今年はいろいろなクルマがフルモデルチェンジ。それと同時に多くの「型落ち」の車種が発生したということになる。しかし、お買い得に買うのであれば旧型になりたてのクルマを買うという手もある。ということで旧型になったばかりの中古車で、いったいどのクルマがお買い得なのか、それともちょっと「待ち」なのか? 人気の10車種で徹底調査しました。買うならいまが最後のチャンスだけにドーンといきましょう!!
文、中古車データ:萩原文博/写真:ベストカー編集部、Shutterstock.com
2017年12月10日号「旧型になりたて車の中古相場は?」
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■「旧型なりたて車」の中古相場の傾向は?
中古車相場が大きく動く要因として挙げられるのは、自身のフルモデルチェンジ。そしてライバル車のフルモデルチェンジだ。特に自身のフルモデルチェンジは先代モデルの中古車相場に大きな影響を与える。一般的には値落ちとなる場合が多い。が、今回紹介する車種にもあるように、なかには値上がりする車種もある。
どうして、そんなことが起きるのかといえば、そのひとつの要因が在庫車を中古車として市場に流出させるからだ。登録済み未使用車として市場に出るクルマは高年式車のため高価格の中古車が多い。そのためフルモデルチェンジ後、一時的に中古車相場が値上がりするという現象が起きるのだ。
いっぽう、モデルサイクルが長いクルマは、最近は新車販売が振るわなくなり、中古車相場はすでに安定状態となっているため、フルモデルチェンジに対してすぐには反応しない。こういったモデルはフルモデルチェンジではなく、新型車のデリバリーが始まったタイミングで大きな値動きが出ることが多い。旧型になりたての中古車でも自身のモデルライフの長さや未使用車の流出の有無によって、モデルチェンジ後の相場の動きは大きく変わるのだ。
■スポーツカーで狙い目はスイスポのCVT車!?
【スイフトスポーツ】CVT車は買い、MT車は値上がり中なので待つべし!!(中古相場59.5万円~198万円)
4代目となる現行型スズキスイフトスポーツは2017年9月20日に発売された。軽量高剛性ボディを採用し、先代の1.6L自然吸気エンジンから1.4L直噴ターボに変更。ミッションも6MT/6ATが採用されている。その先代の中古車相場を見るとCVT車は値落ちしているが、MT車は値上がり傾向と動きがわかれている。
高年式車ほど値上がり幅が大きくなっているのは気がかりな点だ。値落ちしているCVT車は今、買い! といえるが、MT車はしばらく動向を見たい。
走りのよさは新型にも負けず劣らず。ドラテク入門にもピッタリ
【シビックタイプR】プレミア相場は続くが、台数がある今が狙い目!!(中古相場399.7~494.1万円)
5代目となる新型シビックタイプRは今年9月29日発売された。2015年10月に登場した先代タイプRは750台の限定販売だったが、現行型はカタログモデルとして販売。しかし、現行型も納車はかなり長期間にわたるほどの人気車種となっている。
先代シビックタイプRはシリーズ初のターボ車ということ、そしてレアな限定車という点で中古車相場は高騰。新車価格の428万円を超える価格のついた中古車が市場に出回った。新型が登場したタイミングで中古車の平均価格は値落ち傾向となっているが、それでも新車時価格より高い437万円となっている。現在流通台数は20台。限定車だけに、増加する見込みもないので、中古車が出回っている時が、買い時といえるだろ
う。
限定車がゆえのプレミアは大きい。少し荒削りのエンジンフィールがタイプRらしい!?
■セダンとSUVはカムリとCX-5がおトク
【カムリ】新型登場で流通台数が増えてジックリ選べる(中古相場70~345.6万円)
ハイブリッド専用車となったトヨタカムリ。2代目となる現行型は今年7月10日フルモデルチェンジした。先代カムリはSAIやレクサスHSが採用しているシステムではなく、2.5Lハイブリッドを搭載。2014年のマイチェンで外装などを大幅変更している。
中古車相場はモデルチェンジしたタイミングは値落ち傾向だったが、8月から低走行の高品質車が市場に出回り価格が高騰。現在は流通台数が倍増し、平均価格は横這い。予算に合わせてじっくり選べるので今が買いだ。
カムリのスタイリングが好きならいまが買い時!!
【CX-5】旧型の相場は安定期で買い時(中古相場88~309.8万円)
現行型CX-5は今年2月2日発売。先代モデルとボディサイズはほぼ変えずに、安全性などを向上させている。フルモデルチェンジしたタイミングが、ちょうど中古車の大需要期の3月と重なったため、その先代型はモデルチェンジ後に平均価格が上昇。
しかしココをピークに値落ちへ転じ現在は188万円まで下がっている。この1カ月の間平均価格は横這いだが、流通台数は減少しているので、じっくり選べるうちに買うのが賢い選択といえる。したがって今が買いだ。
旧型とはいえCX-5は魅力的。今を逃すと好みのタマがなくなるかも!?
【リーフ】中古車価格上昇中、しばし待つが吉!! (中古相場39~305.7万円)
世界で累計販売台数が20万台を達成した電気自動車の日産リーフ。フルモデルチェンジを行い、今年10月2日に2代目リーフが発売された。先代リーフは航続距離が当初、200km(JC08モード)だったが、2015年のマイナーチェンジで大容量の30kWhのバッテリーを搭載し、280kmまで延びている。
先代モデルの中古車相場は新型のティザー広告が始まった8月から値上がりしはじめ、現在までに平均価格が20万円も上昇。現在も値上がりは継続中なので、収まるまで待ちだ。
航続距離などの不安があるかもしれないが、おトクに買って通勤用、近距離用と割り切って使いのもいい
【レクサスLS】新型の納車が進むのを待つべし(中古相場63~1150万円)
日本市場においては2代目となる新型レクサスLSは今年10月19日発売された。新設計のGA-Lプラットフォームを採用したボディはまるでクーペのようなシルエットが特徴だ。搭載するエンジンは先代のV8からLS500は3.5LV6ツインターボ、LS500hは3.5LV6+モーターとダウンサイジングが図られている。
現行型同様、先代レクサスLSもガソリン車とハイブリッド車があるが、中古車相場の動きはわかれた。ガソリン車は緩やかながら値落ち。いっぽうのハイブリッド車は登場する前から値上がり傾向となり8月から10月のわずか3カ月で30万円も平均価格が値上がりした。荒れ模様のハイブリッド車も含めて、新車の納車が始まれば値落ちの可能性があるので今はまだ待ちだ。
レクサスのフラッグシップだが中古価格が下がりにくい。新型の納車が行き渡るのを待つべし
■軽自動車はすべての車種が買い!!
【N-BOX】大幅な値下がりは期待薄。今が買い!!(中古相場32~215万円)
軽スーパーハイトワゴンの売れ筋であるN-BOX。初のフルモデルチェンジを行い、2代目となる現行型は今年9月1日に発売した。その先代N-BOXは現行モデル同様にスタンダードなN-BOXに加え、メッキパーツを多用したN-BOXカスタムの2種類を設定する。
6000台という圧倒的な流通台数を誇る先代型の中古車相場は、フルモデルチェンジ後もまったく動きはなく横這い。流通台数は増えても相場に動きがないので、今後も大幅な値動きはないと見る。
新車発表後も売れ続けた人気モデルだけに選択肢としては全然「アリ」だ
【ワゴンR】高品質車が多い今のうちに買うべし!!(中古相場28.8万円~168万円)
6代目の現行型スズキワゴンRは今年2月1日発売。モデル体系は従来と同じ、ワゴンRとワゴンRスティングレーの2種類を用意。自然吸気車、ターボ車ともにモーター機能付き発電機とリチウムイオンバッテリーを組み合わせたS-エネチャージを採用し、
優れた燃費性能を実現する。
先代ワゴンRの中古車の平均相場はモデルチェンジの影響でわずかに値落ちした。現在は中古車の流通台数の減少につれて、平均走行距離が延び始めている。低走行の高品質車を狙うなら今が買いだ。
「日常の足」として使われる車種だけに中古市場では状態のいいクルマを抑えるならいまがチャンス
【ミライース】指名買いなら年明けまでがチャンス(中古相場10~114.8万円)
低燃費・低価格・省資源が特徴の第2のエコカーとして登場した初代ダイハツミライース。初のフルモデルチェンジを行い2代目ミライースが今年5月9日発売された。
先代ミライースはエネルギー効率の最大化を図った「e:Sテクノロジー」を搭載し、2WD車は当時JC08モード燃費で30km/Lという優れた燃費性能を達成した。中古車相場はモデルチェンジが行われたタイミングでもまったく動きがなかった。現在も69万円で横這い。しばらくは目立った動きはなさそうなので買い。
燃費のいい軽自動車の代名詞のミライース。相場に動きはなく買いで問題なし
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