■発券口はどれくらいの高さにあるのか
駐車場の発券機からチケットを取る際、車高の低いクルマでは窓から手を上に伸ばしたり、逆に高いクルマでは下に伸ばしたりして苦労するケースも。発券口の高さはどのような基準で決められているのでしょうか。
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駐車場の設計やシステムを開発するアイテック(東京都文京区)の高階正至さんによると、「メーカーによって違いはあるかもしれませんが、当社のものは、発券口は地上から約102cm、発券ボタンは約103cmの位置にあります」とのこと。おおよそ1mといってよさそうです。
背の高さは人それぞれですので一概には言えないかもしれませんが、この「1m」というのは、運転席に座るドライバーにとってはどれほどの高さなのでしょうか。
たとえば、マツダはウェブサイトでいくつかの車種について、地面から座面までの高さを公表しています。それによると、車高が低いスポーツカーの「ロードスター」で約37cm、コンパクトカーの「デミオ」では約55cm、視点が比較的高いSUVの「CX-5」では約64cmとのこと。仮に、座面からドライバーの脇の下までを50cmとすると、それぞれ87cm、105cm、114cmになります。
この例であれば、「デミオ」では窓から腕をほぼ水平に、「ロードスター」ではやや上に、「CX-5」ではやや下に伸ばして券を取ることになりますが、いずれも「取りづらい」ほどではないかもしれません。
■発券口高さの基準はどう決まるのか
これまで乗用車の事例を見てきましたが、トラックではどうでしょうか。たとえばマツダ「ボンゴトラック」は、床面地上高が79cmとされています。座面の高さはこれより20cm以上は高くなると考えられますので、この時点で1m近くなってしまいます。地上1mの高さにある発券口のチケットを運転席から取る場合、窓側に身を寄せたうえで下に腕を伸ばして取ることになるかもしれません。
では、発券口や発券ボタンの高さは、どのような基準で決められるのでしょうか。
アイテックの高階さんによると、「当社の場合は、(セダンなどの)乗用車からワンボックスカーまで、複数の車種で座位を比較し、その中間に設定しています」とのこと。基本的にはどのような車種でも下りないで済む位置だといいますが、そもそも一般的な時間貸し駐車場を利用できない10t以上の大型車は、この限りではないそうです。
一方、高階さんによると近年、RFIDと呼ばれる非接触型のICカードを用いた無線通信により入退場できる駐車場も増えているといいます。海外ではこれが主流になっている国もあるそうです。
このほか、2017年から2018年にかけては、ETCを活用して駐車場の出入庫や料金決済を行う実証実験も行われています。発券口や精算口の高さを気にすることなく駐車場を利用することが一般的になるのは、そう遠くないのかもしれません。
ちなみに、空港の駐車場などでは、ひとつの発券機でボタンや発券口などが上下ふたつずつ設けられていたり、左ハンドル車用が併設されていたりすることがあります。高階さんによると、「空港などは出入りの車両が多いので、発券機や精算機による渋滞を極力発生させないためです」とのこと。
ちなみに、左ハンドル車で右側にしか発券機がない駐車場を利用する際には、運転席からマジックハンドを使って駐車券を取る人もいるそうです。
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