日本初の量産ミッドシップは鋭いステアリングレスポンスをもつ
初代MR2=AW11は、日本初のミッドシップ車として、1984年にデビューした。その前年、1983年の東京モーターショーに、「SV-3」の名称で試作車が出展されていたのだが、それをモーターショーの会場で見たときの衝撃は今でも忘れられない。思わずつぶやいたのは「ウソだろう……」の一言。
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スーパーカーエイジにとって、ミッドシップスポーツはあこがれの的。フェラーリ、ランボルギーニ、ランチア、ロータスといった限られたピュアスポーツカーとレーシングカーならではのレイアウトだったがゆえに、国産初のミッドシップ(SV-3)があまりに無骨、あまりのカッコ悪さに絶句、哀泣した思い出がある。
しかし、ステアリング操作に対するレスポンスは鋭く、ミッドシップらしいハンドリングは、当時の走り屋たちを喜ばせていた。
ボディは全長3950mm、全幅1665mm、全高1250mm、ホイールベース2320mmとコンパクトにまとまっていて、ライトウエイトスポーツカーとして、気持ちよく走れるちょうどいいサイズ(全高が高いのは残念)だった。
最初は非力な印象の1.6リッターNAのみだがのちにスーチャーを追加
エンジンはFFのカローラFX(AE82)からパワートレインごとそっくり流用。AE86と同じ1.6リッターNA(自然吸気)の4A-Gを乗せていたが、AE86よりも全長が短いにもかかわらず、車重が重く、その分、やや非力な印象に。
それを解消すべく、1986年のマイナーチェンジでスーパーチャージャー付の4A-GZが追加。これでスポーティーさが、グンとアップした。
細かいところでは、当時としては珍しく、前輪・後輪ともにトー、キャンバー(フロントはキャスターも)が調整でき、セッティングの幅が広いという長所があり、モータースポーツ、とくにジムカーナでは大活躍し、非常に高く評価されていた。
また、七宝焼きのエンブレムも珍しく、なかなかオシャレな趣向だった。
1972年、FF車のパワートレインを流用した最初のミッドシップ、フィアットX1/9がアメリカでヒット。続いてGMのポンティアック・フィエロも同じ手法でビジネス的に再興したのを見て、トヨタが同じアイディアで、高級スポーツカーの象徴だったミッドシップカーを、安くて、小さくて、誰でも乗れる(エアコン付で)量産車として世に送り出し、その走る楽しさを多くに伝えた実績は、もっと評価されてもいいと思う。
80年代前半の国産ライトスポーツの名車AW11。スタイルさえ、X1/9やロータス・ヨーロッパのように、低く、シャープで、軽いボディを得ていたのなら、きっと爆発的な人気を得ていたに違いない。
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