なにかおもしろいネタはないのか、そんなことを考えていた矢先に「水栓も電源も不要の洗浄機が登場」というプレスリリースを受け取った。洗車するにしても駐車場には水道がないし、タンク式の洗浄機を使うにも電源がなくて使えない。そんな悩みを持っていたのは担当ばかりではないはず。それをいっぺんに解決してくれそうなアイテムがケルヒャーの「OC3」。なんだかクルマで遊ぶ可能性が広がりそうだ、という欲望のままサンプル機を借り出してみた。果たして使えるアイテムなのだろうか!?
文/写真:ベストカーWeb編集部
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■高圧洗浄機ではないけど、水圧は充分!!
ケルヒャーといえば黄色いボディの高圧洗浄機を思い浮かべるはず。今回使ってみたOC3はそのカテゴリーは「マルチクリーナー」。つまり高圧洗浄機ではないということだ。気になる水圧は水道水の2倍程度とのことで数値で表すと0.5MPa。ケルヒャーの高圧洗浄機が8MPaという数値だけに、その水圧が高圧洗浄ではないことはお分かりだろう。
二層式になっているOC3。上が水タンクで下にはホースとトリガーがある。水タンクを設置後はボディサイドの切り欠きからホースを出す
じゃあ、あまり役たたないかといえばそんなことなく、担当個人的にはかなりの水圧に感じた。正直なめてかかっていた部分はあるのだが、トリガーを引くと「グッ」という反動が手首に伝わってくるのを感じた。手当たり次第に何か洗いたい衝動に駆り立てられて、廃車が決定している自転車「みどり号」を洗車してあげることに(ご苦労であった、みどり号)。
ご覧のとおりこんな状況のみどり号はあまり触りたくないのだが、埃がまるで自転車を自然に還そうと言わんばかりの状況だ。女性スタッフにOC3を持ってもらい洗ってもらった。4Lの水タンクを満タンで6kg程度あるが、さすがに女性の片手では少し重いようだ。男性からしたら軽々持てる重量だ。
水圧は必要にして充分。埃がどんどん流れていくー
洗ってみると、まぁ、なんてことでしょう!! 長年忘れ去られたみどり号の埃がどんどん落ちている。こいつはすごいぜ!! もちろんこびりついたオイル汚れなどは落ちないのだが、これだけ汚れが落ちれば充分だろう。4Lの水をみどり号に使ったものの、まだ電池が余っているので次は社用車のハスラー(の代車のハスラー)を少し洗ってみることに。
洗浄後の「みどり号」。ブラシなどは使っていない。なかなかよさそうでしょう?
■クルマにも余裕で使える、けれど完璧洗車は難しい
さっそくクルマを洗ってみた。花粉やら埃やらでうっすらとコーティングされたハスラーくん。さすがにみどり号とは違ってそのダストは薄めだが、なかなか頑固だ。さっそく流してみると、おー、みるみるダストが消えていく。コーティングシャンプーなどを施工しているのもあってか、その威力は想像以上だ。
さすがに本格的な洗車は無理だが軽く流すことはできる
ザーッと流してみると、まぁ、なんてことでしょう(2回目)。ツルツルの塗装面が戻ってきた。ちゃんとシャンプーなどで洗車するのとは違いやや汚れが残るが、それでもこれだけ簡単に綺麗になれば嬉しい。ただクルマ 1台をしっかりと洗車するのはかなり難しい。例えば軽トラックの荷台の泥汚れを流すとか、クルマについては部分的に使うのがベストと個人的には感じた。
想像できる使い道としてはオフロードを走ったSUVや、バイク、自転車などの泥をザッと落とすのに最適かも。またサーフィンなどマリンスポーツの器具を洗うのにも最適。ベトベトした潮汚れがついたままトランクに入れるなんて嫌ですもんね。電源がない、水栓がない、そんな場所でも使い勝手のいいOC3。価格は2万1000円ほどで昨日から販売中だ。
街中に溶け込むシルエット、とはいかないがアウトドアにも気楽に連れていけそうだ
使用可能時間はスペック上は15分程度だが(実際には17分ほど電池が持った)、汚れたものを「ザッと流す」には充分な時間だろう。マンションのベランダの網戸や窓などの洗浄にもピッタリなので、奥さんには「ベランダの窓とか網戸を綺麗にできるらしいよ」のひと言で家庭内稟議はスルッと通るはず。
【OC3 スペック】
実売価格(Amazon参照価格):2万800円
サイズ:幅234×奥行き277×高さ201mm
重量:2.2kg
連続使用時間:約15分
給水タンク容量:4L
充電時間:約3時間
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