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ホンダ S2000、1999年デビューの2シータースポーツを振り返る

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ホンダUKは、ホンダの懐かしの名車スポーツカーを振り返る映像を公開した。映像の舞台は、ホンダUK ヘリテージコレクションと呼ばれるファクトリー。初代「NSX」や初代「インサイト」など見る機会が少なくなったレアモデルがずらりと並ぶ。そんななか今回映像の主役として紹介されるのは「S2000」だ。

S2000は、ホンダが1999年に発売したオープン2シータースポーツ。駆動方式はホンダとしては久々のFRを採用していた。さらにクローズドボディ同等の高いボディ剛性を実現する「ハイXボーンフレーム」や、高回転まで回る2リッターNAエンジンなど、スポーツカーとしての素質は間違いなく高かった。

強いていえば90年代後半というデビュー時期だけが微妙だったかもしれない。国産スポーツは、80年代後半から90年代前半に隆盛を極め、R32 GT-Rやスープラ、NSX、シルビア、Z32など数々の名車を生み出した。その後、日本は“RVブーム”を迎えることになるが、S2000が登場したのはそのRVブームもひと段落したかどうかという時期。すでにリアルスポーツカーは本当に好きな人にしか買われない時代に突入していた。

S2000はしかし、その本当に好きな人の心を掴むクルマに仕上がっていたと言えるだろう。ガッチリとしたボディ、9000rpmまで吹け上がる超高回転型エンジンなどは、ホンダらしく、また“馬力競争”がひと段落した後の、この時代らしいスポーツカーでもあった。

S2000はその後、2005年にマイナーチェンジを受け、エンジンを2.2リッターの後期型へと変更した。ただその「F22C」と呼ばれる後期型のエンジンは、排気量が拡大して充実したトルクを低回転域から発生したが、許容回転数は8000rpmへと低められた。たった1000rpmだが、この変更が明らかにエンジンフィールに違いをもたらしていたのも事実。スポーツカー好きや専門家には「前期型がベター」とする意見も多かった。

そんな具合にクルマ好きを熱くした「S2000」が日本ではなく、イギリスでしかも絶版となってからしばらく経ったこのタイミングに紹介されるのは興味深い。ぜひファクトリーに眠っている他のお宝たちも紹介してもらいところだ。

※写真1枚目、8枚目以降はS2000 アルティメット エディション

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