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250万円は高額か否か、マツダのレストアプランで甦る初代ロードスター

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250万円は高額か否か、マツダのレストアプランで甦る初代ロードスター

マツダ純正レストア・プランは 極上のフルオプションで総額485万円なり

2017年12月よりマツダは初代ロードスターのレストアをWEB申し込み受け付けを開始。その前に行われた事前説明会では600名以上の申し込みがあったそうだ。 さらに製廃パーツの再販なども行われる模様で、初代ロードスター(NA型)オーナーには朗報といえる。 まだまだ未確定の部分も多いが、メーカー主導ゆえレストアレベルは高い。だがお値段もそれなりに高くなっている。

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平成元年から途切れることなく発売されているマツダ・ロードスター。ギネスブックに認定されるほどの販売台数を誇るオープン・スポーツであり、世界中に愛好者がいるほどだけに、日本を代表する名車といって間違いない。 その初代モデルとなる『NA6CE型ロードスター(当時はユーノス・ロードスター)』のレストア・プランを「マツダ」が発表した。

気になるレストア価格は、最低でも250万円(税込:以下同)と安いとはいえない。 しかし内容は、エンジンや窓等まで外した状態での最新技術での全塗装、ボンネットやドアといった”フタ物”と称される部分は防錆力の高い電着済み新品部品へ交換されるほか、燃料ホースや灯火類も交換するほどの徹底ぶりで、まるで新車に戻ったかのような姿へと復活を遂げる。

これらのレストアに関する相談は、ロードスターアンバサダーの山本修弘氏(やまもと のぶひろ・写真一番左の男性)をはじめとしたマツダの担当者がオーナーと面談して、個々の要望やクルマの状態に合わせてサービス内容を決定していくという。

これが基本メニューで、オプションとしてインテリア(インパネやトリム、シート表皮張替等)が70万円、エンジン&パワートレイン(エンジン・オーバーホール、吸排気や冷却部品やトランスミッション等の交換)が80万円となる。

この他、シャーシ&サスペンション40万円、エアコン25万円、タイヤ&ホイール20万円。 フルレストアともなれば(基本+全オプション:つまり全部載せ)485万円のメニューとなるわけだ(オプションのみの注文は不可)。

ちなみに実際の作業を見学できるうえ、納車の際にはレストア作業(作業前&作業後)を写真に収めたフォトブックと、テュフラインランドジャパンのクラシックカーガレージ認証査証も贈呈される。 

ガレージ認定査証とは、ドイツに本社のある第三者機関である「テュフラインランドジャパン株式会社」のサポートのもと、レストアサービス受けた車両は同社のクラシックカーガレージ認証を取得し、レストアの品質を保証されるというもの。 世界有数の第三者認証機関のお墨付きが得られるというわけだ。

「30年近く前の初代ロードスターに、新車価格以上の(最低でも)250万円も!?」と思う方もいるだろう。だが、長年乗ってきたユーザーからしてみれば、思い入れもあるだろうし、ちょこちょこ金額をかけるよりも思い切って依頼した方が結果的には予算を安く抑えられる。

ただ、このレストアにはいくつかの課題はある。 そのひとつが錆びがひどい車両では受けられないということ。さらにレストア期間が2カ月程度かかる。 ローンのプランが設定されていないことだ(個人的に金融機関のローンを使用することは問題なし。あくまでもマツダでのローンは設定されていない)。 とはいえ、ユーザーの要望次第では再販パーツの内容も含め、状況が変わる可能性も残されているようだ。 今回発表された対象モデル

NA6C 前期 ‘89.9-‘91.7 NA6CE100000-150228 NA6C 中期 ‘91.7-‘92.8 NA6CE150229- NA6C 後期 ‘92.8-‘93.7 NA6CE200000-

マツダオフィシャルサイト http://www.mazda.co.jp/carlife/restore/?link_id=sbnv

すでにリフレッシュプランを提案する ホンダNSXと日産スカイラインGT-R

すでに国内ではホンダ初代NSXや日産GT-R(R32型)がこうしたレストアもしくはリフレッシュプランを実施している。

一番先行して実績あるホンダNSXのリフレッシュプランは、基本料金(車両総点検、診断、計測、調整、テストコースでの走行検査、他)が14万400円と安いこともあってか(その後のプランは要相談)12カ月待ちというほど人気。もっとも足まわりをフルオーバーホールすれば約250万円と、オールアルミボディなど贅を尽くしたNSXだけに個々のレストアメニューはそれなりの金額になっている。

2017年12月から日産スカイラインGT‐Rも純正部品の復刻と、当時のサプライヤーから調達できない部品はNISOMOがチューニングパーツというカタチで生産という「スカイラインGT-R(BNR32)用NISMOヘリテージパーツ」でユーザーの要望に応えている。

現在は、BNR32型のみとなっているが、今後はBCNR33型、BNR34型と他の第2世代スカイラインGT-R用パーツの展開も視野に入れているそうだ。

このように当時の新車価格まで加味すると、どれが高くて安いのか? それはオーナーが自分の気持ちで判断する話であり、人それぞれ。

だが、日本では自動車メーカーが行なうレストアサービスはまだ数が少ない。NA型ロードスターを始め、幅広いメーカーや車種に広がっていけば、レストア前提で中古車を購入するという買い方が増えるかもしれない。 マツダにとって、ロードスターは初期モデルでも現存数が2万台を超えるだけに勝算はあったと思う。だが、それよりも多くのユーザーの「これからもロードスターに乗り続けたい」という声に応えて登場したプランであることは間違いない。 基本価格250万円を高いか安いかを決めるのは、ユーザーの想いとレストアのクオリティにかかっているといえるだろう。

(リポート:佐藤幹郎)

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