両者それぞれに魅力のあるまさに兄弟車
ハスラーの小型車版登場という情報が出たときから、そのクルマは「ハスラーワイド」と呼ばれていた。車名は「クロスビー」になったが、ハスラーのモチーフが各部に採り入れられており、まさにハスラーの兄貴分といった存在だ。
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クロスビーのプラットフォームは軽自動車用ではなく、イグニスと同じもの。そのため、車両サイズはコンパクトカーとなる。軽自動車ではサイズ規格に規制されがちだが、それがないためフェンダーやドアのラインなどがグラマラスに表現され、フロントマスクなどから受ける存在感などはハスラー以上だ。
クルマのキャラクターとしては、クロスビーはポップなハスラーにさらに上質なイメージを与えたものと言える。ハスラーの人気は背の高いワゴンスタイルと、シートアレンジなどユーティリティの高さによる部分が大きいが、クロスビーでもこれは踏襲されている。
両車のボディおよび室内を数値の面で比較すると、ボディサイズの差に対して、室内寸法はそれほど大きくなっていない。しかし、長さ・幅・高さともに少しずつ拡大されており、実際に乗り込んでみるとかなり広い。クロスビーはハスラーより少しだけ大きなクルマだが、そのぶん、ゆったりと乗れ、静粛性も高い。快適なコンパクトカーと言えるだろう。それぞれのディテールの違いなどをチェックしていこう。
前後左右のどの角度から見ても、両車のデザインは実際にはかなり違うが、一瞬で見分けられるのがリヤピラーのガラスの部分。クロスビーはフローティングルーフ形状になっている。そしてよく見てみると、クロスビーのサイドラインがマッシブでSUVらしさを強調している。
ハスラーはサイズ制限のある軽自動車としては個性的なデザインと言える。スマートなフォルムが軽快な印象を与え、レジャーカーとして人気が高いのもうなずける。対してクロスビーは、ソリッド感、塊感のある力強いフォルム。高い車高とオーバーフェンダー、ドアスプラッシュガードパネルがオフロードでの走破性の高さをアピールする。
後席独立スライド、フルフラットシート、助手席シートアンダーボックスなど、限られたスペースをフルに活用できるシートアレンジパターンや、収納スペースの豊富さがハスラーの特徴。普段使いからレジャーまで、あらゆるシーンで高いユーティリティを発揮する。
ハスラーの装備・機能のほとんどはクロスビーでも採用されている。室内スペースが広くなったぶんだけ、さらに利便性は高まったと言えるだろう。そしてなんと言っても「5人乗り」という点がクロスビーの最大のアドバンテージと言えるだろう。
丸目の単灯式ヘッドランプはハスラーのモチーフ。クロスビーの方がややサイズが大きい。ダッシュボード左右のレジスター(エアコン吹き出し口)がヘッドランプ同様のデザインとなる。これはクロスビーとハスラーの共通した部分だ。
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