走りを実現していましたが、今回の改良でよりダイレクト感のある走りに磨きがかかっています。また、進化したエンジン特性を最大限に楽しむことができるようにトランスミッションごとの走行フィールの作り込みも行なっています。
MT車は、制御介入を最小限にすることで、自分の思い描くアクセルワークが可能となり心地よい加速を体感できます。AT車は、ファイナルギアレシオを低速化し、スポーツ走行時のターンイン時の変速タイミングとターンアウト時の駆動力制御を細かく作り込まれています。
MT車、AT車共にエンジンの伸びやかなスポーツサウンドや加速感、ダイレクトなハンドリングは、アクセルに連動し人の意思に沿ったコントロール感や気持ち良さを実現しています。
進化した「ロードスターRF」は、力強く気持ちのいいスポーツカーサウンドを聞きながらコーナーを曲がる楽しさや運転する喜びを感じさせてくれる、マツダ開発陣の心意気を感じることができる1台に仕上がっていました。
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