2018年3月末までダイハツ東京本社で展示中
三輪車と聞いて何を思い浮かべるだろうか。多くの人は子供用の乗りものかトライク(三輪バイク)、もしくはマクドナルドやガストで使われている三輪スクーターといったところだろう。かつて日本でも1930年代から50年代まで、オート三輪と呼ばれるオートバイのエンジンを使った三輪貨物自動車が登場。くろがね、東洋工業(現マツダ)、ダイハツの三大ブランドは大きなシェアを占めていた。そんななか、ダイハツが4人乗りの前1輪・後2輪の3輪乗用車「Bee」を発売したのは1951年のことだ。
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オート三輪のノウハウを生かして作られた「Bee(ミツバチを意味する)」は日本初の空冷水平対向エンジン(804cc)をリヤに搭載し、後輪駆動のRRを採用した。最高出力は18馬力で3段変速と組み合わせ、最高時速78kmまで引き上げられた。当時はとても高価な55万円(大卒初任給が5500円)だった。
ミツバチを思わせるスタイリングは今見ても斬新。フロントの丸目2灯ライトがなんとも愛くるしい。当時の自動車製造技術では手作業による生産しかできず、1年で約300台を送り出して終了してしまった。
商業的には成功しなかったが、「Bee」はダイハツの拠点でもある関西をメインにタクシーとして使用され、多く人の移動の手段となり世に貢献した。現在は、今回撮影したダイハツが所有する「Bee」のほかに二人のオーナーが所有し、3台が現存していると言われる。
この貴重なBeeの展示は2018年3月末まで。ダイハツ東京本社ビルに同社コンパクトカー「トール」と2台並んでいる。また、ショールーム内でクリアファイルと限定ステッカーを配布しているので、ぜひとも入手してほしい。
日本の舗装道路を走り回り、ホンモノのミツバチのように短命だったが、魅力的な働きもののミツバチが存在していたことを忘れないでほしい。
●展示詳細
【住所】 〒103-0023 東京都中央区日本橋本町2-2-10
【展示期間】 2018年3月末まで(7時から19時まで) ※イベントがない限りどなたでも見られます
※近隣に駐車場がないため、公共交通機関の利用がオススメです ※ビルの中に入り左手の入り口からご覧いただけます (受付前を通過しますが「Beeを見に来ました!」とお声がけください)
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