エンジン制御の内容を変更してエンジン特性を変える
クルマのコンピュータチューンというのは、ECUのプログラムを書き換えて、性能アップを図ること。ECUとは、エンジンコントロールユニットのことで、今のクルマのエンジンは、すべてコンピュータ(ECU)で制御されているといってもいい。その主な制御内容を上げると下記のとおり。
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●空燃比:吸入空気量に対してどれだけ燃料を噴射するか
空気に対して燃料が濃いとエンジンの回転が重たくなり、燃費も悪くなる。薄くするとパワー&レスポンスがよくなるが、エンジンブローのリスクも高まる。ノーマルのECUでは、高回転高負荷域は濃い目の傾向=安全マージンが多い。
●点火時期
ピストンが上死点をちょっとだけ過ぎたところで燃焼圧が最高になるよう、最適のタイミングで着火する。混合気は着火してすぐに燃焼するわけではなく、また高回転になるほどガスの流動速度が速くなって、火炎速度も上がるので、ちょうどいいタイミングで点火させるのは難しい。この点火タイミングが遅いと、エンジンはダルく、重たくなり、点火タイミングが早いとエンジンブローの原因になる。
その他、REVリミッター、スピードリミッター、電子制御スロットルのレスポンス、可変バルタイの制御、ターボ車のブースト圧、水温、油温、吸気温と連動した補正や、ノッキングが出たときのノックリタード(点火時期を遅らせてエンジンを守る)なども、全部ECUの仕事。
コンピュータチューニングとは、これらの制御を最適化することで、厳密にいうとチューニングではなく、セッティングになる。とはいえ、その効果は絶大で、スピードリミッターのカットや、REVリミットの変更は、すぐに体感できるはず。
また電子制御スロットルのレスポンス改善なども、美味しい部分。ターボ車で、ブーストを上げたりすれば、20~30馬力ぐらいのパワーアップも可能。NA車でも、空燃比と点火時期を最適化することで、中間トルクがフラットになり、実用域でピックアップがよくなったり、高回転でパワーが伸びるなどの効果が期待できる。
そうしたコンピュータチューンには、大きく分けて3つのタイプがある。
コンピュータチューンの種類によってできることが異なる
(1)純正プログラムの書き換え
コンピュータのハードそのものは、ノーマルのECUを使い、そのプログラムだけ書き換える方法。イモビライザーや各種エンジン保護システムを活かしながら、エンジンのポテンシャルを引き出すやり方。追加パーツは不要で、一番ポピュラーなコンピュータチューン。
(2)サブコン
ノーマルのECUを活かしながら、エンジンとECUのあいだに、サブになるコンピュータを割り込ませて、空燃比や点火時期などを補正するタイプ。サブコン本体と配線類が必要になるが、クルマを買い替えたときなど、他車にも流用できる(プログラムの書き換えは必要)
(3)フルコン
制御するコンピュータそのものを社外のコンピュータに交換してしまうタイプ。一台一台プログラミングする必要があるので、ハードを含め、コストは高くつくが、ローンチコントロール、ミスファイアリングシステムなどの追加や、NA→ターボorスーパーチャージャー、エアフローレス化などハードチューンにも対応可能。
しかし一番肝心なのは、ハードではなくプログラムそのもの。コンピュータチューンの中身は、外からは見えない上に、一歩間違えると、エンジンの寿命を縮めてしまう可能性もある。
高度な知識とノウハウが必要なので、どのチューナーに依頼するかがもっとも重要。チューナーごとに得意とする車種も違ってくるので、なんとなく近場のショップに頼んだりせずに、実績があり本当に信頼できるチューナーを探すのが最大のポイント。古いクルマの場合、セッティングの前にコンディションチェックも欠かせないし、場合によっては現車セッティングが必要な場合も。反対に、最悪なのは、出どこ不明の中古のコンピュータをそのまま流用すること。エンジンがブローするようなことになっても、文句は言えないので要注意。
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