■日産の看板車種、スカイラインの特別な存在「GT-R」
スカイラインといえば日産が誇る看板車種のひとつです。その中でもさらに特別な存在といえるのが「GT-R」ではないでしょうか。
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1969年に3代目スカイラインをベースに登場したGT-Rは、スカイラインのラインナップの1グレードという扱いではあったものの、レースで勝つことを前提に作られた特別なモデルであったこともその理由のひとつと言えるでしょう。
そして1973年には4代目スカイラインをベースとした2代目スカイラインGT-Rへフルモデルチェンジを果たします。
しかし、搭載していたS20型エンジンが、昭和48年排出ガス規制に適合しなかったため、僅か197台という生産台数をもって終了。その後は長い空白期間が空くこととなります。
時は流れて1989年。ここで今回のテーマの主役であるR32型スカイラインGT-Rが登場することになります。
ベース車は8代目となったスカイラインであり、当然ながらプラットホームも搭載エンジンも一新されたことから、第2世代のスカイラインGT-Rとも呼ばれます。
レースのレギュレーションに合わせて2568ccという中途半端な排気量となったRB26DETT型エンジンは、カタログ値こそ280馬力と当時の自主規制値いっぱいとなっていましたが、少しのチューニングで400馬力近くまで簡単に出てしまうようなモンスターエンジンだったのです。
そんなR32型スカイラインGT-Rは、1989年のデビューから次期型となるR33型にバトンタッチする1994年まで生産されていたモデルです。
当時の新車価格は445万円からと決して安価ではなかったものの、20年が経過した中古車では比較的安価で購入することが可能でした。
しかし、この安価で購入することができたのは、少し前までの話です。
■R32型スカイラインGT-Rの中古車価格高騰のワケ
少し前までは、大手中古車サイトで検索すると「修復歴あり、走行距離不明」のような車体であれば、50万円台から見つけることもできたR32型スカイラインGT-R。
さすがにかなりくたびれてはいるはずでしょうが、しっかりとした中古車サイトに載せるくらいなので、ある程度はまともに走れる車体だったのでしょう。
しかし、現在(執筆時点2018年3月)大手中古車サイトで安い順に検索してみると、最も安い個体でも198万円もします。
もちろん、古いモデルになってきたので明らかに粗悪な車体は淘汰されたということもあるのでしょうが、それにしてもここ数年の価格の高騰はハッキリ言って異常です。
しかしこれにはワケがあったのです。それが、アメリカにある「25年ルール」です。
通常、左ハンドル圏であるアメリカでは基本的に右ハンドル車の走行は許されていません。
アメリカで新車販売されていなかった車種を輸入しようとすると、排気ガスの検査や衝突安全のテストなど、数多くのハードルをクリアしなければ合法的にアメリカの道路を走行することもできません。
それが製造から25年を経過した車両に関しては、これらの諸問題が全て不問になるのです。
■アメリカで神格化されている「GT-R」
「GT-R」がアメリカで神格化された理由はなぜなのでしょう。現地でスカイラインGT-Rのオーナーに聞いてみました。
「アメリカで大ヒットした映画『ワイルドスピード(原題:The Fast and The Furious)』シリーズや、TVゲームの『グランツーリスモ』シリーズなどで、『日本車=高性能車』というイメージが強い。
その中でも、これまでアメリカ市場に輸出されなかったスカイラインGT-Rが今、神格化されている」というのです。
そのため、製造から25年が経過したR32型スカイラインGT-Rは現在、輸出業者の手によって次々と海を渡っています。
中でも安価に購入できる前述のような「修復歴あり、走行距離不明」のような若干怪しい車両を購入し、少し手直ししてプレミアム価格を付けアメリカで販売されているのが、格安なR32型スカイラインGT-Rが日本国内で減少した理由の一つなのです。
またその一方で、アメリカ市場でも合法的に乗れるようになったことで、程度の良いものが欲しいと考える富裕層ももちろん存在します。そのため、国内のオークション会場では輸出を目論むバイヤーが良質な車両を買い求め、相対的に相場が上昇しているという側面もあるようです。
さらに海外での需要が高まるにつれて、その車種が盗難被害のターゲットになるという悲しい事件も増えてきてしまっているのは由々しき事態といえます。
日本車が海外で高い評価を受けるのは嬉しく思える反面、貴重な車両が海外へ流出してしまうこともまた事実です。 以上の観点から、現在の相場から価格が大幅に下がることは考えにくいので、購入を検討している人は早めの決断が吉といえるかもしれないです。
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