3月も下旬というのに首都圏でも降雪があったり、かといえば桜が開花したりと、目まぐるしく季節が変わっている今日この頃。この時期になると悩みの種が「いつスタッドレスタイヤを履き替えるか」ということ。複数年履いていれば履きつぶしてしまおうか、と思う人も多いのでは? でもスタッドレスタイヤをこれからの季節に履いていても大丈夫なのだろうか。法的にも、安全面でも気になるこの疑問に国沢さんがお答えします。
文:国沢光宏/写真:ベストカー編集部
ベストカー2016年6月26日号
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■法律的には問題なし!! でも安全面は?
「使えるかどうか迷う」パーツの筆頭が、シーズン終わった後のスタッドレスタイヤじゃなかろうか。雪道を走るために使うスタッドレスタイヤの使用限界(雪道用のスリップサイン)まで達していても、夏タイヤとして考えれば充分な残り溝ある。
そんなことから、「来シーズン新しいスタッドレスタイヤに交換するから、交換しないで夏もスタッドレスタイヤのままにしておく」みたいな話もよく聞く。まず法規的に考えれば「問題なし!」。夏タイヤとしてのスリップサインが出るまで減っていなければ、スタッドレスタイヤの使用についちゃ合法である。
となると問題は「性能」だ。タイヤメーカーに聞くと「スタッドレスタイヤのドライ性能は夏タイヤより低いので交換すべきです」と口を揃えていう。実際、性能比較したら、コーナリング性能も制動性能も明らかに夏タイヤより低いそうな。しかし! この話を聞くと、大きな疑問が出てくる。「それなら冬も怖いのでは?」。
タイヤ交換はいつやるか悩みどころだ。履きつぶしは基本的には「あり」な選択肢だ
東京都内など、冬でもスタッドレスタイヤが必要になるほどの積雪量になる日は年間数日。群馬県などスタッドレスタイヤの装着率が高い県ですら、雪道走る機会って意外に少ない。となるとスタッドレスタイヤ履いている間、雪が降らなければずっと危ないということになる。
このあたりを突っ込んで聞いてみたら「スタッドレスタイヤと夏タイヤの性能差は微妙です」。う~ん。わかりにくくなってきました。結局、ドッチなの?
メーカーの担当者曰く「夏タイヤの場合、コスト重視のタイヤとスポーツタイヤでは大きな性能差があります。しかしコスト重視のタイヤとスタッドレスタイヤとの性能差はそこまで大きくありません」。だったら夏場にスタッドレスタイヤ履いても問題ないということになる。
■ウェット性能と燃費については注意が必要だ
ちなみにひとつ覚えておいてほしいのがウェット性能について。スタッドレスタイヤのウェット性能はコスト重視の夏タイヤと同じくらいだと言われている。特に夏場の豪雨などの際には高性能の夏タイヤと同じような性能をスタッドレスタイヤに期待しないほうが安全だ。
また燃費についても触れておこう。実はスタッドレスタイヤの銘柄によっては燃費が10%以上落ちるケースもある。いっぽう、ヨコハマ、ブリヂストン、ダンロップの新しい世代のスタッドレスタイヤであれば、エコタイヤと比べても遜色ない転がり抵抗を持つ。
少し前の製品になるがヨコハマのiceGUARD5(編註:現行製品はiceGUARD6)をプリウスに履かせた時にキチンと計測したのだけれど、燃費ほぼ変わりませんでしたから。このあたりはスタッドレスタイヤによって大きく違うのでご注意を。
まとめよう。夏場にスタッドレスタイヤを履くことは積極的に推奨しないが、冬場にスタッドレスタイヤ履いている時と基本的に同じ。夏タイヤ特有のシャープさを好むなら履き替えればよいし「タイヤだって使い切った方が環境にやさしい」と考えるなら、それもよし。
まぁ新しいスタッドレスタイヤに交換しようと思っている最後の夏場は、そのまま履きっぱなしという手も悪くないかもしれません。ちなみに私は交換します。
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