現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スポーツカーの性能を追求するなら V10やV12よりもV8や直6がいいってホント?

ここから本文です

スポーツカーの性能を追求するなら V10やV12よりもV8や直6がいいってホント?

掲載 更新
スポーツカーの性能を追求するなら V10やV12よりもV8や直6がいいってホント?

スポーツカーにとってパワートレインの出力やフィーリングは重要

スポーツカーというのはパワートイレンが大きなファクターを占めます。走りに直結するだけにパワーやフィーリングは、スポーツカーにとって、とても重要です。

【これぞ名機】歴史に残る国産エンジン5選!

それも高性能なスポーツカーとなれば、エンジンのキャラクターがそのままクルマの個性になったり、価値を高めたりします。強大なパワーを誇るスーパーカーになると、エンジンをボディを被せて走っているかのようです。

さて、スポーツカーとしてのバランスですが、これは難しい問題ですね。現代のクルマの車両重量はどんどん重くなっています。これはボディ剛性も衝突安全性も要求度が高まり、安全装備や環境対応などで重量が必要な部分もあります。

そもそもボディサイズも拡大傾向にあります。エネルギー回生をやろうとすればバッテリーも大型化してしまいます。つまりクルマは重くなる一方なので、その分だけエンジンの重量も影響が小さくなります。

いうまでもなく気筒数が増えるほど、エンジンは重くなります。ただし、パワーは拡大し、レスポンスは良くなり、より高回転まで使えるようになります。

おそらく、スポーツカーのバランスという今回のテーマは、そのあたりのメリット/デメリットのバランスが、現代のスポーツカーにとってどのあたりがベターなのか? ということなんだと思います。

まずは回転数ですが、市販車としてどの程度の高回転が必要か? ということになりますね。NAの高性能エンジンは、やっぱり高回転での音とパワーが魅力です。しかし闇雲に高回転化しても、トランスミッションが辛くなりますし、低回転でしっかりと燃焼させないと排出ガスも燃費も厳しくなってしまいます。

現代のひとつの基準は9000rpmでしょうか。9000rpmでいいのであれば、現代の技術であればV12は不要で、V8でも十分可能です。もっとも、直列4気筒で9000rpmも回してしまうエンジンが20年近く前に登場してましたね。

大まかにいえばMRならV8NAでFRなら直6ターボがいいだろう

ただしV8であっても、一般的な構造では9000rpmといった高回転は無理です。普通のV8エンジンでは90度クランクというのを使い、90度の等間隔燃焼としています。しかしこれだと左右間の燃焼がアンバランスになってしまうのです。例えば右-左-右-左-右-右-左-左となってしまって、それがドロドロとした排気音の原因なんです。高回転まで回すには向いていません。

高回転化するには180度クランクを使います。これは直列4気筒と同じ形で、180度の等間隔で2気筒ずつ同時に燃焼することになります。わかりやすくいえば、直列4気筒を2個並べているような形なので、集合管を使うこともできます。

それで高回転が可能になりますが、今度は振動が問題になります。4気筒を2つ乗せているような形なので、4気筒よりも振動が増えてしまうのです。おそらくフロントに積むのは、ステアリングフィールにも大きく影響するので、難しいことでしょう。

もちろん最近のトレンドであるターボ化するのであれば、そもそも高回転は無理です。ターボの使いやすさを考えるとV8は排気干渉が出るので、むしろV6のほうが都合がいいでしょう。ターボであればV8よりはV6のほうが軽量コンパクトになり、スポーツカー向きと言っていいでしょう。

ただしターボであればV6よりも、直6のほうがアドバンテージは大きくなります。とくにフロントエンジンなら、直6がいいでしょうね。

個別に考えるなら、細かいことまで検討できるのですが、スポーツカーという幅広いターゲットになっているので、じっくりとバランスを検討することはできませんでした。とりあえずの回答をするなら、ミッドシップであればV8はいいバランスですね。フロントエンジンなら直6ターボのほうがいいと思います。

こんな記事も読まれています

【殺人チャイルドシート】 違法チャイルドシート買った人に返金はある? アマゾンと楽天の対応は?
【殺人チャイルドシート】 違法チャイルドシート買った人に返金はある? アマゾンと楽天の対応は?
AUTOCAR JAPAN
高速SA・PAのNo.1「ハイウェイめし」決定! 「高級志向にしたくない」担当者の思い  1位のメニューは“ごはんノンストップ”!?
高速SA・PAのNo.1「ハイウェイめし」決定! 「高級志向にしたくない」担当者の思い 1位のメニューは“ごはんノンストップ”!?
乗りものニュース
海外ライターF1コラム:24戦の理不尽なカレンダーが招く問題。人材不足が深刻化、“根無し草感”で疲弊するドライバー
海外ライターF1コラム:24戦の理不尽なカレンダーが招く問題。人材不足が深刻化、“根無し草感”で疲弊するドライバー
AUTOSPORT web
スズキが「謎のクルマ」実車公開! めちゃゴツい“骨組み”に「Sマーク」装着! “強靭な構造”で未来を支える「新型ユニット」に期待!
スズキが「謎のクルマ」実車公開! めちゃゴツい“骨組み”に「Sマーク」装着! “強靭な構造”で未来を支える「新型ユニット」に期待!
くるまのニュース
マツダ、2024年スーパー耐久シリーズに3台で参戦
マツダ、2024年スーパー耐久シリーズに3台で参戦
レスポンス
マイチェンしたいすゞ・ギガが2024年問題の救世主に! 低床3軸でドライバーの負担も軽い
マイチェンしたいすゞ・ギガが2024年問題の救世主に! 低床3軸でドライバーの負担も軽い
WEB CARTOP
ポルシェ963最新ファクトリーの利点を語るロッテラー「ピット作業のスピードと精度が上がった」
ポルシェ963最新ファクトリーの利点を語るロッテラー「ピット作業のスピードと精度が上がった」
AUTOSPORT web
SPKがシミュレーター機材の研究施設「シミュレーターラボ」を開設 企業や行政、eスポーツイベントに場所提供も
SPKがシミュレーター機材の研究施設「シミュレーターラボ」を開設 企業や行政、eスポーツイベントに場所提供も
くるまのニュース
トヨタ ランドクルーザー250 をモデリスタがカスタム…都会派もアウトドア派も
トヨタ ランドクルーザー250 をモデリスタがカスタム…都会派もアウトドア派も
レスポンス
なんで芝生が燃え広がったんだ?? FIA、F1中国GPの火災再発防止のため詳細な調査を実施へ
なんで芝生が燃え広がったんだ?? FIA、F1中国GPの火災再発防止のため詳細な調査を実施へ
motorsport.com 日本版
レクサスが考えるアウトドアライフは上質だった──新型NX350“OVERTRAIL”試乗記
レクサスが考えるアウトドアライフは上質だった──新型NX350“OVERTRAIL”試乗記
GQ JAPAN
スプリント予選4番手は「妥当な位置」とフェルスタッペン。雨でタイヤ熱入れに苦しむ|F1中国GP
スプリント予選4番手は「妥当な位置」とフェルスタッペン。雨でタイヤ熱入れに苦しむ|F1中国GP
motorsport.com 日本版
新型「ランドクルーザー」なぜカクカクに? 徹底的に「悪路」重視のカタチとは
新型「ランドクルーザー」なぜカクカクに? 徹底的に「悪路」重視のカタチとは
乗りものニュース
トヨタ、ランドクルーザー新型“250”シリーズの特別仕様車“First Edition”を限定8000台発売
トヨタ、ランドクルーザー新型“250”シリーズの特別仕様車“First Edition”を限定8000台発売
AUTOSPORT web
ガスリー、FP1でトラブルに見舞われパワーユニット交換。しかし予選アタックには満足「期待よりもポジティブ。今後も仕事を続けていかないと!」
ガスリー、FP1でトラブルに見舞われパワーユニット交換。しかし予選アタックには満足「期待よりもポジティブ。今後も仕事を続けていかないと!」
motorsport.com 日本版
1000万円超えた!? 三菱が「最後のランサーエボリューション」販売! 特別な「エボX」に驚愕! 即“完売”の「激レアランエボ」に大反響
1000万円超えた!? 三菱が「最後のランサーエボリューション」販売! 特別な「エボX」に驚愕! 即“完売”の「激レアランエボ」に大反響
くるまのニュース
<新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”をちょっと触って、聴こえ方を変える!
<新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”をちょっと触って、聴こえ方を変える!
レスポンス
「ここまで苦しんだことはなかった……」角田裕毅、19番手に終わったF1中国GPスプリント予選の苦戦に困惑
「ここまで苦しんだことはなかった……」角田裕毅、19番手に終わったF1中国GPスプリント予選の苦戦に困惑
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村