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今の日本仕様とドコが違う? /海外最新ベスパを解説

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今の日本仕様とドコが違う? /海外最新ベスパを解説

人々の生活に欠かせないコミューターとして世界中で活躍するベスパだが、歴史の長さゆえにそのラインナップも多岐にわたる。今季のニューモデルとしてイタリア本国で発表されたのはプリマベーラ、スプリントの2シリーズ。いずれも日本国内への導入などは現段階で未発表のモデルであるが、バージョン違いも含めてまとめて紹介する。TEXT:大家伝(OYA Den)

ワールドスタンダードな「プリマベーラ」

今年で50周年を迎える名車、ベスパ・プリマベーラ。その歴史を振り返る

 まずは主力モデルとなるプリマベーラから。いつの時代もベスパにおけるスタンダード的な位置づけにあるプリマベーラだが、なんと50周年を迎えてその記念モデルが発表された。さらにスポーティなSが新たに設定されたことが今季のトピックとなっている。

 まずは標準のプリマベーラだが、排気量バリエーションは50cc、125cc、150ccが設定される。イタリア本国・広報による公式発表では、どれも最新の高性能4ストロークエンジンを採用となっている。主なニュースは意匠変更されたホイールを前後に履き、フロント&リヤにLEDランプを採用している点だ。これまではポジション球のみだったので、さらにLED化が進んだといったところ。

 プリマベーラ・ツーリングはその名が表す通り、前後キャリアとショートスクリーンを特徴としたモデルだ。日本ではスクーターでツーリングする人が多いとはいえないが、欧州エリアではかなり一般的。そういう意味から、たとえ小型のベスパでもツーリング仕様の設定は必然だといえる。

 そして今季の目玉の一つとなる50周年記念モデル。これは標準のプリマベーラを特別仕立てとしたもので、50ccと125ccともに専用カラー(ライトブルー、ブラウン)×ホイール&シートとの対比が際立つスペシャルバージョン。見た目にも相当なインパクトの記念モデルなので、編集部では日本国内にも限定入荷されると予測する。

 プリマベーラシリーズの最後を飾るのはプリマベーラSだ。ベスパらしい愛らしさがセールスポイントだったプリマベーラに新設定された完全なニューバージョンで、公式発表によると「大胆さとスポーティ感を加えた最も愛されたベスパの新しいバージョン」なのだという。とくにベスパとしては初となる、完全デジタル・インストゥルメント・パネル化を実現。4.3インチフルカラーTFTディスプレイで様々な情報を乗り手に提供するシステムとなる。このような最新装備をインストールしたスポーツバージョンとして期待も膨らむ。


プリマベーラ50/125/150

プリマベーラ50/125/150:125ccと150ccにはダークブルーとブラック、50ccにはライトグレーが新色として設定される。また全排気量でEuro4に対応したクリーンなエンジンでありながら、十分な低燃費性も実現。50ccについては未発表ながら、それぞれの燃費は40.3km/L(150cc)、43.2km/L(125cc)をマーク。満タン航続距離は328km(150cc)、364km(125cc)となっている。

プリマベーラ・ツーリング

プリマベーラ・ツーリング:日本国内では販売終了してしまったが、装備の充実ぶりが好評だったモデルの最新版。前後に標準装備するキャリア、フロントのショートスクリーンは日常ユースでも利便性が高い。それに特別仕様の専用シートは普段使いでも目を引くもの。ぜひニューモデルの登場を機に再販を期待したい。カラーはワインレッドのみ。

プリマベーラ・50周年記念モデル

プリマベーラ・50周年記念モデル:標準仕様とは異なるダークグレー仕上げの新意匠5スポークホイールを採用。ボディカラーにはライトブルーとブラウンの2色が設定され、どちらのカラーにもホワイト表皮×ボディ同色ステッチがあしらわれたスペシャルシートが付く。またフロントトランク右下部に50周年エンブレムといった仕様だ。

プリマベーラS

プリマベーラS:インパネ内蔵のTFTディスプレイにはスピード計、オド計、外気温計、燃料計といった基本情報のほか、VMP(Vespa Multimedia Platform)ディスプレイとしても機能。これは乗り物の状態やルート、ハンドルバーボタンを使用しての通話・応答や音楽再生が可能というもの。ディープレッド、ベージュサハラ、ブルーハーモニーを専用色として設定。

スポーティスモール、「スプリント」

 ベスパにおける小柄なシリーズとしてプリマベーラとともに人気を二分するスプリントだが、まずは標準仕様から。プリマベーラと基本的に共通ボディを採用し、エンジンも共通。それでもまったく印象の異なるルックスを実現している。角形ヘッドライトによるシャープさだったり、フロントサスの赤スプリングによるスポーティさなど、巧みに走りをアピールすることでスプリントとキャラクターを分けることに成功した。イタリア本国・広報による公式発表では、スプリントを「より快適で、より安全で、新しいスタイル」と表現している。またインパネにはフルカラーTFT多機能計器パネルをレイアウトし、「最高レベルの安定性と操作性を実現する設計とともに毎日の移動を楽しいものにしてくれる」とも。

 このようなスプリントだが、日本国内で販売されているモデルは150cc(現行モデル)のみ。これは兄弟車であるプリマベーラとの棲み分けといった判断なのだろうが、今回イタリア本国で発表された排気量バリエーションは50cc、125cc、150ccの3種。前後ホイールは日本国内現行モデルと同デザインながらリムサイド以外をブラックアウトし、灯火類には前後ともLEDを採用。シートは形状もホワイトパイピングも日本国内現行モデルと共通のイメージだが、運転席側のみノンスリップ加工が施されたスペシャル仕様となっている。

 続いて新設定されたSだ。イタリア本国・広報によれば「スプリントのスポーティなスタイリングをさらに強調」とある。エンジンは標準のスプリント(プリマベーラとも)と共通のもの。50ccについては詳細未発表ながら、125ccと150ccについては空冷4ストローク電子噴射式3バルブエンジンを採用。どの回転域でも滑らかで静かで快適な乗り心地を提供するように設計されている。加えてコントロールユニットには気圧センサを装備し、安定性と信頼性を重視。あらゆる条件や高度で常に最適な燃焼を保証するものとなっている。その上で疾走感を感じさせるラインデカールの採用、フロントレッグシールド前面のホーングリル部を赤くしてアクセントにするなど、見た目のスポーツ感は間違いなく向上。そしてシートの運転席側へのスエード調表皮の採用により、ノンスリップ効果が期待できる。このように巧みな演出が施され、存在感が確実に増したSの日本国内への導入を期待したい。


1960年代半ばに角形ヘッドライト仕様のベスパが登場し、それ以来スポーツバージョンをイメージさせる手法として時折採用されるのが角形ヘッドライト仕様だ。通称で角目のベスパなどとも言われたりするが、スプリントも軽快な走りとともに角目仕様で若い世代を中心に人気が高い。カラーは125ccと150ccにはレッドとブラック、50ccにはホワイトが設定される。

スプリントS

スプリントS:TFTディスプレイはプリマベーラSと共通の機能を持ち合わせているということなので、スピード計、オド計、外気温計、燃料計といった基本情報のほか、VMP(Vespa Multimedia Platform)ディスプレイとしても同じように機能する。よって乗り物の状態やルート、ハンドルバーボタンを使用しての通話・応答や音楽再生が可能だ。カラーはイエロージェラシー(マット)、チタングレー(マット)、パステルグレーの3色の特別色を設定。

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