メーカーによって異なるがアンダーフロアなどシャーシの基礎部分
プラットフォームの本来の意味は、周りよりも一段高くなった平らな場所のことです。駅のホームが、まさに英語ではプラットフォームです。それが基礎部分を指す言葉として使われていて、たとえばコンピュータであれば、ウインドウズやMac、UNIXなどのオペレーションシステム(OS)を指します。クルマの場合にも基礎部分を指します。
じつはプラットフォームの考え方が各メーカーでさまざまなので、具体的にどこを指すのかはメーカーによって異なります。もっとも小さい意味でいえば、アンダーフロアと前後サスペンションの取り付け部分までです。ハードウェアとしてクルマの骨格部分になります。
逆に大きな意味でいえば、そこに取り付けられるパワートレインやサスペンションまでを含めてプラットフォームと呼ばれます。そうした大きなユニットを最適化することで、性能を維持したまま、開発コストを抑えることができます。
プラットフォームという考え方は、さまざまなモデルの基礎部分を共通化することで、開発コストを圧縮するのが目的です。プラットフォームを開発し、ベースとなるモデルを開発し、そのホイールベースを伸ばして上級モデルを開発したり、SUVのような派生モデルを開発したりすることを可能にします。
基礎部分については開発が終わっているので、変更部分で修正することにより機能や性能を調整することになります。
逆にいえば汎用性・拡張性をあらかじめ想定してプラットフォームの開発をする必要があります。専用設計のようなギリギリまでの最適化はできませんが、コストダウンの効果は絶大です。「どうせ拡張する部分で専用設計するのだから、ボディは丸ごと専用設計でいい」という考え方もありましたが、最近はいかに高性能なプラットフォームを開発するか、という方向へ向かっています。
ダウンサイジングターボもプラットフォーム志向のひとつ
ダウンサイジングターボがヨーロッパを中心に拡大しています。これもプラットフォーム志向のひとつの現れです。2リッターの直列4気筒ターボで、4リッター並みの性能を出していますが、性能は近くてもクルマへの搭載性はまったく違います。
エンジンを直列4気筒へ一本化することができれば、エンジンルームのスペースを縮小することができ、またクラッシャブル構造のスペースも確保することができ、さらに軽量化にも役立つのです。ダウンサイジングターボは、燃費だけが目的ではないんですね。
日本メーカーでプラットフォームというコンセプトを明確にしたのは、トヨタが最初でした。2代目アリストがスタートで、トヨタのFR乗用車はセルシオやセンチュリーを除いて、同じプラットフォームになりました。
FFはヴィッツ系、5ナンバー、3ナンバーの3タイプがありました。3ナンバーはオーリスからアルファードまでというワイドな設定で性能が不十分だったので、現在はスモールとラージの2つに分けられています。
プラットフォームはクルマの基礎になる部分。しかも10年くらいは更新されませんから、将来を見通した内容が必要になります。つまりプラットフォームを見れば、そのメーカーのポテンシャルが見える、ということもいえるのです。
(文:岡村神弥)
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