T型フォードが生んだイノベーションを検証
トヨタ博物館(愛知県長久手市)では10月10日(木)~2020年4月12日(日)まで、開館30周年記念企画展「100年前のイノベーション~T型フォードが変えたこと~」を開催する。
アメリカで20世紀初頭に生まれた「T型フォード」。1908年のデビューから1927年までの間に、大量生産システムによるコストダウンや運転の簡素化などの数々の技術革新を成し遂げ、1500万台以上生産されて自動車の大衆化に大きく貢献した車両だ。
空前のベストセラーカーになったことで、当時のアメリカ社会にもたらした影響は多大。単なる工業製品としてのクルマというだけでなく、人の移動や物流システムを劇的に変化させ、都市計画やライフルスタイル、人々の意識までも変容させたという意味で、まさに「イノベーション」そのものといえる存在だ。
今回の企画展では、この「T型フォード」を自動車史の中で欠かせないクルマとして常設展示する。現在、“百年に一度の変革期”と言われている自動車産業は、CASE(ケース)やMaaS(マース)などの波が押し寄せ、既存のビジネスモデルが転換しようとしている。そんな節目となる現在に、約100年前にイノベーションを巻き起こした「T型フォード」を展示することで、変革の源を検証する。
具体的な展示車両は「1902年オールズモビル カーブダッシュ」「1913年英国製フォード モデルTツーリング(分解展示)」「1914年フォード モデルTツーリング」「1914年フォード モデルTデポヘック」「1925年シボレー スペリアシリーズK」「1927年フォード モデルT」「1927年フォード モデルTクーぺ」などだ。
期間中は、来場者に内容をより深く理解してもらえるよう、講演会や同乗試乗会、ガイドツアーも実施。10月11日、10月18日、11月1日、11月15日の4日間は、フライデーナイトミュージアムと題し、開館時間を20時まで延長(入場19時30分まで)。レストラン、カフェ、ショップなども20時まで営業し、秋の夜長を楽しんでもらう企画も実施する。
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