排気量も過給も自由なエンジンによる耐久レース
グループCとは1982年から1992年まで世界を熱狂させた、クローズド・ボディのレーシングスポーツカーによる耐久レースのカテゴリーのこと。
国際自動車スポーツ連盟(FISA)のグループC規定に合致した競技車両が参戦し、ルマン24時間レースを柱とする、世界耐久選手権 (WEC)シリーズも、このグループC車両によって争われた。このカテゴリーの最大の特徴と魅力は、燃費規定以外、エンジンに関してほとんどなんでもOKだったというところ。
燃費は、500kmレースなら323L(1985年から275L)まで。500マイルレースなら494L(同420L)まで。1000kmレースなら600L(同510L)まで、そして24時間レースなら2450Lまでというレギュレーションで、あとは量産メーカーのエンジンなら、排気量、気筒数、NA(自然吸気)、ターボ、レシプロ、ロータリー、一切不問。
車体は、2ドアのクローズドコクピットで、全長4800mm以内、全幅2000mm以内。耐久レース仕様なので、実用性のあるヘッドライトは必須。最低重量は800kg以上で、燃料タンク容量は100L。グランドエフェクトもOKで、ホイールのリム幅は最大16インチ。
じつにシンプルでゆるゆるなレギュレーションだったがゆえに、参戦する側としては創意工夫の魅力があり、「速さと燃費の両立」という目標が、世界中の自動車メーカーを惹きつけた。
空力に優れたボディで最高速は400km/hを超えた
結果、ポルシェを筆頭に、ランチャ、ジャガー、メルセデス、プジョー、マツダ、日産、トヨタなどがワークス体制瀬参戦し、しのぎを削り合う激戦に!
グループCの前身、グループ6の時代から、ポルシェ917、ポルシェ956を擁して絶対王者に君臨していたポルシェが、956、962Cという傑作マシンを開発し、カスタマーチームにも量産・デリバリーしたことで、参加台数が増え、他メーカーは「打倒ポルシェ」に燃えるという構図が完成。上記のように、多彩なメーカーが参戦したことで、ファンも情熱的なファンも増えどのレースも非常に見ごたえがあった。
厳しい燃費制限があったにせよ、それ以外エンジン開発に制限がなく、空力に優れたボディを持っていたために、耐久マシンといっても、そのスピードはF1以上! 最高速度は400km/hをオーバーし、最高出力は800馬力にも達し、グループC=「時速400kmの燃費レース」と評されていた。
ルマンでは、ポルシェが1982年から1987年まで5連覇し、マツダは787Bで国産初の総合優勝(1991年)、1985年のWEC-JAPANでは、星野一義が日本人では初めての世界選手権レース優勝を飾っている(マーチR85Gニッサン)。
1990年には、当時メルセデスチームのドライバーだったミハエル・シューマッハも、メルセデス・ベンツ・C11をドライブし、世界スポーツプロトタイプカー選手権 (WSPC)に参戦していた。
こうして異様な盛り上がりを見せたグループCだが、細かいレギュレーションの変更を経て、1991年から3.5リッターNAエンジン(当時のF1と共通)、燃費制限なし、最低重量750kgという新規定が導入され、レースも短距離化されたこともあり、自動車メーカーはグループCに魅力を失い、多くのメーカーが撤退。
日本の自動車メーカーもバブル崩壊の影響で手を引き、1992年をもってグループCカテゴリーは消滅した……。
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