■継続すべきブランド価値「マツダらしさ」
最近のマツダは堅調に生産台数を伸ばしています。2018年1月30日に発表された国内と海外を合わせた2017年の総生産台数では昨年比1.4%増の160万7千台強を記録し、6年連続で前年比を上回っています。
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筆者(松永和浩)は最近、街中でマツダ車をよく見かけました。実際に数字にもそれは現れています。 近年のマツダ車はコンパクトから、3列シートのフルサイズSUVとすべての販売車種においてプレミアムな印象があります。
これについてマツダ株式会社グローバル販売&マーケティング本部ブランド戦略部主幹の上村昭一氏に、 “あくまで私見として”ということでお話をうかがいました。 ―――プレミアム戦略への変更で成功している印象を持ちますが、上村さんはどうお考えですか?
「まず『成功』したとは考えておりません。まだまだ経営的には脆弱で、安定した経営基盤とは言えません。利益、株価等、スバルさんとよく比較されますが、まだまだです。しかし道半ばですがデザインや技術の方向性が支持され、またそれがある程度の原理原則に沿った普遍的なフィロソィーに乗っ取っていることで、ブレずに一貫したブランド価値の提供に進んでいることが(生産台数増の)要因だと思います。ブランドの確立はいかに継続できるか、に関わっていると思います」
―――継続するべきブランド価値とは何でしょうか?
「一つはブランドの提供価値いわゆる『マツダらしさ』の明確化です。『走る歓び』を通じてお客様の人生に寄り添い、徹底的に『走り』にこだわっています。それはただ単にエンジンのパワーでなく、視界、ドライビングポジション、正しく認知判断操作のできるコックピット、軽量化、剛性など、スカイアクティブで表現されるすべての技術が『走る歓び』をサポートしています。それらを実現する、生産技術。これらも奥が深く、こだわりを持っています」
■マツダの目指す「新しいマツダプレミアム」は「選んでもらう価値」
―――ブランド価値を作り出す、マツダならではの特徴とはなんでしょうか?
「企画、開発、生産が一体となったクルマ作りをできるのがマツダならではの特徴です。広島に集中し、絞り込まれた商品、様々なこだわりの技術がこれを可能にしています。この背景にはフォード時代にさかのぼり、2002年から『Zoom-Zoom』で出直し発売した『アテンザ』から始まり、それがルーツとなっているのです」
―――上村さんが考える「マツダプレミアム」とはどういったものでしょうか?
「マツダの目指す『新しいマツダプレミアム』は、欧州の貴族社会の価値観に根幹をなす、高級戦略とは異なります。マツダ独自の価値に共感されたお客様との強い絆に結ばれた関係において、『選んでいただける価値』に対価をいただける正価販売、ということになります」
―――今後の販売やマーケティングについてどうお考えですか?
「これからは大きく販売台数が伸びる時代ではなく、カーシェアなどの時代を迎え、むしろ厳しくなる時代だと思います。今、マツダ車にお乗りいただいているお客様に長く乗っていただく、また次もマツダを選んでいただくことが重要だと考えます。
販売、サービスは基本ですが、買ってからも自分のクルマの価値が向上するような『価値成長デザイン』(慶応義塾大学と共同研究中)があります。その一つが『走る歓び』の体験機会の提供です。その一環でマツダドライビングアカデミーや、参加型モータースポーツの協賛に力を入れており、スーパー耐久レースはその頂点に位置します」
これからのマツダについて「今後出てくる『SKYACTIV-X』は正念場です。またロータリーの復活も夢の一つ」とも語っていただいた上村氏。全てにおいて「走る歓び」が貫かれ、ユーザーが欲しいと思えるクルマ作り、これこそが「マツダプレミアム」であり、今のマツダの躍進につながっているのだと感じました。
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